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2008年3月27日 (木)

日立製作所の事業撤退と退職給付信託

今朝の日経新聞の企業総合面に「エルピーダ株 日立、全株売却へ DRAMから完全撤退」という記事があります。

NECと折半で作ったエルピーダとの資本関係を解消し、DRAM事業から完全撤退し、サーバーなどに使用する高性能製品の開発・生産に特化するそうです。

撤退というと株式をどこかに売却すると通常は考えるのですが、日立の場合は、退職給付信託というツールを使うようです。将来の従業員の退職金の原資に充てるためにエルビータ株を信託する。

会計上はこの時点で次のような仕訳に連結上はなるようですね。

 退職給付引当金 42,240M円  投資有価証券   21,200M

               有価証券売却益   21,040M

  単体の設定益が10,240M円ということは、連結子会社でも持っているものを売却するということなのかなあ。

             

  キッコーマンで30億円くらい利益がでるなあって書いたけど、こっちは 200億円くらいですねえ。さすが日立 しかも、この利益に対して、設定時に税金がかからない。

 退職給付信託の面白いところは、株式も名義人は信託銀行になるけど、株式の議決権の指示を誰がするかは決めることができて、この場合は、委託者である日立製作所

退職給付信託って使えますね。 会計上の利益がでる。 税金は繰延べられる。 株式は手元にないけど、議決権は残るから、完全撤退といっても口だけはしっかりだせる。

こんな使い方があったんだということを教えてくれます。

で、日立製作所の3月14日のプレスリリースを読むと かなり強烈なことが書いてあります。

http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2008/03/f_0314a.pdf

これから、減損損失が追加で350億円、薄型テレビ事業等の事業構造改革関連費用560億円等を計上する予定で、その埋め合わせに有価証券の売却損益が1,000億円ほど生じるようです。退職給付信託設定もその一環なんでしょう。 

日立は、たしか連結納税を行っていると思うのですが、連結納税できない地方税で回収不能な部分の税効果の取り崩しもあるようですし。

なりふりかまわずですね。

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