« 2007年12月 | トップページ | 2008年2月 »

2008年1月31日 (木)

後継ぎ遺贈受益者連続信託の課税 応用編

事例 甲は遺言で甲は遺言で後継ぎ遺贈受益者連続型信託を設定した。第一収益受益権者を長男のA 長男のAが死亡したらAの子供のB Bか死亡したら、Bの将来生まれてくる子供とする。また、第一残余財産受益者を次男のD Dが死亡したらDの子供のE Eが死亡したらEの将来生まれてくる子供とする。

結果的にBに子供が生まれず、Bが死亡した時点で信託が終了し、残余財産をそのときの残余財産受益者であるEが受け取った。

この場合の課税関係は、 Aが受益権すべてを遺贈により受けたものとし、Aが死亡したらBが受益権すべてを遺贈により取得したものとみなされる。そして、Bの死亡により信託が終了し、残余財産をEが受け取った場合には、Eが残余財産を遺贈により取得したものとみなされる(相法9の3)。

事例 甲が遺言信託を設定した。収益受益権者は長男のAであり、残余財産受益権者は次男のDとする。信託期間は30年。もし、この期間内に受益者が死亡した場合は、相続人が受益者としての地位を承継する。

そして、30年内にAが死亡し、30年経過した時点の収益受益者は Aの子供Bであり、信託終了により Dの子供のEが残余財産を受け取った。

この場合、当初、Aは収益受益権 Dは残余財産受益権を取得したものとして甲の相続時に申告することになると思われるが、それでいいのだろうか。

連続型信託以外の信託とは次の要件をすべて満たす信託と考えられる。

ア.    受益者等の有する権利・義務が信託行為により確定し、かつ受益者の死亡による相続人の取得以外は受益者等は一代限りとし新たな受益者の定めはない。

イ.    受益者等にかかわる信託の変更ができない

ウ.    終了事由は全員の合意または収益受益者の死亡等による信託目的の達成として信託行為に定めた事由に限られる

エ.    終了により信託財産を取得する者は元本受益者またはその相続人、残余財産受益者、および帰属権利者に限られる

星田寛「福祉型信託、目的信託の代替方法との税制の比較検討」信託232号 2007.11

55頁

 

| | コメント (1)

2008年1月30日 (水)

ハンドブック信託

このごろ、ちょこちょこと本やDSを贈っていただけるようになった信託大好きおばちゃんです。

さて財団法人トラスト60さんから「ハンドブック信託」を送っていただきました。

この本は、信託に関して、かんたんに網羅的にまとめた本だと思います。

三菱信託銀行信託研究会(編著)「信託の法務と実務」社団法人金融財政事情研究会のコンパクト版のような印象を受けました。

目次をご紹介すると 1.信託とは 2信託の仕組み 3信託商品 4信託の税制と会計5.諸外国の信託 6資料です。

信託商品の中に、知的財産の信託やセキュリティトラスト、企業買収防衛策と信託、排出権の信託というように最新のネタが入っています。公益信託に関しても、類書より多くのページを割いていらっしゃいますが、公益信託の概要や平成20年の税制改正などは、まだわからないところがあるのであまり盛り込まれていません。これは出版時期を考えるとやむをえないことであり、改訂の際には是非、充実していただけたらと思います。

また、諸外国の信託ということで、通常は、イギリスの信託とアメリカの信託あたりの紹介で終わるのですが、オフショア信託についても紹介されているところが面白いです。

この本がいいなと思ったのは、図が多く使用されていること、また、各章の終わりに参考になる図書等が紹介されていることです。

信託に関して、信託法や信託の会計・税務という限られたフィールドを掘り下げたようなものではなく、もっと全体的に、何やってんだろうという情報をピックアップできるような本ではないかなと、ここでつかんで、もっと深く調べていくためのポータルサイトのような一冊かもしれませんね♪

| | コメント (0)

2008年1月29日 (火)

共同運用型信託と合同運用型信託

複数の人が財産を拠出して信託を組成するニーズってあると思うのです。

たとえば、土地の再開発で地権者がいっぱいいる様な場合、信託をつかって受託者がまとめて土地を取得して、再開発をした方が何かと便利だと思うのです。

ただ、その土地の信託の仕方って2つあるのではないかと思うのです。

 

