確定申告の季節です♪
パラリーギャルさんとのやりとりをアレンジしてQ&A形式にしましたぁ
Q 私は、今年、結婚して25年目の主婦です。夫名義の居住用不動産(取引価格3,000万円、相続税評価額2,400万円)を100万円(これだけしかへそくりがないから)支払って取得しようと思います。この場合、時価と対価の差額について贈与税の配偶者控除を受けることができますか。
また、贈与税の計算をする場合の居住用不動産の時価は、いくらとなりますか。3,000万円ですか? 2,400万円ですか?
A
① 贈与税の配偶者控除について、
贈与税の配偶者控除とは、20年以上結婚している夫婦間で居住用不動産や居住用不動産の購入資金等の贈与があった場合には、基礎控除と別に最大2,000万円を受贈財産の価額から差し引いて贈与税を計算することができる制度です。
② みなし贈与
ある人が、時価よりも低い代金を支払って別の人から財産を手に入れた場合、時価と対価の差額について贈与があったものとして、ある人に贈与税が課税されます。
③ みなし贈与と贈与税の配偶者控除
さて、事例のように居住用不動産を時価よりも安い代金を支払って購入した場合、贈与税の配偶者控除の適用を受けることができるのでしょうか。これは、国税庁のHPに回答が載っているのですが、低額譲受益に対して贈与税が課税されるのですが、実質的には居住用不動産の贈与であることから贈与税の配偶者控除が適用できるとされています。
④ 時価は、いくならなのか
それでは、贈与税の配偶者控除を受ける場合に、居住用不動産の時価を計算して、そこから2,000万円を差し引くのですが、この居住用不動産の時価がいくらなのかという問題があります。
単純な贈与の場合
この場合は、相続税評価額で計算します。ですから、本件の不動産を単純贈与で受け取った場合の時価は2,400万円
低額譲受の場合
それでは、本件のように低額譲受の場合はどうなるのでしょうか。 2,400万円―100万円か 3,000万円―100万円なのか?
個別通達では
実は、平成元年、バブル華やかだったころ、取引価格と相続税評価が倍以上乖離している事例が多くあり、親子間等で、相続税評価額で売買することによる租税回避行為が横行していました。そこで、このような行為を防止するために、不動産を低額譲受をした場合の時価は、相続税評価額ではなく、取引価格だと決めました。
この通達に従うと、本件の場合 3,000万円―100万円をベースにしてここから2,00万円を引くことになります。
平成19年8月23日東京地裁の判決では
ところが、平成19年8月23日東京地裁の判決で、取引価格よりも低い相続税評価額で譲渡した場合において、取引価格と対価の差額に対する贈与税課税を否定する判決がだされ、確定しました。この事例にひきなおすと、たとえば3,000万円の取引価格の土地を2,400万円で購入しても、差額600万円に贈与税課税しないぞということです。そうすると、時価よりも著しく低いという場合の時価は、3,000万円でなく2,400万円じゃないか。つまり、通達はおかしいのとちゃいますかとも読み取れます。ただし、判決は、通達を否定しませんでした。
⑤ じゃ どう考えればいいのか
そこで、実務で、なやんでしまうのです 低額譲受をした不動産の時価って3,000万円それとも2,400万円? 判決は確定したのですが、通達は、まだ、生きています。だから2,400万円で申告をした場合に、否認されるリスクはあると思います。
低額譲受で贈与税の配偶者控除は使えるが、時価のリスクがあるから慎重にねと思うのです♪