« 2008年7月 | トップページ | 2008年9月 »

2008年8月31日 (日)

わー 石原知事を間近で見てしまった!

今日の東京は久しぶりに天気がいいです。ここ数日の、ゲリラ的な雨や雷は凄かったですよねえ。

 実は、信託大好きおばちゃんは、東京都防災(語学)ボランティアという制度があるのをインターネットで調べて、たまたま応募したところ当選?いたしました。語学は私の場合は英語(中国語はとてもじゃないが無理)でして、これはTOEIC730点以上だったら基本的にOKみたいですから、並のハードルです。なんで応募したかというと、英語力を鍛える機会が欲しいというギラギラとした野心?と、世のためにつくしたいという清らかな気持ちのちゃんぽんからですねえ。

 年に何度かあるようですが、今日の午前中、研修があり、在日の外国の方が災害に関してどのように考えているかお話を伺いました。でも、考えていることは日本人と同じ、つまり、あんまり考えてない。

 研修は1時間くらいで終わって、それからあとは近くの木場公園で行われた平成20年度東京都・中央区・江東区合同総合防災訓練を見学しました。なんか、自衛隊の人や警視庁の人や消防庁の人がいっぱい災害時のデモンストレーションをやっていらしゃいましたね。暑い中、ほんとうにご苦労様でした。

 さて、イベントの最後は、石原東京知事の講評でした。マスコミの人がたむろっているところに信託大好きおばちゃんは、するーっと入り込んで、しっかり石原さんのご尊顔を間近で拝見しました。やっぱ、石原さんの話は面白いですね。好き勝手にいってるようで、言いたいことはぴしっと押さえていらっしゃる。わースターに会ったと思ってふっと後ろを振り返ったら、物凄い精悍な目つきの鋭いおっちゃんがイヤホンしながら仁王立ちしてました。SPですね。やっぱ石原さんは偉いんだと改めて思いました。

 たぶん、東京圏の夕方のテレビではこの防災訓練の話題がテレビで放映されると思います。もしかしたら、信託大好きおばちゃんも映っているかもしれないなあ♪

| | コメント (0)

2008年8月29日 (金)

アメリカが国際会計基準を導入

とうとう アメリカのSECが自国の企業が国際会計基準を適用することを2014年から認める案についてパブリックコメントを求めるようです。

 Washington, D.C., Aug. 27, 2008 — The Securities and Exchange Commission today voted to publish for public comment a proposed Roadmap that could lead to the use of International Financial Reporting Standards (IFRS) by U.S. issuers beginning in 2014.

http://www.sec.gov/news/press/2008/2008-184.htm

最近のグローバルマーケットでのアメリカの地位の低下も大きな要因ですね。

日本への影響ということで日経の朝刊に書いていますが、国際会計基準を採用するとしても連結先行。 連結で国際会計基準を受け入れるとしても ①国際基準と日本基準の選択適用とするか ②全面的に国際基準とするか などの論点が多いとのことです。

ちなみに 以前もこのブログでご紹介したのですが、 日本電波工業さんは、既にアニュアルレポートを国際会計基準でおつくりになっていらっしゃいます。

 The consolidated financial statements have been prepared in accordance with International Financial Reporting Standards (IFFS) adopted by the International Accounting Statement Board (IASB) and interpretations issued by the International Financial Reporting Interpretations Committee (IFRIC) of the IASB.

http://www.ndk.com/pdf/arndk08.pdf

こちらの連結財務諸表(国際基準)と、同社の有価証券報告書で掲載されている連結財務諸表(日本基準)とを比較すると、理解が深まるかもしれません。

| | コメント (0)

2008年8月28日 (木)

