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2008年6月30日 (月)

CDSの会計と税務

 先週の金曜日、土曜日、日経で広がる「広がる倒産保険」CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)市場の特集が書かれていたので、今日は、このCDSの会計と税務の整理ですが、最後の方は、かなりマニアックです。

まず、会計

金融商品会計に関する実務指針138項 クレジット・デリバティブの会計処理によると、クレジット・デリバティブ及びウェザー・デリバティブ(お天気デリバ)のうち、デリバティブの特徴(①なんらかの数値の変動を参照して、変動するもの、②取引の最初は、等価だからお金のやりとりがない、③差金決済が可能、つまり、将来の一定時期に、参照したものが実際にやってこない)を満たし、市場価格に基づく価額または合理的に算定された価額がある場合には、当該価額を持って評価する。日経新聞に書いてあるようなCDSは、合理的な時価があるから時価で毎期末評価してねということでしょうか。

ただし、クレジット・デフォルト・オプション(CDO)のうち市場価格に基づく価額または合理的に算定された価額がないものについては、債務保証に準じて処理する。ということは、受取保証料または支払保証料として、発生主義で処理をし、期末に時価評価をしない。

次に税務

法人税基本通達23391)を少しアレンジすると

デリバティブ取引でみなし決済金額の算出が困難なもの

イ 債務保証等類似デリバティブ取引(クレジット・デフォルト・スワップ)は、みなし決済金額はないものとする。この場合において、法人が債務保証等類似デリバティブ取引について支払を受ける又は支払うプレミアムの額は、期間の経過に応じて益金の額または損金の額に算入する。

時価がわからないようなものは、掛捨保険を払っているような処理をしてねということかな。税務も会計とほとんどかわらないのだけど、値段がついているようなCDSはやっぱり、時価評価をしないとまずいのでしょうねえ。

次に債務保証等をしていた相手先がこけて支払い事由が生じた場合はどうなるのかというと、

法人税基本通達2341をこぴぺすると、

1) 支払事由が生じると同時に支払金額が確定する場合 法人が当該支払事由の発生を知り得ることとなった日の属する事業年度の益金の額又は損金の額に算入する。

2) 支払事由が生じた後に支払金額が確定する場合 支払金額が確定した日の属する事業年度の益金の額又は損金の額に算入する。

 ようするに、こけてしまって支払い金額が確定した時点で損失処理OKということ。

ここからマニアックな世界

じゃ、クレジットリンク債(CDSを組み込んだ債券 複合金融商品の場合)は、どうなるのか? 組み込んだCDSを継続して時価評価しているような場合で、もし、信用保証している相手先がぼろぼろになって、クレジットリンク債の評価がめちゃくちゃ下がったのだけど、まだ、相手先がこけておらず、したがって、支払義務が生じていないような時点で、時価の下落に基づいて評価損を計上した場合、その損失は損金となるのか? それとも、手仕舞いされ、すってんてんになった時点でようやっと損金となるのか。ちゃんとした時価(?)があって毎期時価計上した場合と、受取保証料を発生主義で計上した場合とで、評価損の計上時期がずれるのか?

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2008年6月27日 (金)

CDSに、ヘッジ会計は使えるか?

昨日、このブログで「地震デリバティブの地震保険」(「の」は間違いですね。「と」に修正しときますが、)を書いたのですが、今朝に日経を読むと 「広がる倒産保険 CDS市場」という連載が載っているではありませんか。

決して、今日の記事を予測して書いたのではありません。単に、昨日は7時前に外出するために、頭の中に残っていた知識をあわてて吐き出しただけです。

地震デリバティブというのは、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の一種ですが、今朝の日経では、このCDSを倒産保険として利用していることを書いています。

どういうものかというと、太郎社と花子社が契約を結ぶ。太郎社は、ボブ社に1億円の売掛金を持っている。ボブ社は、いまのところ業績はよさそうだが、業界自体がいまいちで債権の回収が危ぶまれる可能性もある。そこで、太郎社は、花子社に年1%の保証料を支払う。もし、ボブ社が倒産して、債権の回収ができなくなった場合は、花子社に1億円支払ってもらう。そうすると、太郎社は、ボブ社への債権を実質的に回収できることになる。

昨日も書いたように、これはデリバティブですから、必ず、太郎社がボブ社に債権を持つ必要はありません。太朗社が、ボブ社は今は、いいけど、絶対にこけると確信していたら、別に債権を持たなくても、ボブ社は安泰であると思っている欲の皮のつっぱった花子社に「おいしいお話がありますよ。毎年なんもせんでも100万円ずつ入ります。いひひ」とささやいて、契約を結べば、この取引は始まりますから。

この花子社に支払う保証料は、対象となる会社(ボブ社)の信用により上下します。

絶対につぶれないような会社の場合は、保証料は安いし、危うい会社は当然に保証料は高くなります。

 主要50銘柄の保証料率を平均した指標として「アイ・トラックス・ジャパン」があるようですが、この指標は、債務者となる会社の株価と逆相関関係があるようです。

 普通の会社がデリバティブを使うのは、金儲けのためでなく、リスクヘッジのためというのが多いと思います。

デリバティブを使った場合、ヘッジ会計というのを通常は使うものですが、ヘッジ会計を使うためには、ヘッジ対象とヘッジ手段に相関関係がないといけません。ヘッジ対象は、通常、債権であり、ヘッジ手段がCDS。 これ、どう考えても、毎期、相関関係のある動きをするとは思えないですねえ。 だから、ヘッジ対象のためにCDSは使っても、ヘッジ会計は使えないと思うのですが、どうでしょうか♪

