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2008年6月 5日 (木)

ケンウッド・ビクターの統合と連結納税

 今朝の日経の投資・財務面に「ケンウッド・ビクターの統合効果 負の「のれん代」・節税100億円」というタイトルの記事があります。

 負ののれんというのは、ようするに会社を買った値段<会社の時価純資産の場合に生ずる差額のこと。この差額については、貸借対照表の負債の部にのっかってくるが、償却期間内に償却をするというるルールがあって、そのルールによると、償却分だけ負債が減り、コンスタントに会計上の利益があがっていきます。

 もうひとつの節税というのが、連結納税を使うことによる節税ということ。

 法人税というのは、ある会社が稼いだ利益については、その利益をベースに税金を計算して、その会社が税金を納めるのが、原則です。会社に損失が生じた場合は、その赤字は7年間繰越せ、将来、利益が生じたときに損失分を差し引いて税金を計算できます。

 連結納税というのは、ある会社とその会社の100%子会社や孫会社などをひとつのグループでくくり、そのグループで生じた利益については、まとめて税金を計算して、税金を納めるというものです。つまり、ある会社に損失が生じた場合は、別の会社の利益から差し引いて税金を計算できます。単体で7年間損失を繰り越すよりも、早く節税メリットを受けることができますね。

 ただ、連結納税採用前に会社が有していた欠損金を連結納税に何でも持ち込むと、節税天国になってしまうので、連結納税適用前の欠損金の持ち込みに関しては制限を設けています。

 例外のひとつとして、株式移転により新たに設立された持株会社の100%子会社となった会社の持っていた欠損については、連結納税の欠損として使ってもいいですよと定められてます。

 ケンウッドとビクターに関して説明すると、ケンウッドとビクターそれぞれが有していた欠損金は、新たな持株会社の連結納税システムにキャリーできます。ただし、ケンウッドやビクターの100%子会社郡が有している欠損金はキャリーできません。

 ケンウッドは連結納税を採用していますが、株式移転の時点で新持株会社の100%子会社となるので、いったんケンウッド時代の連結納税は取り消され、新持株会社での連結納税がスタートするというようになると思います。

 いずれにしても、ケンウッド・ビクターの統合で株式移転を採用したのは、連結納税を使った節税メリットがあるというのが大きな理由のように思いますね。

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