博打で勝つための戦略 天才数学者が見たバブル

今朝の日経の国際1面の地球回覧は「天才数学者が見たバブル」です。

 信託大好きおばちゃんは、まったく存じ上げなかったのですが、エド・ソープ博士という数学者にしてヘッジファンドの運用家がいらっしゃるようです。

 カジノで元金を倍増させたことがベースの「ディーラーをやっつけろ」という立派なご著書もございます。

 このソープ氏が、昨今のサブプライム問題等に関し、「問題はずっと以前にわかっていた。政府、中央銀行に歯止めをかけるべきだった。」と批判していらっしゃいます。

 でも、こんな批判より信託大好きおばちゃんの心をいっぱいいっぱいとらえたのは、カードゲームでの戦略。

 「残りーカードの状況から勝算を推測、ディーラーより不利な時は掛け金を最小に抑え、1%有利なら2倍、5%以上有利なら10倍に掛け金を調整する点にある。好機は生かしつつすべてを失うリスクは最小化する投資術だ。」

ちょっとした負けを認めたくなくて、勝とうと深追いすると、ほぼ確実に崩れていくのですね。どんなに強い人でも組織でも。勝てないとわかったら、負けないため、損失を最小にするためにはどうすればいいかという方向に舵を切り、早めに手仕舞いすべきなんでしょう。

 信託大好きおばちゃんの人生を振り返ると、読者の中でご存知の方もいらっしゃると思いますが、かくも悲惨な状況が展開され続けた人も珍しいですね。でもその中で体にたたきこまれたのが、とことん負けても死なないためにはどうすればいいかということであり、そのためにはほぼ正確な状況判断とそれに基づいた見通しの確かさが不可欠のような気がします。

| | コメント (0)

2008年8月27日 (水)

事業の証券化 将来債権の証券化の問題点

 最近、8月なのにひんやりした日が続きますねえ。心地いいのだけど、ちょっとねぇ。

 昨日の早稲田の信託とファイナンスの特別講座の最終講は、弁護士の井上聡さん(信託の仕組みの著者)の講義でした。ほんとに詰まってるおじちゃんだなあと感動しましたね。信託大好きおばちゃんは、

 最後の方でわーっと事業信託系のお話をなさったのですが、記憶の整理のためにちょっと書き記しておきますと、

 証券化は、既存の債権だけでなく将来債権も可能となっているようです。

 債権譲渡特例法の改正があって、法人が有する債権で、債務者が特定してない将来債権の譲渡についても、登記をすることによって第三者への対応要件を備えることが可能となったようす。たとえば、オリジネーターが将来債権を信託譲渡して、かつ、同じ債権を別の者に譲渡した場合、信託譲渡について登記をしたら、別の譲受人に勝てるということなのかな。

 でも、たとえば、将来債権を信託譲渡したオリジネーターが、数年後、将来債権が生ずる部門を事業譲渡したとします。事業の譲受人が、その後、汗かいて大儲けしていっぱい債権を発生させました。この債権は誰のもの?そりゃ事業の譲受人のものでしょ。えっつ 将来債権を譲渡しているから受託者ひいては投資家のもだって!そんなもん関係ないじゃん。それは譲渡人の時代のお話でしょ。となるということではなかったでしょうか。 見当違いかもしれませんが♪

| | コメント (2)

2008年8月26日 (火)

人のやらんことをやろう

 今朝の日経の春秋は大阪ネタ。信託大好きおばちゃんは知らなかったのだけど、回転寿司、レトルト食品、電卓、プレハブ住宅、ターミナルデパートはみーんな大阪が発祥の地らしい。

 今となっては、空気のような存在なんだけどね。

 寿司っていったら、カウンターに座って、板さんと対面で食べるのがノーマルなんだけど、いくらとられるかわからないから、貧乏人は迂闊に手がだせない。

 そんな新鮮な寿司をたくさん安い値段で食べたいという貧乏人のニーズにフィットしたのがベルトコンベア式の回転寿司システムなんでしょうね。

 にぎり寿司とベルトコンベアの組み合わせなんて、ノーマルな人がアホかと思うことを真剣に考え、ビジネスとしておとしこんだ創始者はエライ!

 もしかしたら、ちょっと変わっている人なのかもしれないけど、そんな変わった人の面白い発想と一生懸命を受け入れる世界が大阪にはあるのかもしれません。

でも、最近の大阪は、萎んでますねえ。なんか、ええかげんにせえと言いたくなるような状況です。なぜだろう?

