研究開発費の資産計上と知財戦略
日経の投資財務面で、たぶん3回にわたって、市場知財戦略という連載が掲載されています。
日本の特許件数は、アメリカとトップを争うくらい多いものですが、どうも多くの特許が、死蔵されたままのようです。米国では、知財は、収益に結びつくかという観点で、戦略を組み立て、それに基づいてたぶん特許もとっているようですが、日本では、特許紛争で負けないためにいっぱい特許をとっているというようなネガティブなものが主流のようです。
でも、企業さんは、特許をいっぱいとって、収益に貢献していますと言われます。じゃ、どれだけ、貢献しているの?となると、それが、いまいち外部からはわからない。研究開発費は、発生時点ですべて費用処理となっているので、収益よりも以前に発生し、その費用がどれだけ収益に貢献があったのかわかりません。
日米では、研究開発費は発生時の費用ですが、国際財務報告基準では、研究開発費を研究費と開発費に分けて、研究費は全額費用、開発費は資産にいったん計上するようです。そして、耐用年数がわかる資産は、耐用年数で償却し、耐用年数がわからない資産は償却せず、減損の対象となるようです。
また、実際の企業がどのように処理をしているかを製薬業界と自動車業界にわけてリサーチした結果、製薬業界は、認可されるまでの費用はすべて発生時に処理をしているようであり、自動車業界は、支出した研究開発費の4割から5割を資産計上しているようです。
日本において、まだASBJが研究開発費の論点整理を公表して、意見を求めた段階ですが、近い将来には、研究開発費が一部資産計上の方向に向かうのはお約束のようです。
記事によると、開発費を資産計上して、償却を行うようになると、開発のために要した費用がいくらなのか、収益にどれだけ貢献したかは、いまよりはわかるということです。
そうなると日本の知財戦略も欧米のような稼ぐ特許をいっぱいとれというふうに転換していくことになるでしょうね♪
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