三越と伊勢丹の統合と有価証券報告書
昨日は、霞ヶ関ビルの35階で、生の金融のお話を関係者の方からお聞きする勉強会なるものがありました。特に海外のファンドがらみのファイナンスに怪しいものがあるというようなお話で、世間知らずの信託大好きおばちゃんには、とても勉強になる時間をいただきました。ありがとうございます。
今朝の日経で、プロ向け市場企業は有価証券報告書の提出を免除するという記事がのっています。以前、働いていたところで有価証券報告書のチェックの末端をやったことがあるのですが、これってほんとうに作るのは大変です。でも、非常に役に立つ情報が満載されています。
たとえば、今朝の日経で三越と伊勢丹の統合承認の記事があるのですが、ぱっとイメージしたら三越の方が大きいのに、どうして伊勢丹に統合されるような形になるのかわかりません。でも、有価証券報告書の数値を見ると、なるほどなとわかります。
たとえば、両社の連結損益計算書と単体損益計算書の主だった数値を比較すると
伊勢丹(2007.3) 三越(2007.2)M円
(連結)
売上 781,798 804,120
経常利益 33,416 17,019
法人税等 11,870 541
当期純利益 18,291 12,936
(単体)
売上 454,951 747,982
経常利益 22,832 9,002
法人税等 7,296 17
当期純利益 12,383 △1,671
連結では三越も利益はでていますが、単体では三越は赤字です。三越の利益の中には持分法適用会社(3社あるのですが、プランタン銀座か?)の利益の貢献が大のようですね。
また、税効果の注記をみていると、伊勢丹は単体では欠損はでていませんが、連結子会社の中には繰越欠損がある会社もある。また、三越においては、単体でもかなりの繰越欠損があるようです。
この辺からみても伊勢丹による三越の救済に近い統合というのが読めますね。
まあ、上記にあげたような主たる数値は、たとえ有価証券報告書の提出がなくなっても公表されるでしょうけど.、細かい数値がでないとやっぱり外部としては情報をつかみにくいんですよね。
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コメント
事業評価を、財務面の一面性から捉える、いわゆる金融関係者が多いことが、企業を売買対象物化させ加速させている悪弊だと思われます。
真なる価値は、非財務面にあるべきで、それをどう表出し、また評価することを考えることがM&A時代だからこそ求められていると考えます。あしからず。
投稿 J | 2007年11月21日 (水) 14時05分