共同運用型信託というのは、信託大好きおばちゃんのネーミングなのですが、2以上の委託者が一本の信託契約で土地を信託するようなもの。そして、信託の受益権をそれぞれ、持分割合に応じて取得する。このような場合、税法的には、原則的には、自分の土地のうち、他の受益者の持分とされる部分については譲渡があったものとして課税されると思うのです。信託法上は、受託者の持分だけど、税法的には、受益者がそれぞれ持分割合に応じて資産を持つと考えられるから。

たとえば、2人の人がいて、Aは時価1億円(簿価6,000万円)Bは時価1億円(簿値2億円)の土地を信託して、受益権を50% ずつ所有した。

税務上の仕訳は、

A    資産 5,000万円  土地 3,000万円

             譲渡益 2,000万円

B    資産 5,000万円  土地 1億円

    譲渡損 5,000万円

譲渡益も譲渡損も発生するので、税務的にはいいのか悪いのかわからないのですが、結構、信託後の税務上の処理が大変になるのも事実です。簿価引継ぎの部分と時価受け入れの部分がでてくるからね。

で、組合の場合は、上記のような方法しか、原則的にはないのですが、信託の場合は、委託者がそれぞれ、単独で信託を設定する。そして、受託者がまとめて運用する。そして、合理的な基準で利益を分配するということができると思うのです。これを信託大好きおばちゃんは、合同運用型信託とネーミングする。信託法上、ある信託と別の信託の資産を分別管理するのが原則だけど、登記などのいらない資産は、こういう基準でわけわけするというふうに決めといたらそれでいいと思うのです。そうすると、

税務上の仕訳は?

A  仕訳なし

B  仕訳なし

こっちの方が、管理が楽だし、いいのではないかなあって。どうだろう♪

    

| | コメント (2)

2008年1月28日 (月)

新減価償却制度の急所 

神戸の税理士の鴨河洋江先生から瀬戸口有雄編著「実務の疑問に答える新減価償却制度の急所100100答」(TKC出版)を送っていただき、読んでみました。

 平成19年度の改正の目玉の一つとして、減価償却制度の改正が行われました。建物や車のような有形固定資産は時の経過や使用により価値が下落するので、その価値の減少分をその資産の使える期間(耐用年数)に、一定のルールで費用処理することが減価償却です。税法の世界では、この減価償却は、通常は、資産の購入金額全部使えるのではなく、5%部分は償却できないよというルールなどがありましたが、これは、国際的にみても、ちょっと変わっていました。

 そこで、減価償却については、備忘価額として1円だけ残して、あとは償却していいよという改正や、耐用年数の見直しや、定率法の計算方法の変更などが行われました。

 基本的には、ソフトがやってくれるからいいやということでしょうけども、手作業の部分もあるわけです。

 固定資産を購入したあとに、その固定資産の価値を高めるような 支出をすることを資本的支出というのですが、この取り扱いなど、ちょっと考える必要がありますね。

たとえば、平成19331日までに取得した資産について、資本的式支出をした場合、

原則的には、元の資産と資本的支出は別の資産であるとして、資本的支出については、既存の資産と同じ資産を新たに取得したものとして、新たな方法で減価償却をする。元の資産は旧定率法で計算する。

でも、会計処理の継続性や固定資産管理の要請などから、元の資産に資本的支出を合算して、旧償却方法で減価償却をすることもできます。

たとえば、平成1941日以後取得した定率法の資産について、例外として、資本的支出のあった事業年度は本体と、資本的支出は別々に償却し、資本的支出をした事業年度の翌事業年度の期首に、本体と資本的支出の資産の帳簿価額を合計して、新たな資産の取得として減価償却を行うこともできます。ただ、翌事業年度から償却が始まるので、償却期間が延びてしまいます。

減価償却というのは、どんな会社でもあるわけで、イレギュラーな処理をする必要にせまられたときに、ちょこっとひっぱりだして、なるほどと思える本ですね。

| | コメント (0)

2008年1月25日 (金)

