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2008年4月 2日 (水)

JDR 第一号はタタ自動車

 今朝の日経の一面に「印タタ自動車、東証上場 日本預託証券第一号 今夏にも 円建て投資可能に」が載っています。

このブログでも何度かJDRの記事を書いていましたが、いよいよ登場するようですね。

JDRとは日本版預託証券です。株式発行国の事情により、直接、外国でその株を取引できないような場合、その株の預り証を取引しましょうというようなもの。この預り証が有価証券の形となって取引しやすくなっています。

日本では、信託法の改正で可能になった受益証券発行信託をつかって預託証券を作ると思います。

で、このJDR 第一号にインドのタタ自動車がなるようです。タタ自動車は、ジャガーやランドローバーを買収したり、30万円の自動車を製造したりと、急激に成長している会社です。

いまでも、インド株を運用資産とする投資信託は日本でも買えますが、このJDRにより単独のインド株を買うようなことができます。

この預託証券で問題になっているのが日本語の問題や開示上の問題です。上場するなら開示資料は日本語で作らないといけないし、日本のほかの会社と同様な会計ルールで財務諸表を作らないといけない。外国の人からしたら日本語で開示資料を作るのは大変なことですし、株式発行会社で認められている会計基準を日本でも認められている会計基準に組み替えるのも大変です。コストが継続的にかかるから、それを上回るメリットがないといけない。

ここの調整をどうするのかなと思って記事を読むと、「上場時は日本語による情報開示が必要だが、今夏にも内閣府令が改正されれば、四半期や中間決算は英語による開示もできるようになる。」ということは、有価証券報告書は日本語で書かないといけない。

有価証券報告書の開示内容になるのかわからないですが、以前、このブログでPOWLPublic Offering Without Listing)(国内非上場公募)している韓国のロッテ・ショッピング・カンパニー・リミテッドの有価証券報告書の話題を書いたのですが、あの内容が参考になるのではないかなあ。

タタ自動車はADR(米国預託証券)を上場しているから、確認していませんが、会計は、米国基準で作っていて*、それを日本でも使うのかもしれません。

プロ市場を作って、そこで、英語の開示オンリーでもOKのようなものは可能かもしれませんが、それでは、資金調達額も限定されますし、普通の人でも買えるような場合、普通の人でもその株の内容が理解できるようにしないとまずい。

落としどころがどこになるかで、日本の金融市場のグローバル化がどうなるかが決まってしまうのでしょうねえ。

* TATAのHPで調べました。そうすると、SECに提出している監査報告書を読むと次のような記述があります。

アメリカ基準で財務諸表作ってますね。

In our opinion, such consolidated financial statements present fairly, in all material respects, the financial position of the
Company as of March 31, 2007 and 2006, and the results of their operations and their cash flows for each of the three years in the
period ended March 31, 2007, in conformity with accounting principles generally accepted in the United States of America.

http://ir.tatamotors.com/index.php?CardID=5

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コメント

受益証券発行信託が使えるようになる前は、何がネックになってDepository Receiptsの発行ができなかったのでしょうか?

投稿: 祐介 | 2008年4月 3日 (木) 00時13分

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