 

これは、大阪のおばちゃんは全国ブランド(グローバルブランドかもしれない)で圧倒的な競争力を誇るのだけど、大阪のおっちゃんは影が薄いところに(一生懸命なんだけどね)起因しているのではないかなと。

そう、大阪のおっちゃん、もっと気張んなはれ!!! せやないと、ほんまに潰れてまうでぇ。

| | コメント (0)

2008年8月25日 (月)

トータル・リターン・スワップ

 最近、デリバティブねたが増えてきた信託大好きおばちゃんです。これだけ世の中にデリバティブ取引が広がっているにもかかわらず、よくわからないものだからねえ。誰も手を出したがらないフィールドに黄金が潜んでいるはずと信じて、こつこつ知識を集積していかないと♪

 今朝の日経の法務面では、「「デリバティブ活用し株式実質保有」隠れ大株主 米で問題化」です。

 Jパワー買占め騒動で有名になった英国のお子様投資ファンドがアメリカでも大暴れしているようです。なんでも、デリバティブを使って、鉄道大手CSXの株を5%超実質的に持っているにもかかわらず開示が遅れているのはまかりならんと訴えられたようです。

 ところで、このデリバティブとは、トータル・リターン・スワップといわれるようなものです。

 スワップというのは、当事者がそれぞれ異なる条件で、ある資産から生ずる変動するキャッシュフローを交換するようなものです。

 このトータル・リターン・リターンスワップ

たとえば、当事者を金融機関とお子様投資ファンドとし、対象となる資産をCSX株式とすると、

 もし、このCSX株式について配当が生じたり、スワップ期間の満了日にCSXの株価が当初よりも上昇している場合は、金融機関が配当やキャピタルゲイン相当額をお子様投資ファンドに支払う。

 逆に、スワップ期間の満了日にCSXの株価が当初よりも下落している場合は、お子様投資ファンドがキャピタルロス相当額を金融機関に支払う。また、スワップ期間の手数料のようなものも投資ファンドが金融機関に支払うというようなものです。

 お子様投資ファンドは、CSXの株式をまったく持たなくても、あたかもCSXの株式を持っているのと同じ経済的利益を享受できるけど、株式の購入資金に相当するお金がいらない。

 ただ、金融機関の方では、株価が上昇した場合、支払が増えるというリスクがあるために現物を購入しているようです。

 既存の規定(5%ルールみたいなもの)では、スワップの場合はどうすればいいのかなんて明確でなかった。お子様投資ファンドからすると、経済的効果がどうであれ、株主ならもっている議決権なんて持ってない単なる絵に描いた餅なのになんで開示義務があるのということでしょうか。

 CSXとお子様投資ファンドの間でこの開示について裁判になり一審は、CSXの勝訴。

だったようです。スワップ契約終了後に株式を買い取れるということで、「お子様投資ファンドは取引先金融機関にCSX株を売り買いさせる経済的能力を持っていた。」からですが、両者とも納得行かず控訴中のようです。

 アメリカで起こったことはいずれ日本でも起こると予想されます。この辺のことに関して、おおすぎ先生をはじめエライ先生方が近い将来、ブログや論文でいろんなご意見をお書きになられる日が来るのかもしれませんねえ。

 

| | コメント (2)

2008年8月22日 (金)

研究法人ができるらしい。

今朝の日経の一面トップは、「共同研究、新型法人で促す」です。

企業が単独ではなく、共同で研究開発するための新しいツールとして研究法人を作りましょう。これは、既存の鉱工業技術研究組合をリニューアルして使い勝手のよいものにするというもののようです。

今日、はじめて 鉱工業技術研究組合なるものを知りました。

この研究法人というのは、まず法人だから、法人格を持ち、その法人としていろんな取引をすることができる。普通の組合というのは単なる契約だからそうはいかないけどね。

なお、鉱工業技術研究組合というのは、組合というネーミングだけど法人みたいです。

ご参考

(鉱工業技術研究組合法)