リース取引と消費税

改正後のリース会計の適用が、平成2041日以後に開始する連結会計年度や事業年度からとなります。従来、所有権移転外ファイナンスリースに関しては、会計処理として賃貸処理を認めていましたが、これが、売買取引として、賃借人側で資産計上をすることになる。ようするに、賃借人側で、最初に リース資産××× リース負債×××という仕訳を入れることになると思うのです。

で、税務上の処理も平成19年の改正で盛り込まれたのですが、基本的には、会計処理と差を出さないようにしています。大変だもんね。だけど、消費税の処理は別らしい。

当初リース資産として計上するのは、原則的には、リース料の総額から合理的に見積もられた利息相当分を控除しないといけない。

合理的に利息が見積もられる場合の会計上のリース資産の計上額は次のように計算するらしい。

       借り手において当該リース物件の貸し手の購入価額等が明らかな場合はリース料総額の割引現在価値と貸し手の購入価額等とのいずれか低い価額による。

       貸し手の購入価額等が明らかでない場合には、①に掲げる割引現在価値と見積現金購入価額とのいずれか低い価額

で、通常は②でやることになるようです。ところでこの見積もり現金購入価額をどこからひっぱってくるかというとリース契約といっしょについてくる最終見積書の物件価額。

消費税の取り扱いに関しては、リース開始時点で、資産の購入があったものとして仕入れ税額控除をすることになるのですが、この仕入れ税額控除の金額はいくらか。最終見積価額で、物件購入価額とリース料の総額の差額は利子等になるものだから消費税の課税取引とならないので、その分だけ仕入れ税額控除を差し引くのかという問題点があります。これに関しては、あくまでも、契約書等で利子の部分がいくらとかはっきりわかる場合は、その分を取り除くとされるので、ただの差額では、明示されていることにならないから取り除く必要はないようです。

それから、リースの売買処理は、すべてに適用でなく、少額の場合等は従来の会計処理も認められ、所得税や法人税も従来どおり。でも、消費税だけは、会計上が賃貸処理であっても、取得時点で、全額控除をしないといけない。そうなると、たとえば、会計上は、最初に仮払消費税の総額 ××× 未払金 ××× と計上して、リースを支払い、消費税分を支払うときは、未払金の減額処理をすることも考えられるようです。(税務通信No2999

ややこしいから、一律、売買処理の方が間違いがなくていいかもしれません♪

| | コメント (5)

2008年1月24日 (木)

超かんたん簿記入門 DS

 信託大好きおばちゃんは、ネットの普及のおかげで、行ったこともない地域にも知人がいます。今日も雪が凄いんだろうなと思う秋田県の横手市に在住の佐藤増彦税理士がその一人です。なんと、彼は、秋田県唯一の30台の税理士だそうです。税理士の世界は高齢化日本を象徴するような世界ですが、30台が一人というのは、凄いですね。とりたてて営業しなくても仕事が自然に増えていくかもしれないという状況下において、なぜか、新しいことに挑戦するのが好きなようです。

 そんな彼の作った本をベースにした超かんたん簿記入門DSというソフトが販売されているようです。簿記入門の本は巷にわんさかあるようですが、DSという媒体を使ったものは、おそらく本邦初のようです。

 簿記というのは、商売をする人が、お金が動くような取引に関して、一定のルールにしたがって、数字と勘定科目を使って、帳簿に書くことであり、なんでこんなことをするのかというと、最終的には、その商売の成績表を作ることが目標です。

 理屈を並べると奥が非常深いのでしょうけれども、基本的なルールというのはそんなに難しくない。でも、頭で徹底的に理解を深めても、日常の取引に関して帳簿に正確にスピーディに記帳(コンピューターに入力することも多い)できないとどうしようもない。ということで、この簿記のシステムを習熟するためには、反復練習をすることが大事と思うのです。

簿記の本を買ってきて、こつこつ机に向かって勉強するのが、従来の手法でしたが、机にむかってこつこつと勉強する時間がない人もいれば、嫌いな人もいる。でも、DSを使うと、別に机に向かう必要もなく、それこそ、ちょっとした待ち時間など細切れ時間を利用して勉強することができます。

章立ては 序章 初めての簿記 1章 取引を簿記で考える 2章 勘定科目を覚える 3章 実務のポイント 4章 集計と転記で再確認 5章 決算書の作成 です。

気軽に簿記の基本をつかみたい方には面白いソフトだと思います♪

| | コメント (2)