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2008年6月26日 (木)

地震デリバティブと地震保険

 地震デリバティブというのは、

たとえば 太郎と花子が次のような契約をする。もし、これから3年以内に関東地方にマグニチュード7以上の地震がおこったら、花子は太郎に1億円支払う。花子は、この債務を引き受ける代わりに毎年1,000万円を太郎から受け取る。もし、3年以内に地震が起こらなかったら、花子は合計3,000万円の利益を太郎から受け取る。もし、3年以内にマグニチュード7以上の地震が起こったら、契約どおり、花子は1億円を太郎に払わなければならない。太郎が、関東地方にいて、本当に被害を受けるかどうかなんて関係ない。太郎が、沖縄で、毎日、遊んで暮らしても、関東にマグニチュード7以上の地震が起こった場合は、花子から1億円をもらえる。

地震保険というのは、地震保険は地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没または流失による損害を補償する地震災害専用の保険であり、地震により建物または家財が全損、半損、または一部損となったときに保険金が支払われるようなもの。だから、地震と家屋や家財の被害に関係がないといけない。また、被害に応じて、支払われる保険金の金額は変わってしまう。

地震保険より、地震デリバティブの方が、面白い商品がいっぱい作れるんだなあ。

この地震デリバティブっていうのは、クレジット デフォルト スワップというもののひとつらしいけど、これの理論的な時価の算定は難しいでしょうね。

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2008年6月25日 (水)

グローバル企業は、無借金、無還流

 今朝の日経のトップ記事は「上場企業4割 実質無借金」上場企業の業績がとっても当期は好調だから、キャッシュ>借金の状態の会社が多いらしいです。

キャッシュ>借金企業のベストファイブは、

1.武田薬品

2.任天堂

3.松下電器産業

4.京セラ

5.第一三共

これらの会社って、グローバルに事業展開している会社ばっかりですねえ。

で、本日の日経の投資財務面を読むと グローバル財務の潮流という連載があって、海外に進出している企業は、利益を外貨のまま運用・再投資をしているようです。

利益を日本に還流させても税金をごそっともっていかれるだけだし、日本に投資をしても人口の減少、高齢化で長期的に高いリターンをとれる可能性も低いですからね。

 これだけ、海外に日本企業が進出し、大儲けしているのに借金があんまりないとなると、わが国が誇る金融機関の儲けの機会が減っているということなのかなあ。

 これは、やっぱりまずいでしょうねえ。やっぱり、今後の日本の金融機関の収益機会を考えると、グローバル展開している日本企業にくっついて商売を作り出すしかない。お金を借りてくれないなら、他で稼ぐ方法を考えるしかない。

 そうすると、こんなグローバル企業にある多様な通貨を使った取引を効率的に行うためのサービス、つまりグローバルキャッシュマネージメントサービスを充実させるのが一番と思うのですが、どうやらこの分野は、外資がいまだに圧倒的に強いらしい。

 日本人ならではの工夫で、外資を凌駕できるシステムって作れないのでしょうかねえ。

 日本のグローバルに成功しているメーカーは外国の会社を圧倒するような製品を作れるのに、どうして、頭のいい人たちがいっぱいのはずの金融機関は、外国の金融機関を圧倒するようなサービスが作れないのだろうねえ。

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2008年6月24日 (火)

なぜ高格付け商品の評価減が必要となったのか

週刊経営財務No2874で、新日本監査法人の上野佐和子会公認会計士が「証券化商品の評価―サブプライム問題発生後、なぜ高格付けの商品の評価減が必要となったのか」という原稿を書かれています。

 証券化商品の評価(たぶん、格付け)については、将来入ってくるキャッシュフローを予測して行われていたが、この商品の流動性(この商品を売って投下資本を回収することが容易か)や、需給が加味されていなかったようです。

 サブプライム問題が起こって、わーっやばい!という情報が世界を駆け巡ったとき、投資家は不安心理から投売り状態となり、理論価格からはるかに低い売却価格でも売れないような状況になってしまいました。

 なぜ、サブプライム問題以降に、理論価格と時価の乖離がおこったのかについて、いくつかの理由をあげています。

 流動性プレミアムが理論価格に組み込まれていない。

 デフォルト率の推定が甘かったなどなど

 で、米国だけでなく、日本においても、この3月決算から証券化商品については、理論価格でなく市場価格で評価しろというお達しが公認会計士協会からありました。

 でも、証券化商品の評価を今後は市場価格で評価するというのも問題があります。

 それでは、理論価格はどうでもいいのかというと、そうではなく、理論価格の精緻化の動きもあります。

 で、米国のSECは次のような書簡を送ったようです。引用させていただくと

       時価評価においては取引価格が存在する場合にはあくまでも取引価格を優先すべきである。

       しかし昨今の市場状況は取引価格が実質上清算価格となっており、その場合には理論評価を用いることも容認される。その場合には理論価格算出の前提やモデルインプットの推定方法などの開示を充実すべきである。

この考えが日本の証券化商品の評価にも影響を与えるのでしょうねえ。

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2008年6月23日 (月)

SPCの連結対象は、金融機関だけか(アメリカの話)

 今朝の日経に「簿外の運用会社「SPC」米金融機関、連結対象に」という記事があります。

 記事をそのまんま引用すると「連結対象となるのは金融機関が運営し、サブプライム関連も含めた証券化商品の運用などに利用する特別目的会社(SPC)。現行基準では資産規模などの開示を迫られるケースはあるものの連結対象ではない。経営悪化時の資金供給を約束するなどSPCの運営に金融機関が責任を持っている場合、改正後は連結対象となる。」