第2条 鉱工業技術研究組合(以下「組合」という。)は、法人とする。

法人に出資者が出資した場合、その出資した金額、株式をイメージしていただいたらわかるのですが、これは、出資した側で資産として計上されるので、出資金額を費用処理することはできません。出資した側で費用処理ができるということは、その分、出資した法人の利益が減るから、その利益をベースに計算される法人税等も減るというメリットを得られるということですが、これが株式の場合は得られないということ。

でも、研究法人は、このメリットが受けれるということです。というのも、この研究法人は鉱工業技術研究組合をリニューアルしたもので、鉱工業技術研究組合は出資した分が、税務上費用処理可能とされているようだからです。

ちなみに新聞では、有限責任事業組合(LLP)も拠出金を費用計上でき、税負担が軽いと書かれていますが、実際は、そうではなく、LLPで損失が生じたときに、一定部分出資者の所得からその損失を控除してもらえるということです。

ご参考

租税特別措置法施行令274

 法第42条の412項第1号に規定する試験研究のために要する費用で政令で定めるものは、次に掲げる費用とする

三 鉱工業技術研究組合法第13条第1項の規定により賦課される費用

鉱工業技術研究組合法第13条第1

組合は、定款で定めるところにより、組合員に組合の事業に要する費用を賦課することができる。

最後にこの研究法人が大化けして上場もねらえそうになった場合は、会社に転換することもできるようになるようです。今の鉱工業技術研究組合は、そうではないようですが。

これは、経産省の認可が必要なようですが、もしかしたら使えるかもしれませんね♪

| | コメント (10)

2008年8月21日 (木)

公営ガスの民営化

今朝の日経のトップ記事は、「東京ガスなど、最大公営ガスを買収へ」です。東京ガス、東北電力、石油資源開発は共同で、2010年に民営化する仙台市ガス事業の買収に乗り出すようです。

買収金額は600億円超になる見通しとなってます。 

仙台市ガス事業民営化計画〔素案〕平成20年5月仙 によると、財産の状況は次のとおり。

【参考】「本市ガス局の資産」(単位:百万円、平成19331日現在) 

固定資産             65,734

流動資産(現金・預金は除く) 4,394

          計 70,128

もし、3社が選ばれたら、共同で株式会社を仙台市に作り、そこに資産を譲渡するようです。買収により得たお金で、企業債を償還するようです。

【参考】「本市ガス局の企業債残高」(単位:百万円)

平成19年度末(20331日見込)   75,609

平成21年度末(22331日見込) 62,074

なぜ、公営ガス事業を民営化するかというと、地方のガス事業というのは、ユーザー数が限定されているので、規模の利益が得られにくいことからコストが高いようですし、だからといってガス料金をコストに連動させて値上げすることも難しい。ガスは、電気との競争に晒されているし、公益性の高いものですからねえ。

それに公営だと、重要な方針を決めるのに議会の承認などが必要なので、迅速な意思決定をすることも難しいようです。

民営化というか大きな企業の傘下に入ることによって、規模の利益を追求できるからコストダウンが可能となるし、普通の会社だから、今よりは迅速な経営が可能になる。

でも、譲り受ける側としては、ガス事業のような公益性の強いものは、たとえ採算が悪くなってもヤメタといえないし、業績が悪くなると株主から文句がでるから引き受けるに際しては相当の覚悟がいるようです。

インフラの会社はつぶれない(お給料も相対的に高い)のが魅力だけど、どんな状況でも縮小せずに、利益を増やさないといけないというのもキツイなあ。

| | コメント (0)

2008年8月20日 (水)

なぜ、貸付金の証券化で信託を使うのか。

 昨日も、早稲田の信託とファイナンス特別講座を聴講してました。さすがに2度目になると、1度目より理解が深まっているのかなという感じです。

 昨日は、債権の証券化のお話と不動産の証券化のお話でした。

最近、不動産の証券化は、信託を使わないでTMKを使う手法が広がっているようです。不動産の証券化で信託を使う理由のひとつとして不動産取得税が非課税だからというのがありますが、信託を使うと信託報酬がかかるし、最近のお上はうるさいからその延長でいろいろ煩わしいことが敬遠されている理由のひとつだそうです。