2008年1月23日 (水)

イオン・CFS イオンの勝ち

業績があんまし芳しくないCFS(ドラッグストア)とアインファーマシーズとの経営統合のためのCFSの株主総会の特別決議は否決されたようです。 特別決議だから、議決権の3分の2以上の承認が必要ですが、42.87%の反対があったようです。反対の先頭に立っていたのがイオン 巨大企業VS地元密着型企業のバトルは、巨大企業の方に軍配があがったようです。

イオンがなぜ統合に反対したかというと、それはイオンの経営戦略がベースにあると思います。CFSの株主というのは、イオンが15%、個人が23%、金融機関20% 機関投資家5% 事業法人12% オーナー一族、従業員持株会25%。(日経新聞記事より)

このうちの事業法人や金融機関の中には、CFSと取引関係にある人たちが多くあり、CFSにとっては安定株主であったはずです。でも、イオンとも取引のある人たちもいる。一種の踏み絵状態だったのでしょうが、そして、イオンに傾いた人たちが多かった。イオンの力が日々のお付き合いの関係を超えたということかもしれません。日頃の密なお付き合いをしている人たちもいつかは裏切るかもしれない。だったら、そのような状態にならないように敵対的買収防衛策を練らないと考える企業が増えるのかなあ。

また、個人株主もイオン支持に多く回ったのですが、イオンは、この統合反対を自分のところの経営戦略なんていやな理由を掲げず、「統合比率が自分たちに不利ですよ。みなさんこの統合をしたら損ですよ」とわかりやすい理由を前面に出したことのようです。そういえば、小泉さんが選挙に馬鹿勝ちしたときも「郵政民営化に賛成ですか。反対ですか」という点に絞って訴えたことが大きな原因であったような気がします。つまり、自分になびくかどうかわからない個人をひきつけるためにはわかりやすい言葉で簡潔に訴えるのが大事ということを教えてくれます。

なんてことをふっと新聞を読んで思いました。

| | コメント (0)

2008年1月22日 (火)

事業信託と会社分割・経営委任との相違点

商事法務No1821において弁護士の武井一浩氏、上野元氏、ならびに有吉尚哉氏が「事業信託と会社分割・経営委任との相違点」をお書きになっていらっしゃいます。

簡単にさわりをご紹介すると

「株式会社」形態には、権利義務の帰属者として法主体性、組織としての長期安定性、経済社会での認知などなどのメリットがある。

他方、事業信託は①契約自治に基づくガバナンスや収益分配等における柔軟性 ②信託法に基づいて明確化されている受託者責任 ③各種倒産隔離効果 ④信託受益権への法的転換などのメリットがある。

会社分割と事業信託の異なる点は、会社分割なら出て行った事業は帰ってこないけど、事業信託は期限つきだから、いつか戻ってくる。だからレンタル移籍に適した事業(たとえばチェーン展開をしている事業など)に向いている。

また、事業信託の場合は、契約により受益者に対して利益を与えるけど義務もあるよと決めることできる。株式会社の場合は、別に株主合意書などを作ならないといけない。

ただ、会社分割と比較すると、事業信託は、対象となる財産についての対抗要件の具備、債務引受の手続きが大変

事業信託と経営委任の異なる点は、経営委任の場合は、事業の全部を委任する場合だけ総会決議が必要 事業信託の場合は、事業譲渡と同様だから重要な一部の譲渡でも必要。また、委任の場合は、資産の譲渡や債務引受の面倒な手続きもいらない。でも、委任と比較して、事業信託の方が受託者の責任は重いし、受任者が倒産した場合のリスクを考えると、事業信託の場合、受託者からの倒産隔離がはかられることから、事業信託の方が経営委任より投資家にやさしい。

また、事業信託の発展のためには、受託者が一生懸命やったのに、うまくいかなかったような場合、結果責任を問われるのかどうかが明確ではなく、これが困った問題だよということもお書きです。

というわけで、非常にコンパクトにまとめられた原稿です。

| | コメント (0)

2008年1月21日 (月)