かなり米国の金融機関にはインパクトのある改正のようで、SPCを連結に組み込むと、資産が膨らむので、ほっておくと自己資本比率が低下してしまうから資本増強をしないといけなくなるかもしれない。

この結果、米国金融機関の競争力が落ちる可能性もあるということですが、米国という国は、日本と比較すると、損失というか負の遺産の繰延ということをやらず、さっさと損切りをして、さっさと再生しようという強い意志を持っているような気がします。

日本だったら、金融機関がやばい時期に劇薬のような会計を導入するなんてことをするわけがない。

日本に関しては、昨年3月に「一定の特別目的会社に係る開示に関する適用指針」をASBJが公表し、企業の資産を切り出して作った一定のSPC(特別目的会社)については、子会社等に該当しなくても、取引の概要など一定の情報をその企業は開示しないとダメよということにしました。

これは、注記。 FASBは、SPCの資産や負債も、元の企業の資産や負債に合算しなさいということ。ただ、記事を読む限りは、金融機関に限定されているようです。

アメリカのあとを追いかける国日本ですから、いずれ、日本でも同じルールが導入されると思われますが、やっぱり、日本でも金融機関に限定されるのでしょうねえ。

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2008年6月22日 (日)

野菜 de パスタ

今日の東京は、雨、雨、雨。資料が頭の中でぐちゃぐちゃになり原稿がまとまらないよーん♪

 

 Poorな信託大好きおばちゃんは、駅においてあるフリーペーパーを読んで、面白情報を仕入れるのが大好きです。

 東京メトロの駅には、たいてい「メトロガイド」というフリーペーパーがおいてあります。このメトロガイドというフリーペーパーで、日高良実さん「野菜 de’ パスタ」という連載にはまってます。

 季節の野菜を使ったパスタ(決してスパゲッティーといってはいけない。年齢がばれてしまうのだ)料理を紹介しています。

 数ヶ月前にたまねぎつかったパスタが紹介され、家で作ってみたら非常においしかったです。

 今月は、ナスのトマトソーススパゲッティ。 信託大好きおばちゃんは、このペーパーに書かれたレシピよりもっとシンプルに作ります。

 まず、パスタを茹でる。

 パスタを茹でている間に、水で洗ったナスを輪切りにする。

 それから、にんにくを適当に細かく切り刻む。

 フライパンに油を敷いて、まず、ナスを炒め、それから、ニンニクを炒める。

 そして、レシピはトマトソースだけど、材料がないから、トマトケチャップを入れて、パスタもいれて、いっしょにわーっといためる。

 塩、胡椒に、お好みで、バルメザンチーズもふりかける。

 適当なところで、お皿に盛り付けて、はい出来上がり。

  それなりに おいしゅうございました♪

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2008年6月20日 (金)

ポートフォリオ理論・オプション価格理論

今日は、あんまり面白いテーマがないので、ファイナンスの復習を。ただ、信託大好きおばちゃんは、偏差値が高くない高校を卒業しているため、高校時代、満足に数学の勉強をしていなかったのです。だから頭にしっかり微分や積分などが残っていない。この年になって、ファイナンスの授業で微分や積分の話をシャワーのように浴び呆然としているなんて、セーラー服を着ていた頃、まったく予想していなかったなあ。

 ということで、そういう数学をまったく用いずにポートフォリオ理論とオプション価格理論を自分なりに書いてみると

 ポートフォリオ理論 たとえばローリスク・ローリターンの投資対象とハイリスク・ハイリターンの投資対象をまとめて投資するとどうなるか。

 リターンはこれら2つの平均値になるが、リスクは平均よりも小さくなるらしい。

 トリプルAの会社に対して、有り金全部投資するよりも、全然関係のないダブルBの会社100社に分散投資した方がいいということかな。トリプルAの会社の利回りよりダブルBの会社の利回りの方が高い。トリプルAの会社だって、数年後につぶれることもあるし、ダブルBの会社100社がドミノ倒しのようにつぶれる可能性は低いということもあるしね。

 ブラックショールズのオプション価格理論 将来、一定の値段でモノを買ったり売ったりすることを約束した場合、その時までにそのモノを売買するために必要なお金をかき集めるためには、最初にいくらもらっておいた方がいいかということを導き出す方法。

 

 最初にお金(プレミアム)をもらって、それを金庫においといたままでもお金は太らない。通常は、別途、資金調達をして、プレミアムと資金調達により入ってきたお金を合わせて運用して、最終的に必要な金額になるまで、そのお金を太らせるということらしい。

 明日も授業があるのですが、ついていけるかなあ。来週も、ブログで学んだことを表現できるかなあ。かなり不安です♪

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2008年6月19日 (木)

カーボンフットプリント

 今朝の日経の企業総合面に「CO2排出量 味の素 商品に表示」があります。

 排出量なのか、排出権なのか、排出クレジットなのか、錯綜していましたが、最近のお上のペーパーを読むと排出量となっているので、今後は、排出量ということにします。

 味の素が販売している商品の一部について、この商品の製造、流通過程で排出した二酸化炭素をこの商品自体に表示するようです。このようなことをカーボンフットプリントというようです。

 このカーボンフットプリントについて、たとえば「地球温暖化問題に関する懇親会の提言 「低炭素社会・日本」をめざして」2002年6月16日のペーパーの中で、

「消費者に選択する手段を提供するために、「見える化」を進めるためのしくみづくりをしなければならない。カーボンフットプリント、カーボンオフセットや炭素会計のルール作りを急ぐべきである。」というように述べられています。

 カーボンオフセットとは、自分たちで二酸化炭素の削減努力するとともに、削減困難な排出量について見積もって、その分については、他で削減が実現した分を購入したりすることにより排出量の埋め合わせをすることらしい。

 炭素会計とは、事業活動上、生じた二酸化炭素等の排出量と削減量をベースに事業を評価することのようですが、いまいちイメージがわきません。

次から次からよくもまあ、新しいことが入ってくるから、ほんとうにキャッチするだけで大変だあ

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2008年6月18日 (水)

羽生さん 永世名人だ!

