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2008年5月23日 (金)

FIN48(米国の会計ルールのひとつ)は、キツイなあ

 今朝の日経新聞で、「税追徴」未確定でも費用計上 米の新基準波紋広がるが掲載されています。

 先月、信託大好きおばちゃんが、ホンダの移転価格追徴課税と日本の姿勢という記事で、ちらっと米国基準FIN48を書きました。

 ホンダさんは、実は、連結財務諸表を米国基準で開示しています。アメリカで上場しているからです。他に日本の会社で米国基準で連結財務諸表を開示しているところは、日経の記事によると約35社。

 この米国基準によると、税金費用として見積もり計上するのは、確定した金額だけでなく、将来、お上に召し上げられる可能性が高いかもしれない部分についても見積もって計上しなければならないとされてます。

 

 どういうやり方でやるかは、http://www.fasb.org/pdf/fin%2048.pdf をご覧になっていただいたらいいのかもしれませんが、ようするに、一定のルールに従って、会社が採用した税務処理が正しいかどうかを会社独自で見積もり、50%超の確率で認められる場合はいいのですが、それを下回る場合は、税務リスクを財務諸表に計上せよというようなことだと思うのです。

 ちなみに、ソニーさんは、20073月期の有価証券報告書の114ページで次のように記載していらっしゃいます。

「この解釈指針(FIN48)は、2007年4月1日からソニーに適用されます。ソニーは現在この解釈指針を適用することによる連結財務諸表への累積影響額を評価中ですが、最終的な評価として、期首利益剰余金の減少および税金負債の増加が見込まれています。」

 これって厳しいですねえ。だって、税務処理で問題になるのは、黒とはっきりわかるところではなく、グレーゾーンなんですね。このグレーゾーンの評価で、ほっといたら白でスルーしたかもしれないのに、固めに見積もって黒と評価した結果、お上の知れるところになり、本当に黒になる可能性が高くなるというリスクもあるわけです。

 アメリカの会計基準と国際税務報告基準が一緒になるような方向性だから 将来、日本の会計基準でもFIN48は導入されるかもしれません。しかし、これは、会社にとっても、税務の専門家にとっても結構、キツイ基準です。

 さて、話かわって、週刊経営財務No2869IASB/FASB財務諸表を抜本的に見直しへ国際的な議論では純利益存続の可能性もという記事があります。

 貸借対照表や損益計算書やキャッシュフロー計算書の構成が抜本的に変わるかもしれないようです。

 たとえば 貸借対照表は、財政状態計算書となり 次のような構成です。

事業

 営業資産および負債

 投資資産および負債

廃止事業

財務

 財務資産

 財務負債

為替換算調整勘定

法人所得税

所有者持分

たとえば、損益計算書は包括利益計算書となり、次のような構成です。

事業

 営業収益および費用

 投資収益および費用

廃止事業

財務

 財務収益

 財務費用

為替換算調整勘定

法人所得税

所有者持分変動計算書

なんか、法人所得税が、財務諸表の主要な構成要素になりそうです。やはり、近い将来、日本の会計でもFN48が導入される可能性が高そうだなあ。

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