富士通の半導体事業の分社

昨日のNikkei Netによると富士通が、デバイスソリューション事業のうちのシステムLSIを主体とする半導体事業を分社化し、将来の事業再編に備えるようです。

富士通といえば、ビッグな会社です。 平成193月ベースで、連結売上高5,100,163M円、 経常利益 147,288M円 当期純利益 102,415M円です。

この半導体事業を分社化するのは、年間1,000億円規模の投資を継続しても営業赤字の状況だからということです。

ところで、富士通の 平成193月の個別ベースの業績は、売上高2,869,204M円 経常利益 62,633M円 当期純利益 △249,286M円となります。連結では結構利益もでているのに、単体は厳しい。この損失の原因は、関係会社株式評価損 317,240M円あるのが主たる原因です。うまいこといかない事業があったんでしょうね。

それと、単体の税効果の注記を読んでいると、繰越欠損金なんかも計上されているのですが、繰延税金資産の合計が511,279M円ですが、評価引当額が△390,100M円もあるので、おそらく、回収可能性があんまりないと判断されているのでしょうね。

つまり、当分厳しい状況が続くことが予想される。だから、打開策として、赤字の続く部門を分社化して、売却等をする必要があるのかもしれません。

| | コメント (0)

2008年1月18日 (金)

負ののれんの会計処理

 ASBJが外圧(笑)により「企業結合会計の見直しに関する論点整理」を公表しています。

メインは持分プーリング法をやめる! ですが、他にもいろいろ名論点がありその一つとして負ののれんの会計処理の改正です。

のれんとは、ある事業をゲットしたときの対価がその時点のその事業に属する資産や負債のお値段より高い場合に通常、その差額として支払われるものです。ある一定時点でのその事業の純資産(資産―負債)=1億円だけど、この事業を15,000万円で買ったら差額5,000万円がのれんということです。これは、将来、その事業から生ずる超過収益などを考慮して、えんぴつなめなめ、えいやで決めることが多いとも思えるのですが、ま、そんなことはどうでもいい。こののれんは会計上どういう処理をするかというと、他の減価償却資産と同様に20年以内の償却処理となる。

ところで、世の中には、対価がその事業に属する資産や負債の値段より安い場合もある。この場合の、差額のことを負ののれんという。この負ののれんの会計処理も20年以内の償却です。ところが、見直しによると、これは、取得日の利益として処理をするようです。

なんで、こんな方法を海外では採用しているかというと「企業あるいはその所有者は、通常、その時価よりも低い価格で売却するようなことはしないものの、何らかの理由によりその事業をすぐにでも処分する必要があるような場合に、この差額が発生するものと国際的な会計基準は考えている。」からだそうです。

で、実は、日本の企業でも過去に負ののれんを取得日にどかんと計上している事例があります。これがミレニアムホールディングです。ここは、

「米国会計基準の2003年3月期決算は、最終黒字が3780億円と日本基準の6.7倍の高水準となった。

 米国基準の利益幅が大きく膨らんだのは、持ち株会社設立時に生じた会計上の収益約2400億円を1年間で一括計上 したためだ。日本基準では毎年84億円を20年間にわたり計上する方法をとったため、収益の総額も含めて大きな格差が生じたという。」http://members.at.infoseek.co.jp/kaz_araki/zaimu200309.html 

ということで、これも結構インパクトのある会計処理の改正となるかもしれませんね♪

| | コメント (0)

2008年1月17日 (木)

サントリーが、まい泉を買収

 今朝の日経新聞にサントリーがトンカツ惣菜店「まい泉」を買収するという記事が載っています。サントリーのHPにはまだ掲載されていませんが

実は、信託大好きおばちゃんは、「まい泉」の、ひれかつサンドのファンなんですぅ。昔、大阪で働いて、東京に出張していたころ、帰りの新幹線で食べるお弁当に占めるまい泉のひれかつサンドの比率は非常に高いものでした。

まい泉は上場していないので、財務データがないのですが、サントリーはどうなっているのかなと思ってEdinetで調べてみたら

平成196月末(半期連結決算ベース)

売上       706,903M

経常利益      26,735M

現金、現金同等物 181,363M

現金の残高って1,813億円もあるんだぁ 凄い!