 今朝のネタをどうしようと日経新聞を読み、別のネタをまとめていましたが、ぱっと羽生さんが永世名人になったという記事が目にはいったのでこっちにします。

 羽生さん、今期の名人戦で、森内名人を破って、5期ぶりに名人に返り咲き、ついでに5期、名人となったので、19世永世名人の資格をゲットされたようです。

 信託大好きおばちゃんは、羽生さんの本(といっても将棋ではないのですが)の大ファンです。

 彼の本は、非常にわかりやすく、どのように勉強すれば、知識が自分のものになるのか、どのように戦えば、勝負に勝てるかということを教えてくれます。

 昔から、信託大好きおばちゃんは、わりと将来どうなるということを当てることが多かったので、占い師になった方がいいとよく言われましたし、エライ方に、将棋を指したら結構強いのではないかと言われたこともあります。

これって、羽生さんの本に書かれ方法を実践し続けているからにすぎないのですね。

これからも羽生さんの本を読んで、羽生さんのように、何度挫折(?)しても、蘇り、挫折以前よりもはるかに高い場所を目指して飛翔していきたい、そのために毎日、ちょっとずつ進化していきたいと思っております♪

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2008年6月17日 (火)

ミニ先物が人気らしい

今朝の日経の経済面を読むと「10分の1単位で投資可能 ミニ先物 取引急増」があります。個人投資家が買いやすいように投資単位を小さくしたミニ先物が売れているようです。

 先物取引というのは、将来の一定時期に、あるモノを決まった値段で、買ったり、売ったりすることを約束することです。

 このような取引を行うことによって、将来、モノの値段が上がったり下がったりすることにより予想以上に損失がでることを防ぐことができます。

 先物取引自体は、昔から存在しており、たとえば、江戸時代に大阪の堂島で米の先物取引をしていたようです。

先物はデリバティブ取引のひとつといわれています。デリバティブ取引は、状況によって数値が増減するようなもの(たとえば、金利、為替、株式や商品もあるな)を参照し、その増減に応じて、キャッシュを受け取ったり、支払ったりするような、ものだと思います。実際にある取引と全然関係ない取引を簡単につくることができます。

デリバティブの特徴として、差金決済というシステムを認めています。これは、たとえば先物のとうもろこしを買うという契約をしたら、期日に決めた値段でとうもろこしを必ず買って、実際に倉庫に入れなくても、期日にそのトウモロコシをその期日の時価で売り、売った値段が買った値段より高い場合は、差額、つまり儲けを受け取り、売った値段が買った値段より低い場合は、差額、つまり損失分を支払うことにより取引を終わらせることができるということです。つまり、トウモロコシが欲しくない人でもトウモロコシの先物取引に参加して儲けることができます。

このシステムがあるから、ミニTOPIX先物(将来の東証株価指数の動きを予想して投資する商品)なんかが可能です。だって、株価指数っていうのは、電卓をたたいてはじきだした結果にすぎず、期日になったらミニTIPIXが手元にやってくることはないですから。

この差金決済が認められることにより、欲の皮がつっぱった投資家たちがわーっとデリバティブ市場にやってきました。少ないお金で大儲けが可能になるからです。その結果、デリバティブ市場のうち、ほんとうに実態経済と寄り添うデリバティブのマーケットよりもはるかに大きな投機的なマーケットが登場し、そのマーケットの参加者が将来、あるモノの値段が上がると読んだら、みんなその商品を先に安い値段で買っておこうとするから、異常にそのモノ値段があがり、値段が下がると読んだら、みんないまのうちに高い値段で売っておこうとするからその値段が異常に下がってしまいます。デリバティブ市場でだけ値段が動いていたらまだいいのですが、投機的市場があまりにもでかくなりすぎたので、実態経済の取引にも異常な影響を及ぼしだしました。

日経新聞では商品先物でもミニ先物の導入が広がっているようです。ミニトウモロコシ先物も上場するようです。将来、この先物があがると踏んだら個人投資家がわーっと先物を買うかもしれません。そうすると、ほんとうにトウモロコシの値段があがり、個人投資家が消費者としてスーパーにトウモロコシを買いにいったら、びっくりするような値段になっていたのでトウモロコシを買えなかったということになってしまうかもしれません。

なんか、おかしいですね。解決するためにどうすればいいのでしょうか♪

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2008年6月16日 (月)

排出量取引の代金信託

排出量と排出権がごちゃごちゃになっていました。排出権という言葉が妥当かどうかは議論がありますが、排出権に統一して、修正しまあす。6月17日お昼

日曜日の日経に「排出量取引の代金信託 住友信託 決済の安全性を高める」という記事があります。

 排出量取引というのが、動き出しているようですね。でも、これって普通の取引と違うところがいくつもあるようです。

 排出権(二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガスを大気中に放出する権利)というものは、目に見える資産(有形固定資産)ではありません。それなら無形固定資産かというと、それっぽいけど、無形固定資産は、これ、これっと限定列挙されていて、その中には、今のところ、含まれてない。

