不動産投資インデックスと不動産デリバティブ
アルファーブロガーアワードには見事になれませんでしたあ。
でも、先日、その発表日に本物の葉玉さんや貞子さん、Kimutaxさん、Fredyさんにお会いできてこと+抽選でRollyをGetしてしまったことから考えると、名よりも実をしっかり取ってしまったような気がします。今後、このように人生も進行していくという暗示であるならば、それはそれとして良きことかな♪
さて、今日のネタを探そうとしていたら不動産証券化協会のHPで、「J-REIT 市場の変遷と展望に関する報告書-J-REIT 誕生からの5 年間のデータを活用した分析・検討-」を見つけ、不動産投資インデックスのところだけ読んでみました。
不動産投資インデックスとは、実物不動産の投資収益を示す指標であり、たとえば、今後、ある不動産に投資するかどうかという意思決定や、すでに購入した不動産が、予想通り、予想以上に儲かっていたのか、そうじゃなかったのかを判断する材料として使えるものです。
指標としてインカム収益率、キャピタル収益率、総合収益率があります。
不動産証券化協会が公表しているJ-REIT PROPERTY INDEXによると、
インカム収益率(Office)は、 2002年1月が 6.2%、 2006年6月が5.3%
キャピタル収益率(Office)は、2002年1月が△1.2% 2006年6月が11.3%
総合収益率(Office)は 2002年1月が 5.0% 2006年6月が16.6%
となります。かなり5年間で土地の価格が上昇したんだなあと思います。
インデックスは証券でもあるのですが、証券の場合、市場でいっぱい取引されているから、その取引価格を引っ張ってこれるのですが、実物不動産はそんなに取引がないので、取引価格に代えて不動産鑑定評価額を使っているようです。
まだまだ日本の不動産投資インデックスは発展途上だそうですが、論文で期待されている役割をいくつか示していらっしゃいます。
その中で、これは不動産投資インデックスとして必要性があるなと思ったのが、不動産の将来の値下がりをヘッジするために不動産デリバティブを組成するニーズがあるので、その組成のために、この不動産投資インデックスを使えないかということです。
上記論文、84ページを引用させていただくと次のとおりです。
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不動産投資インデックスの将来の想定される実現値及びその他想定さえる諸条件のそれぞれに応じて予めペイオフを定めていく金融商品、即ち、不動産デリバティブの組成が考えられる。不動産デリバティブの取引を通じて、例えば、不動産の価格変動リスクをヘッジすることが可能となる。不動産のリスクが顕在化している現状を踏まえれば、不動産の価格変動リスクをヘッジするニーズは高まっているといえ、不動産デリバティブによって、不動産のリスクが望ましい形で分配されることが期待される。
そういえば、不動産デリバティブって見たことがないですしね。ただ、よくわからないから書くのですが、金利や為替と異なり、あまりにも不動産って個別性が強いから、ほんとうにヘッジできるようなデリバティブ商品の組成って可能なのでしょうか♪
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コメント
yokoken と申します。いつも楽しく勉強させて頂いております。
不動産デリバティブですが、日本では以下のようにまだ研究会によって導入が検討されている段階ですが、
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/03/030625_.html
UKでは古くからあり、昨今では急騰していた(?)不動産市場の過熱感からヘッジニーズが増加しており、市場として盛り上がりつつあるようです。
http://www.ft.com/cms/s/0/72c3d48a-835e-11dc-b042-0000779fd2ac.html
ご参考まで。
ちなみに、私のブログでいくつか「不動産デリバティブ」の話を書いていますので、よろしければご覧になってみてください。
http://www.104ka.com/
投稿: yokoken | 2007年12月13日 (木) 19時43分
不動産を裏付けした証券のインデックス投資というのには、やや懐疑的に思っています。例えば、オフィスでも住宅でも意匠に優れているものとか、空間デザインより賃貸床の機能を重視したものとか…。極論すれば不動産は一物一価です。株や債券はお金という一品商売です。投資口をインデックス投資でやるというのは、そもそもかなり無理がある と常々思っております。
投稿: fredy | 2007年12月10日 (月) 22時21分