これでは数十億円のお買い物なんて小遣い銭みたいなもんでしょうね。

以前、このブログでJTって食品事業をやってたんだ」では、JTが、日清食品と組んで加ト吉を買収することを書きましたが、食品業界の大型M&Aが旬なのかもしれません。

まい泉の方は、後継者がいらっしゃらなったことが理由のようですが♪

| | コメント (0)

2008年1月16日 (水)

相続により信託が終了した場合の不動産取得税

 今日は、不動産取得税のお話。

 不動産を購入したような場合は、購入した人は不動産取得税を払わないといけません。

 なぜ、生の不動産でなく、信託受益権にして売買をする取引が増えたかというと、大きな理由のひとつとして、受益権は債権であり生の不動産でないから取得した時点で不動産取得税がかからないことがあります。信託報酬は信託期間を通じてかかるのですけどね。

 さて、どんな場合でも不動産取得税がかかるかというとそうではありません。地方税法の条文を読むと

第七十三条の七  道府県は、次に掲げる不動産の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。

 相続(包括遺贈及び被相続人から相続人に対してなされた遺贈を含む。)による不動産の取得

 信託の効力が生じた時から引き続き委託者のみが信託財産の元本の受益者である信託により受託者から当該受益者(当該信託の効力が生じた時から引き続き委託者である者に限る。)に信託財産を移す場合における不動産の取得

一は、 相続により相続人が生の不動産を取得した場合は、不動産取得税はかけませんよ。

四は、 委託者兼受益者であるような信託が終了して、委託者に財産が戻ってきた場合は、自分がよそに預けたものが自分にもどってくるから不動産取得税はかからないよ。

そこで疑問、 もし、お父さんが土地を信託して、受益者もお父さんでした。でも、お父さんが死亡して、信託が終了し、土地はお父さんに戻すことができないから相続人である息子がお受け取りました。 息子は当然お父さんと同一人物じゃない。

四をまじめに読むと 委託者兼受益者=お父さん 元本受益者=息子で、要件を満たさないから息子に不動産取得税がかかってしまう。

でも、信託なんてめんどうなことをせず、生の不動産を相続により息子が取得した場合は不動産取得税がかからない。

これは、どう考えても信託をする方が損ですよね。

で、どうなのかということですが、東京都の方では、このように委託者であるお父さんが、生前ずっと受益者であり、お父さんの死亡により信託が終了し、息子(相続人)が不動産を受け取った場合は、息子に対して不動産取得税を課さないようです。

ただ、この取り扱いは地方によってどうなっているのかは確認が必要のようですね♪

 

| | コメント (0)

2008年1月15日 (火)

受益者は、受託者から給与をもらうことができるか?

3連休が終わりました。実は、信託大好きおばちゃんは、草津温泉フリークであり、昨日は、日帰りで草津温泉に出かけてきました。10月に1度出かけて、ハマリ、今回は3度目です。いやーいいですねえ。私は、西の河原露天風呂と、大滝乃湯にいつも入るのですが、前者は景色が抜群、後者の中にある「合わせ湯」が最高です。5つのお風呂があって、それぞれ温度が違う。風呂上りに身に着けた衣服に硫黄のにおいがしみこんで、今でも残り香があります。往復料金は、JRバス5,600円(ネット割り引きあり)です。上記温泉は、西の川原が500円で大滝の方が800円です。

さて、温泉の話はおいといて、久々に信託のお話。 信託から生ずる所得というのは、一般的には、受託者に課税されず、受益者にダイレクトに課税されます。受益者が個人であり、信託財産が不動産で、不動産を賃貸した利益が受益者に分配されるのならば、個人の所得は不動産所得として課税されます。このような信託のことを税法用語で受益者等課税信託といいます。

それでは、受託者が営むのが不動産でなく、一般的な事業だったらどうなるのか? 委託者兼受益者が持っている事業用資産を受託者に信託し、受託者が事業を行ってその利益を分配するということも当然考えられるわけです。この場合の受益者の所得は、事業所得か、雑所得か? 受益者等課税信託というのは、受託者が持っている資産や負債、収益、費用は、受益者のもの。ということは受託者が事業を営んでいたら受益者も事業を営んでいると考えられるから事業所得とも考えられます。

ところが、お上はそう考えていない。「信託における事業への関与度合い希薄であることから、信託による事業にかかる収益及び費用については雑所得として取り扱われることになると考えられます。」(平成19年度改正税法のてびき、113ページ)

