米国LLCの国際課税上の取り扱い
週刊税務通信No3014で秋元秀仁氏が「米国LLCと国際課税」について論じていらっしゃいます。
米国LLCとは日本の合同会社の源みたいなものであり、日本と異なる大きな点は、納税者の選択により、LLCから生じた所得について、LLCが税金を払うこともできれば、LLCの出資者が税金を払うこともできます。このLLCに対して、日本の会社等が出資していらっしゃいますが、課税上の取り扱いがわからなくて困った問題が多々あります。
それについて、秋元さんは考えを示していらっしゃいます。
そのうちの2つほど、紹介します。
①外国税額控除は 直接税額控除か間接税額控除か
このブログでも何度か書いたのですが、現行の税制では解決がつけなかった問題です。
LLCの所得について日本の出資者が払った場合、この払った税金について外国税額控
除がとれるか、とれるとして、その方法は直接税額控除(自分が払った税金だから自分の所得から控除する。)間接税額控除(子会社の払った税金だけど、配当部分については控除できる)かという問題です。
LLCの取り扱いは日本では外国法人ということになされているから間接税額控除ではないか。でもLLC自体は税金を払っていないから、これはだめという意見もあります。
秋元さん自体は、このLLCの払った税金は直接税額控除と考えていらっしゃいます。
引用すると
「出資内国法人においては,自己の所得として現実に外国法人税を納付することとなる(タックスレシートも出資者名)こと, 法人税法第69条第1項 において「内国法人が各事業年度において外国法人税を納付することとなる場合には,……外国法人税の額を当該事業年度の所得に対する法人税から控除する。」とされていることから,この点を踏まえれば,直接外国税額控除の規定の適用( 法法69① )によって税額控除を認めるのが適当であると考えます。」
この見解に対して、さまざまな意見があるとは思いますが。
② タックスヘイブン税制の適用はあるか
米国LLCの所得について日本の出資者が税金を払うということは、米国のLLC自体は税金を払わないことになるから、タックスヘイブン税制といって、米国のLLCの所得を日本の出資者の所得に合算して課税されないかということですが、これはないとしています。
なぜなら、LLCの配当は、実際に分配されようとされまいと、事業年度終了の日に利益の分配が確定したものとして、出資者に税金をかけますよとなっているようです。
そうなると、事業年度が終了した時点で、税務的には、LLCの利益は出資者のものとなって、LLC自体には1$も残っていない。
タックスヘイブン税制というのは、税金天国のような国に作ったペーパーカンパニー
にたまっている利益に対して税金をかけましょうという制度だけど、LLCにたまっている利益がないならかけようがない。だから、タックスヘイブン税制の適用はない。ということのようです。
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