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2008年4月14日 (月)

P.Eのない外国法人に対する課税のトレンド

今朝は日経新聞がお休み♪

 この週末、税大論叢の中村隆一氏の「国内源泉所得の研究 -国内源泉所得の1号所得における「資産」概念―」を、ピックアップ読みしてました。

 外国法人で日本に支店などの拠点(PEといわれます)のないものが、たとえば、日本の先物取引のようなデリバティブ取引を証券会社を通じて、差金決済をした場合、この差金に対して日本で課税できるかというと、この差金決済は、現状では、事業所得とも考えられます。そうすると、どんなに儲けていても日本で税金をかけることができない。

 これはおかしいので、なんとか課税の理屈はないかということで、このデリバティブによる取引も「国内にある資産の運用、保有から生ずる所得にあてはめられないかと論じています。

 中村氏は、結論的にはあてはめることは可能であるとしていますが、可能であるとして、実際に課税できるかという大きな問題もあります。デリバティブの場合は、原則的には、毎期、時価評価ですので、評価益に課税しないといけないけど、実際にお上は、税金を払えと命じて、払わない場合は、その財産を召し上げることができるかということです。

 たしか、最近、米大手投資会社「ローンスター」が税務調査を受け、140億円の所得を申告していなかったとして、追徴税額50億円が生じているのですが、ローンスター側はこれを払う意思がないし、お上側も滞納を理由として国内の資産を差し押さえることはできても、海外の資産は差し押さえができないようです。

現状では、いくらPEのない外国法人のデリバティブの利益に課税しましょうと決めても、実行は難しいようですね。

気になるのは、このローンスターの否認の理由として、不良資産の回収益は日本国内で運用し利益を得ていたと判断しているということです。あくまでも、何も知らない信託大好きおばちゃんの想像ですが、ローンスター側としては、これを事業所得と判断して、日本で課税する必要はないと主張しているのではないか、他方、国税は、中村氏が知恵を絞っている「国内にある資産の運用、保有より生ずる所得」ととらまえて課税している。

お上としては、今後、PEのない外国法人の事業所得について、なるべく広い範囲で「国内にある資産の運用、保有から生ずる所得」として課税し、もめたら裁判で勝負しましょうとでてくるのかもしれません。

ただ、現状の条文では、よくわからないのですよ。この資産の範囲だってあいまいだし、

ちょっと引用した国内源泉所得の規定というのは 昭和37年!(今から46年前)に作られたまんまのものなんですね。この46年間、改正がない。世の中は物凄く変化したのにです。

適正な改正が望ましいのはわかるのですが、唯我独尊的な改正ができないフィールドですので、どうなりますことやら♪

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