事業所得であることを利用して、損失が出た場合、他の所得と損益通算をして節税対策に利用しようということを防ごうとしているのでしょうね。

それでは、この受益者が受託者のところで働いて給料をもらった場合、この収入は給与所得となるのか? 民法上の場合は、出資者が事業をして損益の配分もダイレクトに受け取るから、組合の事業から生ずる所得というのは、事業所得であり、事業主が、自分の事業から給料を受け取るのはおかしいということとされていますよね。りんご組合の判例はあるとしても、原則的な取り扱いとしては。

でもね、信託というのは、受託者に資産が移転し、事業を営んで汗をかくのは受託者であり、利益を受けるのは受益者であるというのが本質なんです。そうすると、受益者が受託者の事業に雇われて、従業員として働くということも考えられる。ここでもらう報酬というのは、従業員としてもらうものであり、経営者としてもらうものではない。であるならば、受益者が受託者に雇われて支払われる対価は給与所得と解して問題ないのではないでしょうか♪

| | コメント (2)

2008年1月11日 (金)

またまた、会計基準が改正される(海の向こうのお話)

 今朝の日経の投資・財務面を読むと「米が基準統一へ歩み寄り」という記事があります。

国際会計基準審議会(IASBが、10日、米国とM&Aの会計基準を統一することで合意し、新ルールを公表しました。

新しい基準によると、連結計算書は親会社と、それ以外の少数株主のために作られるというコンセプトになるので、親会社が子会社株式を一部第三者に売却しても、内部取引として、損益計算書を通さず貸借対照表に計上されることになるということです。連結会社間の取引というのは相殺消去しましょうねという考えがありますからね。

そうすると、従来、子会社を上場させてキャピタルゲインを損益計算書に計上して、会社の利益を大きく計上できるということができなくなるようです。

このほかにも研究開発費を資産に計上し償却する方法に統一するとありますが、これは、すでに、ASBJの方でも「研究開発費に関する論点の整理」が公表されています。

また、今後国際会計基準と同様に少数株主に帰属する利益も含めた純利益を計上し、その後で親会社だけに帰属する金額を計算する。ということですが、これは以前、このブログでもご紹介した日本電波工業において、国際会計基準で財務諸表(アニュアルレポート)を公表していますので、それを参考にすればどのようなものかはわかると思います。

アメリカが風邪を引くと、日本はすぐに重病になる今日この頃です。内部統制だ!四半期だと大変な状況ですが、この大変さはまだまだ続くようですね♪

| | コメント (0)

2008年1月10日 (木)

不動産デリバティブが始動するらしい

今朝の日経の金融面に「不動産デリバティブ日本で本格始動へ 国際協会標準契約書、年内に作成」という記事が載っています。

先月、信託大好きおばちゃんブログで「不動産投資インデックスと不動産デリバティブ」という記事をのほほんと書いていましたところ 時代が追いかけてきたみたいです(笑)

将来の不動産の値下がりによる損失をヘッジするために不動産デリバティブをかます(お下品な表現ですが)というニーズがでてきているのでしょう。また、こんな商品を売って大儲けをしたいという金融機関もあるのでしょうか。

国際スワップ・デリバティブ協会というところがあって、ここが標準契約書を作るみたいです。

どういうしくみなのか?  銀行借入金のスワップといったら、たとえば、変動金利を固定金利に換えるようなものですよね。この場合、 変動金利の支払いがベースにあって、これに変動金利の受取という取引と固定金利の支払いという支払いという2つの取引をつける。そうすると、実質的には固定金利の支払いだけが残ることになる。

これを不動産デリバティブにあてはめると、 ユーザーの方では、賃料の受取と最終的な不動産の売却収入(変動収入)がある。この収入をフィックスさせたい。そのためには、変動の支払いと、 固定の受取という2つの取引をつける。 この固定の受取というのが不動産インデックスの先渡し取引(将来いくらで不動産を売りますというようなもの) 支払いというのが、不動産インデックス収益率とロンドン銀行間取引金利(LIBOR)のことなのかなあ。そしてこの不動産インデックス収益率というのは、上記ブログで紹介したJ-REIT