 これは、わたしの排出権ですよということを明らかにするためには、国別登録簿システムである「割当量口座簿」に記録しないといけない。

 ただ、今の取引というのは、どうやら、すでに登録簿に登録された排出量を取引しているというより、その前の段階で、排出権をゲットしたいなら、先にお金を払ってねというものではないだろうか。

 お金を払った時期と、実際にわたしの排出権となる時期までの間に、相当の期間があり、かつ、確実に、排出権をゲットできるかどうかもあやういという問題があるのかもしれません。

 さて、排出量取引について信託が関係しているようです。三菱UFJ信託銀行編著の「信託の法務と実務 5訂版」を読むと、基本的な信託スキームというのは、登録された排出権を信託して、受益権を分割し、それを投資家に売るようのものと読み取れます。

 今回の日経の記事による住友信託の排出量取引というのは、既存の排出権を信託するのではなく、排出権をゲットしたい人がお金を信託して、信託銀行にプールし、排出権が手に入るようになった段階で、信託銀行に置いたお金を使って、排出権をゲットするようなものだと思います。

 ようするに排出権取引業者が、前金をねこばばして、とんずらしないようにするため、また、顧客が排出権の代金を踏み倒すというようなことをしないための信託なのでしょう。

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2008年6月15日 (日)

今年も蘭が咲きましたあ

今日は、さわやかな天気の日曜日♪

屋根裏部屋で、ひっそりと生息している信託大好きおばちゃんの趣味は、鉢植えの植物たちにお水をやって、成長を見守ること。

去年の春に、ある方からお下がりで3つの蘭の鉢植えをいただきました。去年はそのうちの2つの鉢の蘭が艶やかに咲きました。

今年も、また、蘭が咲きました。もうだめだと思ったのですが、

そのうちの1つの蘭の写真をアップロードします。

これ、クリックすると馬鹿でかくなるみたいです。普通のデジカメでとっただけなのに。どうしたらいいのでしょうか。

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2008年6月13日 (金)

3日連続、政府系ファンドネタだね

 今朝の日経の一面の記事 「アブダビ政府系ファンド 日本の医療特区に投資」があります。

 水曜日(611日)の日経の一面には、「海外からの対日投資促進 法人税非課税に4条件」という記事がありました。ようするに、海外の投資ファンドが日本の会社に投資した場合で、その運用については、日本の投資顧問業者にお任せしたときは、その株式から配当の支払いを受けた時点で、所得税を源泉徴収するだけで、たとえ、その株式を売却してもキャピタルゲインについて日本で税金をかけませんよというルールを今年の税制改正で明確化させましたということです。

木曜日(612日)の日経の3面で「海外政府系ファンド 対日投資歓迎を明記」という記事がありました。 渡辺金融相さんの私的懇談会がまとめた報告書で、Jパワーの問題もありますけど、それはそれとして、外資のみなさん日本にもっと投資してね、日本は、江戸時代のように鎖国政策はとってませんよとお上が言ったいうことだと思います。

 で、本日の記事、アブダビ政府系ファンドが神戸の病院に100億円出資するようです。こんないいことを海外の政府系ファンドはするのですよ、日本のみなさん。だから、外資を敵視するようなムードは沈めましょうねということを誰かが言いたいのでしょうねえ。

 記事によると、たぶんアブダビファンドが100億円を日本のSPC(合同会社なのかなあ)に100億円投資する。株式をダイレクトに引き受けるのか、匿名組合出資なのか、はたまた別の手法なのかは、わかりませんが。SPCは、その100億円を使って、建物を建て、機械を購入し、それを医療機関にリースして、リース料を受けとる。そして、SPCにたまった利益は、アブダビに還流されるということだと思います。

 アブダビ政府ファンドがこの投資をしようとする目的は、単なる金儲けではなく、アブダビのお医者さんを神戸の医療機関に派遣してノウハウを吸収させようということもあるようです。

 日本というか神戸の病院の狙いは、臓器移植や再生医療に特化する専門病院を作り、その周辺に関連企業を誘致して、次世代医療技術の開発拠点の中核施設にしたいからのようです。オンリーワンとして、実力を認めさせれば、自然に、人もものも金も集まりますからね。神戸は、震災以来あんまり元気がない。神戸にうん十年住んでいた信託大好きおばちゃんは、なんとか、これを起爆剤に再生して欲しいなあと心から思ってます♪

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2008年6月12日 (木)

不動産デリバティブが流行るためには

 昨日、日本経済新聞社広告局主催の「不動産リスク管理セミナー 戦略的リスク管理の新潮流 ~これからの不動産資産のあり方」に参加してきました。

 朝の10時から、夕方の5時半までありまして、信託大好きおばちゃんは、ほぼ全部聴講しました。

 この中で、これから普及が期待されるものとして「不動産デリバティブ」があることを、何人かの講師の方がおっしゃってました。

 昔だったら、不動産は右肩上がりに価値があがるもので、価格面でのリスクなんて、ほとんどないと信じられてきましたが、それは、過去完了形のお話。賃貸用不動産だって、必ず、店子が入り続けるとは限らないし、土地の値段は、上がったり下がったりするでしょう。

