自社株の信託ってできるのかなあ
今朝はあんまりニュースがないので、久々に信託周りで思いついたこと
財産として価値のあるものだったら、信託財産とすることは可能だと思います。また、信託財産を引き受ける受託者も、営利を目的としない限り、個人でもOKだと思います。
それでは、X株式会社の大株主であるAさんが所有している株式をX株式会社を受託者として信託することはできますか。この場合の受益者はAさんであり、Aさんが議決権をどうするか指示する権利もあるとします。
自社株を信託できるか? 信託財産に関して、特に信託法では制限できないから信託は可能だと思うのです。
自己株式の取得に当たらないのか? 自己株式の取得というのは、X社が自分の会社の行為として、自己株式を取得しようとすることだと思います。そのためには、株主総会の特別決議なり普通決議なりが必要です。
一方、信託財産としての自己株式の取得というのは、形式的にはX社の株式がX社の名義となりますが、これは、X社の物であって、X社の物ではない。あくまでも信託財産という不思議な存在としてX社が受益者Aのために預かっているようなもの。だから自己株式の取得にはあてはまらないと思います。
会計上も、自己株式を取得したものとして、X社の通常の貸借対照表に純資産の部の控除項目として記載されるのではなく、信託財産の貸借対照表のようなもの(財産目録のようなものかもしれない)に記載されるだけだと思うのです。信託って預かりみたいなものだから、代金をAさんに払うこともないですしね。そして、AさんがX株式を有しているという処理になる。
税務上も、これは受益者がAだから、Aの財産としてX株式を有していると処理されます。
つまり、会計上も税務上もX社が自己株式だ!という処理はでてこないと思うのです。
じゃ、自己株式を信託することは何でもOKなのでしょうか。本件では議決権は受益者Aが有するとされていますが、議決権を誰が決めるかは信託で自由に決めれるはずです。そうすると受託者X社にX社の議決権をもたせることもできる。これはおかしいような気もするのです。
他にもなんか問題点がでてくるかなあ。

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