またまた、日興△株式交換のなぞ
どういうお話かというと、日興とシティが三角株式交換をするのですが、日興コーディアル証券の株主が受け取るシティ株式に端数が生じた場合に日興の株主は現金をもらうことになるのです。
このように現金の授受があるような場合、原則的には、日興コーディアル社においては株主が変わるだけなのに、会社が所有している資産などを時価評価して評価益がある場合はその部分に税金を課されるリスクがあります。でも、例外に該当する場合は、このようなリスクが生じないのです。
今回の日興とシティの三角株式交換において、日興株主が端数株式の替わりにお金をもらう場合は、税金のリスクがあるかどうかということが論点です。
KRPさん:
「T&Amaster」10月22日号にも記事がありますね。法人税基本通達1-4-2には、「株式交換完全親法人」等の三角株式交換や三角合併を想定した文言がないことから、一部の方が懸念されているみたいですし、実際に契約書の文言によってはまずいようだとあります。
為ご参考。
信託大好きおばちゃん
KRPさん。ありがとうございます。 で、うーんとうなって、商事法務No1812を持って美容院に出かけていき、髪をいじってもらっている間、太田洋弁護士の「三角合併等対応税制とM&A実務への影響」を読んでいました。2時間くらいぼーっとするのもなんでしたので。
株式交換により、完全子法人となる予定の会社の旧株主は、完全親法人となる会社の株式を受け取ることになります。株式交換時に端数が生ずる場合は、その端数部分をまとめて競売して、代金を旧株主に支払わなければならないという規定が会社法にあります。でも、三角株式交換により完全親法人の親法人である外国会社の株式の交付を受ける際に生ずる端数に関しては、この会社法の規定の適用がないのです。
法人税法の解釈通達である1-4-2は、株式交換により端数が生じたことにより現金を受け取っても、原則的には、上記課税リスクはないといっています。でも、この通達は会社法の規定による端数の処理を前提に作っており、三角株式交換で外国会社の株に端数が生ずる場合なんて書かれていない。だから、三角株式交換の場合は駄目じゃないかと考える人もいたということでしょう。
この問題に対する回答のようなものが、上記太田論文(商事法務No1812 56頁)に記載されており、引用させていただくと
「課税当局は、合併契約書に交付される現金が端数調整分であることが明記されることなど一定の要件が充足されることを前提として、その部分について現金その他の財産が交付されることの一事をもっては税制適格該当性を否定しないとの柔軟な運用で望む方針のようである。」
ということだそうです。
ところで、11月3日の日経新聞に「シティ株低迷 三角合併に影」という記事があります。サブプライム問題でシティは大損失を計上し、プリンスとかいうエライさんがやめるみたいですが、株価も下がり気味。もしシティの株価が一定以下になると、日興コーディアルの株主がもらえるシティ株が目減りするようですし、平均株価が26ドルを下回ると、日興側に株式交換契約を解除できる権利が発生し、三角株式交換が破談になる可能性があるようです。
税制の問題より、こっちの方が気になります。さて、どうなりますか♪
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