 で、そんな賃貸用不動産の収益が落ちるリスクやら、不動産の値下がりリスクをヘッジするためにデリバティブが使えないかということです。

 たとえば、A社の有する不動産(100億円)の利回りが10%とします。この利回りが将来、落ちるのを避けるために、B銀行と想定元本100億円のスワップ契約を結びます。このスワップ契約によると、A社は、ARES-J-REIT Property Index Total Return (不動産証券化協会が公表しているJREITの開示資料に基づく収益率、 毎月更新)分、B銀行に支払い、B銀行は元本の10%の収益をA社に支払います。 1年後のA社の保有資産の利回りが5%に低下し、Indexの収益も5%となった場合、A社はSwapにより5%(△5%+10%)の収益を受けるので、実際の賃料収益5%とあわせると10%の利回りを確保できるというようなものです。

 これだけ読むと非常に魅力的なんですけれど。

 でも、不動産って、金利や為替や石油やとうもろこしと比較すると非常に個性が高い。

不動産インデックスに連動して、その会社の有する不動産の収益が変化するというのは稀な気がします。

 三菱地所が丸の内にある不動産をまとめ、それをヘッジするためにスワップを仕組んだような場合は、三菱地所の不動産の利回りと、INDEXの利回りは、相関関係が高いのかもしれませんが、こんなケースは他にはほとんどないですよねえ。

  デリバティブ取引については、会計も税務も、原則としては、時価で毎期評価しないといけません。でも、そのデリバティブが、ヘッジのために使われているとして、一定の要件を満たす場合は、評価損益を繰延ることができます。

 この要件として、ヘッジ対象とヘッジの手段の相関関係が高いことがあります。ちなみにこの相関度のチェックは半年ごとに一定の枠(80%から125%)に入らないといけない。

 でも、不動産の値動きって、長いスパンで見ると、インデックスと相関関係があると思うけど、半年周期でみると、かなりぶれるケースが多いと思うのです。そうなると、時価会計の対象となるので、企業としても不動産デリバティブを使うのを躊躇するかもしれません。

 不動産デリバティブを推進するためには、ヘッジ会計や税務を改正しないとあんまりうまくいかないのではないかなぁ♪

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2008年6月11日 (水)

証券化の格付け新ルール案

本日の日経の1面に海外からの対日投資促進 法人税非課税に4条件という記事があります。

これに関しては、今までこのブログでも頻繁に話題にしていたことの具体化でして、ここで書いてもあんまり価値がないのでパス。

日経の国際面に証券化商品の格付け 米SEC、新ルール案というのがあります。

 いわゆる企業が社債を発行する際にとる格付けと証券化商品の格付けは、今までのところトリプルAなどおんなじ表現であらわしていたけど、それが誤解を招いて大変なことになったので、格付けの違いを明確にしましょうということだと思います。

 この格付けについて、学んだことを思い出して書いてみると。

 昔、昔、ある企業に投資をしようとする場合、その企業に投資していいか悪いかという判断の材料としては、アナリストの評価ぐらいしかありませんでした。人の評価ですから、やはりその人の主観みたいなものが入ってしまう。

 そこに非常に賢い人が現れて、企業の評価に統計学を持ち込んだ。たくさん企業の情報を集めてきて、それをいくつかのカテゴリーにわけて、それぞれのカテゴリーに属する企業の属性というか財務状況を分析した。そうすると、それぞれのカテゴリー(ようするによい子、悪い子、普通の子)に属する企業の特徴みたいなものがわかった。

 で、ある会社からその会社を評価してほしいという依頼があった場合、評価会社の財務状況等が、自分たちが作ったカテゴリーのどれにあてはめるかを調べて、この会社は、よい子、とか、普通の子とか悪い子という評価つまり格付けをしたようです。

 そして時は流れ、資産の証券化のニーズがでてきた。資産のかたたまりを切り出して、それをベースに証券を発行してお金を集めるのですが、お金を出す人にとっては、投資したお金が返ってくるかどうかを知りたい。いくらこの資産は大丈夫と発行者がいっても信じてもらえない。そこで大丈夫のお墨付きが必要となった。

 この大丈夫のお墨付きをどうするかということで、またまた、非常に頭のいい人がやってきてそっと囁いた。格付け会社の格付けの手法って統計学を作っていますね。ようするに、こんな財務状況だったら、貸倒れる確率がほとんどないからトリプルAですよ。それだったら、トリプルAと同じように貸し倒れる確率がほとんどない財務状況の商品を資産のかたまりを切り分けて創り出だしたら、トリプルAの格付けをしてもいいよね。だって、おんなじでしょ。ということで、証券化商品についても、企業の格付けと同じような表示方法で格付けがなされるようになったようですね♪

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2008年6月10日 (火)

先物の大豆の値段はどのように決まるのか

たとえば、今、大豆は100万円だけど、この三ヵ月後に大豆を100万円売りたいとする。大豆には、マーケットがあって、値段が変動するようなもの。この取引で、確実に損しないためにはどうすればいいか。

 確実なのは、今、100万円だして大豆を買っておき、3ヶ月間寝かしておく。3ヵ月後に100万円で売れるのが決まっているから、利益は0。大豆の保管料は無視ね。

 いま、100万円あったらいいのだけど、なかったらどうするのか。この場合は、お金を借りてこないと、今、大豆を買うことができない。お金を借りると金利がかかる。ということは、100万円のものを100万円で売るという取引をしたら金利分確実に損する。だったら、どうすればいいのかというと、先物の値段を、現在の値段に将来の取引時点までの金利をプラスして決めればいいのだ。

 たとえば、今、金利が3%だったら、3ヶ月分の金利は、7,500円 (100万円×3%×3/12=7,500円)。 なら、先物の価格を1007,500円に設定するといいということかな。