それと比較するとTMKは、楽なんでしょうね。投資家が適格機関投資家だけだったら同族要件なんてややこしい問題はないし、利益の9割配当したら、通常は配当が損金となるので、その分、投資家に対する利回りが高まるからねえ。

次に債権の証券化のお話。 これは、手形債権、売掛債権、貸付債権、リース料債権、割賦債権を証券化すること、これらの債権をSPCに譲渡して、SPCが証券を発行することよりもいったん信託して受益権を譲渡することも多いようです。

なぜ、コストがかかるのに債権を直接SPCに譲渡せず、信託を使うのかなと考えると。

債権だから貸し倒れるリスクがある。投資家は、投下資本が確実に返済できないなら、よほどの利回りをもらわないと投資できない。そこで、債権を優先、劣後に切り分けて、優先受益権だけをベースに証券化することにより、貸倒リスクを減らし、信用力を高め、利回りを下げて買ってもらうようにする。これは、これはオーソドックスな理由。

以前、勉強してなるほどと思って、昨日もなるほど思ったのは、イールドカーブと、受益権の分割

イールドカーブとは、ようするに、同じ信用力のある貸付金でも、償還までの期間が長ければ長いほど、金利が高くなる。これはなぜかというといくつか説があるようですが、たとえば、自分の手元にあれば自由に使えるのに、長期間投資すると、その分お金を自由に使って利益をあげる機会を失うから、その代償により大きな利回りを要求するというようなもの。

たとえば1億円の貸付金があって償還期間が10年で利率が8%とする。毎年1,000万円ずつ元本は、返済するとする。

ちなみに償還期間が9年なら利率が7.5% 8年なら7%、、、、、1年なら3.5%の利率が妥当なレートとする。

ところで、この貸付金を信託して、11,000万円の受益権を10枚作ったとする。それぞれの受益権をベースに証券を発行し、償還期限を1年から10年として、たとえば1年の償還期限の利率を、3.5%とする。

そうすると、この償還期限1年の受益権の収支を計算すると

収入は 1,000万円 × 8% =80万円

支出は 1,000万円 × 3.5%=35万円

差引             45万円の儲け

こんな感じで利益がでるらしい。だから、証券化はおいしいと考える人がいるということもあるのでしょうね♪

| | コメント (0)

2008年8月19日 (火)

堀場製作所の強さ

日経ビジネス2008818日号は、堀場雅夫堀場製作所最高顧問の「“自然体”企業の強さ」というお話が載っています。

 堀場製作所は京都に本社を置く測定機器の製造業です。平成1912月期で、売上144,283M円 当期純利益8,690M円、従業員4,976人の優良企業であり、グローバル企業です。

平成19年の所在地別売上を読むと、

当連結会計年度(自 平成19年1月1日 至 平成191231日)

当連結会計年度(自 平成19年1月1日 至 平成191231日)

日本

(百万円)

アメリカ

(百万円)

欧州

(百万円)

アジア

(百万円)

計(百万円)

消去又は全社

(百万円)

連結

(百万円)

Ⅰ.売上高及び営業損益

売上高

(1) 外部顧客に対する売上高

61,707

18,556

58,972

5,046

144,283

144,283

(2) セグメント間の内部売上高

16,334

858

4,192

2,146

23,531

(23,531)

78,042

19,415

63,164

7,192

167,815

(23,531)

144,283

日本での売上が全体の半分くらいのグローバル企業ですね

 堀場さんのお話によると、グローバル展開することにより、たとえば、アメリカの業績が悪くなっても、中国やインドで売上の増加によりカバーできるようになっていて、どこで何がおこっても致命傷にならないようにしていらっしゃるようです。

