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2008年6月24日 (火)

なぜ高格付け商品の評価減が必要となったのか

週刊経営財務No2874で、新日本監査法人の上野佐和子会公認会計士が「証券化商品の評価―サブプライム問題発生後、なぜ高格付けの商品の評価減が必要となったのか」という原稿を書かれています。

 証券化商品の評価(たぶん、格付け)については、将来入ってくるキャッシュフローを予測して行われていたが、この商品の流動性(この商品を売って投下資本を回収することが容易か)や、需給が加味されていなかったようです。

 サブプライム問題が起こって、わーっやばい!という情報が世界を駆け巡ったとき、投資家は不安心理から投売り状態となり、理論価格からはるかに低い売却価格でも売れないような状況になってしまいました。

 なぜ、サブプライム問題以降に、理論価格と時価の乖離がおこったのかについて、いくつかの理由をあげています。

 流動性プレミアムが理論価格に組み込まれていない。

 デフォルト率の推定が甘かったなどなど

 で、米国だけでなく、日本においても、この3月決算から証券化商品については、理論価格でなく市場価格で評価しろというお達しが公認会計士協会からありました。

 でも、証券化商品の評価を今後は市場価格で評価するというのも問題があります。

 それでは、理論価格はどうでもいいのかというと、そうではなく、理論価格の精緻化の動きもあります。

 で、米国のSECは次のような書簡を送ったようです。引用させていただくと

       時価評価においては取引価格が存在する場合にはあくまでも取引価格を優先すべきである。

       しかし昨今の市場状況は取引価格が実質上清算価格となっており、その場合には理論評価を用いることも容認される。その場合には理論価格算出の前提やモデルインプットの推定方法などの開示を充実すべきである。

この考えが日本の証券化商品の評価にも影響を与えるのでしょうねえ。

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