 だったら、今度は、この取引をドルとする。今のマーケットは1$=100円として、3ヵ月後に 1万ドルが必要だとする。確実に損を出さないようにするためにはどうすればいいのか。

 ここは、日本。今、100万円のお金がないから、日本の銀行からお金を借りてくる。たとえば金利が2%。そして、今、この100万円をドルに代えてドル預金をする。金利はなんと8%!で、3ヵ月後にドル預金を下ろして使う。

それでは3ヶ月のコストはどうなるかというと 100万円×(2%-8%)×3/12=

     15,000円  つまり、ディスカウントが生じる。

そうすると、先物のドルで損をしない価格というのは 100万円―15,000円=985,000円となる。 と、考えるらしいね。

 

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2008年6月 9日 (月)

イスラム法における信託類似制度

今日は、どうやら日経がお休みらしい。

 ということで、明け方にちらっと読んだ論文を簡単に紹介

 

 弥永真生筑波大学ビジネス科学研究科教授が「イスラム法における信託類似の制度としてのワクフ-金銭を目的とすることの許容性」を 信託 234号(2008年季刊第Ⅱ号)に発表されています。

 イスラム金融が最近騒がれていますが、イスラムにはワクフという公益信託に類似した事業承継に使えそうな制度があるということです。

 「ワクフの設定者が設定財産の処分を永久に禁止し、その管理を管理人に委ね、そこからあがる収益を慈善目的に充てるべきことを定める法律行為」だそうですが、

 全部をいきなり慈善目的にする必要はなく、そのうちの一部の受益者を親族にすることもできるし、当初の受益者を親族とし、親族がいなくなったら慈善目的に充てるようにすることもできるようです。このことにより相続財産の散逸を防ぎ、国家が財産に介入することも防ぐことができるというメリットがあるようです。

 このワクフの特徴として、撤回ができない。永続的に続く。譲渡不能があるようです。

信託よりも硬直的な制度かな。

 ワクフの財産として、当初、金銭はほとんどなかったようですが、金銭も財産として組み入れることが可能というような法律が定められているイスラム国家もあるようです。

 ものすごく脚注が多い文献ですが、ご興味のある方は一読を♪

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2008年6月 6日 (金)

海運大手は絶好調

今朝の日経新聞の投資・財務面に海運大手3社の業績 運賃高騰で上振れの公算という記事があります。

 円高や燃料高の影響で、今期は苦しいと予想したようですが、運賃に値上げ分を転嫁できそうなので、大もうけするかもしれないようです。

 これは、めでたいことですが、ふっと信託大好きおばちゃんは、海運大手3社の有価証券報告書を見てみました。

 実は、この3社の実際の税率(税効果考慮後の税金/税引前当期純利益)って、他の会社よりも低いのです。

 連結ベースやるより個別ベースでやる方がより鮮明ですが、平成193月期の数値に基づくと、

日本郵船    36.2%

商船三井    36.7

川崎汽船    36.1%

  普通の会社の場合は たいてい40%を超えるんですけどね。

この差は主たる原因は何かというと、事業税をこれらの会社はあんまり納めていないということだと思います。なぜなら事業税というのは、都道府県にある事業所で行う国内事業に対して税金をかけるものだから。

また、法人税について、トン数標準税制が導入され、日本船籍の外航海運に関する所得の計算方法がかわり、運航トン数に応じて税額が計算されるので、大きな儲けが生じても少ない税負担ですみます。

 海運会社は、法律の力を借りることにより、より一層、利益体質が強化されそうですね♪

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2008年6月 5日 (木)

ケンウッド・ビクターの統合と連結納税

 今朝の日経の投資・財務面に「ケンウッド・ビクターの統合効果 負の「のれん代」・節税100億円」というタイトルの記事があります。

 負ののれんというのは、ようするに会社を買った値段<会社の時価純資産の場合に生ずる差額のこと。この差額については、貸借対照表の負債の部にのっかってくるが、償却期間内に償却をするというるルールがあって、そのルールによると、償却分だけ負債が減り、コンスタントに会計上の利益があがっていきます。

 もうひとつの節税というのが、連結納税を使うことによる節税ということ。

 法人税というのは、ある会社が稼いだ利益については、その利益をベースに税金を計算して、その会社が税金を納めるのが、原則です。会社に損失が生じた場合は、その赤字は7年間繰越せ、将来、利益が生じたときに損失分を差し引いて税金を計算できます。

 連結納税というのは、ある会社とその会社の100%子会社や孫会社などをひとつのグループでくくり、そのグループで生じた利益については、まとめて税金を計算して、税金を納めるというものです。つまり、ある会社に損失が生じた場合は、別の会社の利益から差し引いて税金を計算できます。単体で7年間損失を繰り越すよりも、早く節税メリットを受けることができますね。

 ただ、連結納税採用前に会社が有していた欠損金を連結納税に何でも持ち込むと、節税天国になってしまうので、連結納税適用前の欠損金の持ち込みに関しては制限を設けています。

 例外のひとつとして、株式移転により新たに設立された持株会社の100%子会社となった会社の持っていた欠損については、連結納税の欠損として使ってもいいですよと定められてます。

 ケンウッドとビクターに関して説明すると、ケンウッドとビクターそれぞれが有していた欠損金は、新たな持株会社の連結納税システムにキャリーできます。ただし、ケンウッドやビクターの100%子会社郡が有している欠損金はキャリーできません。

 ケンウッドは連結納税を採用していますが、株式移転の時点で新持株会社の100%子会社となるので、いったんケンウッド時代の連結納税は取り消され、新持株会社での連結納税がスタートするというようになると思います。

 いずれにしても、ケンウッド・ビクターの統合で株式移転を採用したのは、連結納税を使った節税メリットがあるというのが大きな理由のように思いますね。

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2008年6月 4日 (水)

改正エンジェル税制は魅力的か否か

 今朝の日経の1面に、エンジェル税制がつかいやすくなったので、ファンドを作る動きがあるような記事があります。

 ところで、このエンジェル税制は、どんなものか?

