ホンダの移転価格追徴課税と日本の姿勢
世の中的には、ゴールデンウィーク突入です。ブログねたも、お休みモードにしようかなあと思って、考えをめぐらしていたところですが、世の中はそんな信託大好きおばちゃんの期待を軽く裏切ってくれました。
ホンダで、移転価格の追徴課税により、史上最高の総額1,400億円に対する追徴課税、なんじゃかんじゃで 800億円の追徴課税があるという報道がありました。
通常、移転価格の追徴課税というのは、3月決算の総会が終わったころに、どかんと行い、プレスリリースされるものです。そうすることにより、3月決算に追徴税の影響を盛り込まなくていいからだと思うのです。でも、ホンダは、こんな時期(2008年4月25日)にプレスリリースしました。
なぜか? ホンダは、米国会計基準で決算を発表しているのですが、どうも米国基準では、税務リスクがある場合は、金額が確定する前に、見積りで連結財務諸表にオンしないといけないからのようです。
プレスリリースによると、
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当社は、米国会計基準に基づいて連結財務諸表を作成しております。米国会計基準の解釈指針第48号(FIN48※2)では、会社が行った法人税等に関する税務処理が最終的に認められない可能性がある場合、関連負債を認識する必要があると定めております。当社は、この解釈指針に基づき、2008年3月31日時点の見積もり額を、関連負債および税金費用として2008年3月期の連結財務諸表に反映いたしました。
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この移転価格税制の原因となるのは、中国と合弁企業において生じた収益について、日本が提供したノウハウ等の部分についてロイヤリティ収入等で吸い上げている金額が他と比較して小さいのは、中国に対する利益の移転だ!ということだと思うのです。
この問題になった中国の会社ということですが、有価証券報告書を読んでいるとホンダは何社も中国に子会社を有しており、日経の記事に載っていた広州本田汽車(汽車とは日本語に翻訳すると自動車のこと)は50:50の合弁のようです。
合弁というと、以前、このブログでも紹介した武田の移転価格で問題となったアメリカの会社も50;50の資本関係だったと思います。
私は、中国ビジネスに関する造詣がないので、日経記事の情報に依存しますが、どうやら「中国への進出は多くの産業において合弁を義務付けられおり、その場合は、さまざまな価格や利益配分で、中国での利益留保を強く望む相手との折衝で決めざるを得なかった。」
だから、事業を続けるためには、むかつくけど、こうせざるを得なかったのよ。涙ながらに飲んでいるのに、それはまかりならんと、後ろから鉄砲を撃つとは、何事だというのがホンダさんの本音かもしれません。
移転価格で、日本において課税処分が行われると、その課税処分の対象となった所得について、日本と中国の両国において二重課税となるのです。このような場合、相互協議といって、日本と中国のお上が交渉して、ある程度ラインで決めて、日本でとった部分は、中国で税金を返してもらう。というようになるシステムがあります。
しかしながら、櫻井よし子さんではないですが、「異形の大国 中国 ―彼らに心を許してはならない」 詫びず、認めず、改めず、狡猾な相手には賢く、勁くあれ!
相当うまくやらないと相互協議が決裂してしまう。そうするとホンダは泣き寝入りです。日本の将来の発展のためには、アジアへの進出が不可欠なのに、このようなリスクがあるとすくんでしまう。それは日本の将来に暗雲を垂れ込めさせかねない。
お上のこの予想される処分は、お上の覚悟、断固として異形の大国と向き合う覚悟があってのことなのでしょうか。ホンダを捨石にさせてはならないと強く思うのです!
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コメント
市場の巨大さと人件費の安さに目が眩んで、中国進出する企業が後を絶ちませんが、誰も『ヤオハン』が中国でどんな目にあわされたか覚えてないのでしょうか?自分の会社だけは「そんなの関係ねェ!」と思っているなら、愚かなことですね。
投稿 オフィス許認可@台東 | 2008年4月28日 (月) 09時21分