« 海運大手は絶好調 | トップページ | 先物の大豆の値段はどのように決まるのか »

2008年6月 9日 (月)

イスラム法における信託類似制度

今日は、どうやら日経がお休みらしい。

 ということで、明け方にちらっと読んだ論文を簡単に紹介

 

 弥永真生筑波大学ビジネス科学研究科教授が「イスラム法における信託類似の制度としてのワクフ-金銭を目的とすることの許容性」を 信託 234号(2008年季刊第Ⅱ号)に発表されています。

 イスラム金融が最近騒がれていますが、イスラムにはワクフという公益信託に類似した事業承継に使えそうな制度があるということです。

 「ワクフの設定者が設定財産の処分を永久に禁止し、その管理を管理人に委ね、そこからあがる収益を慈善目的に充てるべきことを定める法律行為」だそうですが、

 全部をいきなり慈善目的にする必要はなく、そのうちの一部の受益者を親族にすることもできるし、当初の受益者を親族とし、親族がいなくなったら慈善目的に充てるようにすることもできるようです。このことにより相続財産の散逸を防ぎ、国家が財産に介入することも防ぐことができるというメリットがあるようです。

 このワクフの特徴として、撤回ができない。永続的に続く。譲渡不能があるようです。

信託よりも硬直的な制度かな。

 ワクフの財産として、当初、金銭はほとんどなかったようですが、金銭も財産として組み入れることが可能というような法律が定められているイスラム国家もあるようです。

 ものすごく脚注が多い文献ですが、ご興味のある方は一読を♪

|

« 海運大手は絶好調 | トップページ | 先物の大豆の値段はどのように決まるのか »

コメント

シンガポールで実際にあったケースで面白いのが、ワクフ資産であるモスクをモスク+サービスアパートメントに建て替えたという例があります。サービスアパートメントを建てることで、モスクの建て替え資金をファイナンスした、ということです。本来の(信託契約書にはサービスアパートメントにするなどということは書いていないので)用途と若干づれることが問題視はされたようですが、最終的には良しとしたようです。

商用というとこういったケースがもっと増えるかもしれません。

投稿: Assidique | 2008年8月 2日 (土) 01時00分

ワクフについては、小生も少し自分のブログで書きました。
ご参考になるかどうか良くわかりませんが、暇なときにご覧ください。
URL: http://shoko-hajime.cocolog-nifty.com/blog/

小生が読んだ外国語の文献では、ワクフは金融取引では殆ど使われていないということが書かれていました。

投稿: 頌子&肇 | 2008年6月 9日 (月) 13時51分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 海運大手は絶好調 | トップページ | 先物の大豆の値段はどのように決まるのか »