 これは、設立まもないベンチャーなどで、一定の要件にあてはまる会社に個人が投資した場合は、出資した時点で、出資した金額から5,000円を引いた金額を、配偶者控除や社会保険料控除のように、所得の金額から差し引いて税金を計算しましょうということです。ただし、上限があって、所得の4割か1,000万円のどっちか低い方までというものです。

 日本の所得税のしくみは、超過累進税率といって、所得が大きくなるほど、その所得にしめる税金の割合が大きくなるしくみです。生活するために必要なお金というのは、大金持ちでも貧乏人でもべらぼうに違わないので、余剰部分については、税金としてもらってもいいでしょというようなことだと思います。

 この仕組みで考えると、貧乏な人(税率が低い人)が無理して投資するよりも、大金持ちの人(税率が高い人)が投資をする方が、税金が減るメリットをたくさん受けることができます。

 従来のエンジェル税制でも、出資した時点で、出資額の控除は可能でしたが、出資をした年度に、他の株式を譲渡して、儲かった場合は、その儲けから出資額を差し引いて税金を計算するというしくみでした。もし、他の株式を譲渡していなかったら税メリットはなかったわけです。この制度は残るようですが。

 でもね。 でもね。 この出資した株式は、いつか大化けするという期待もあって買っている人が多いでしょ。上場した場合は、それこそ、投資した金額の何十倍、何百倍のリターンがある かも しれない。 多額の株式の売却益にたいして税金を払わないといけない。

 平成20331日までは、エンジェル税制の適用を受けた株式を譲渡した場合は、譲渡益に対する税金は、通常の株式の譲渡益に対する税金の半分でよかったのです。この制度は逝ってしまった。

また、出資時に所得控除の対象となった出資金相当額については、その株式を譲渡するときは、譲渡収入から差し引けなくなるから、出資時の税金を減らすメリットはありますが、キャピタルゲインがでたときに、その部分についても税金がかかってしまいます。

 とはいっても、大化けする確率はそんなに高くないし、出資する時点でメリットを受ける方が投資家としてはありがたいでしょう。それに、株式の譲渡益に対する課税は、改正で益々、複雑系になるけど、それでも、一定の税率で、大金持ちの人の他の所得に対する税率と比較すると低いのです。

 やっぱし、出資時の大盤振る舞いは、金持ちの投資家にとっては、まっいいかと思えるものなのかなあ。

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2008年6月 3日 (火)

おもてなしの経営学

 東京は雨。 日曜日に 中島聡氏の「おもてなしの経営学」アスキー新書を買い、ちょっとずつ読んでいます。

  アップルとマイクロソフトの違いはどこにあるか

 「 マイクロソフトの作るソフトウェアには、ソウル(魂)がない。 マイクロソフトの一番の目標は「勝つ」ことにある。マイクロソフトにとって、「優れたものを作る」のはそれ自体が目的ではなく、「市場」で勝つための手段だ。」 

ウィンドウズなどのソフトウェアで市場をほぼ独占し巨額の利益を得たのだから、マイクロソフトは経済的な面ではいままでのところ成功しています。

 「他方 アップルの製品にはソウルがあるのである。 「ユーザーにこんなものを作ってもらいたい」「ユーザーを驚かせたい」というものすごくピュアなものづくりの姿勢がアップル製品にはにじみでているのである。」

 アップルは、マイクロソフトとの戦争には負けましたが、このソウルがあるために熱烈なファンを作り出し、つぶれることはありませんでした。それどころか、IPODやIPHONEなどで、不死鳥のようによみがえってきている。

 このアップルのユーザーの心をとらえるような行動を「おもてなし」と表現していますが、言いえて妙ですね。ほんとうは、日本企業の強さの源なのですが、 

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2008年6月 2日 (月)

事業の証券化に向いてる事業って何だろう。

事業の証券化の最初は、イギリスのパブだったらしい。次は、離島へのフェリー らしい。

 なぜ、こんなのが、事業の証券化の先陣を切ったのだろう。

 いずれも、そんなに儲からない。でも、絶対になくならないビジネスらしい。イギリス人にとってパブは生活の一部だし、飛行場のない離島っていうのは、船以外は、常時の乗り物がないから絶対になくならない。

 独占的なインフラのような事業が向いているということなのかな。

 そうすると、 電気やガスは誰でも思い浮かぶこと。 

 日本人にとって絶対に必要な事業。 ある場所にとって絶対に必要な事業。 ある時期において絶対に必要な事業 そんなに規模が大きくなくても、収益性が高くなくても 少なくとも証券の償還期間までは、ほぼ確実に継続されるようなもの

神社の証券化、支払い原資はお賽銭やら寄付、倒産隔離なんていったら天罰が下りそうだからだめだ。

温泉の証券化。 温泉旅館がいっぱいあるようなところじゃなくて、たとえば、有名で、泊まるところがそこくらいしかなく、20年後も確実に湯治客がやって来る、例えば、玉川温泉のようなところはどうかな。

朝だから頭は冴えているのだけどぱっと思い浮かばない。何かないかなぁ♪

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