当然、グローバル企業の場合は、取引上、常に為替リスクをヘッジするために為替予約等を利用するのですが、この会社においては、現地企業を買収等することにより売上も仕入れもたつので、売りと買いを相殺する「為替マリー」が機能することになったようです。

大切なのはリスク分散、自然体でバランスをとる。

それから、なるほどなと思ったのが、投資の平準化 一流の企業は、販売状況が厳しいときに研究開発投資を増やしているが、二流の企業は、研究開発投資を削っている。

研究開発投資というのは、将来の利益を生む源泉であり、景気が悪いときに投資をすれば、景気がよくなったときに大きな果実を生んで戻ってくるものですからね。これは、わかっているけど自分に体力があって、自信がないとできない。勝つためには逆張りが一番♪

 「今のように環境が厳しいときこそ、ばたばたせず、技術や人材への投資を絶やさない。こうした一貫性こそが長い目での危機管理の基本...................それができる「懐の深い」企業とそうでない企業の差はこの先、広がるばかりだろう。」

 勉強になりましたぁ。

| | コメント (0)

2008年8月18日 (月)

アーバンコーポレーションのスワップ

土曜日(816日)の日経の投資・財務1面に「URBAN スワップ取引契約で波紋 CB300億円、実質90億円に 情報開示に疑問の声」という記事がありました。

 民事再生法適用したアーバンコーポレーションが626日、78日に契約したスワップ契約のことです。

http://www.urban.co.jp/news.html

 アーバンコーポレーションは、転換社債型新株予約権付社債をBNBパリバを割当先として300億円の資金調達を行ったようですが、626日のプレスリリースによると、具体的な使途は、財務基盤の安全性確保に向けた短期借入金をはじめとする債務の返済に使用する予定であり、ざーっと読んだところスワップうんぬんという文言はありませんでした。

 しかし、実際は、この転換社債型新株予約権付社債はスワップ契約とセットであり、いったん払い込んだ300億円は、すぐバリパに返還され、バリパは、各営業日に出来高加重平均株価(但し下限価格設定)の90%に所定の方法で計算された株数を乗じて計算した金額を支払うというものだったようです。

 アーバンコーポレーションの株価は、4月から6月までは次のような推移だったのですが、

(平成20年第1四半期報告書より)

月別

平成20年
4月


5月


6月

最高(円)

588

727

595

最低(円)

404

536

287

その後、大幅に下落しました。 7月11日から新たなスワップ契約が開始されたのですが、この時点の終値が214円 815日現在、6円です。

変動支払の株価の下限価額も、契約を改訂して、当初300円だったのが、250円、175円というように落ちていきました。

バリパからアーバンコーポレーションへの変動支払は、株価に連動されるので、当初は1ヶ月ほどで支払が終わると見込んでいたところ、記事によると支払は90億円ぐらいにとどまり、民事再生法によりスワップ契約が終了したため、58億円の損失が生じることになったようです。

記事では、なぜこのようなスワップ取引があったのにディスクローズしなかったかという論調で書かれていますが、アーバンコーポレーションサイドでは、要するに、当初、こんなに株価が落ちるとは予想もしていなかったから、スワップ取引をディスクリーズする必要もないと判断した。そして、このことを813日付のプレスリリースで説明するとともに、62日のプレスリリースを下記のように訂正されていらっしゃいます。

(訂正前)

本件取引により調達する資金につきましては、財務基盤の安定性確保に向けた短期借入金を始めとする債務の返済に使用する予定であります。

(訂正後)

本件取引により調達する資金につきましては、割当先との間で締結するスワップ契約に基づく割当先への支払に一旦充当し、同スワップ契約に基づく受領金を財務基盤の安定性確保に向けた短期借入金を始めとする債務の返済に使用する予定であります。

このようなデリバティブをセットで組むような資金調達を行うのは、財務状況が厳しい会社が多いと思われますが、ディスクローズの改正がなされるのでしょうかねえ。

| | コメント (0)

2008年8月15日 (金)

公益法人税制

昨日の記事 「品川に激安マンション登場」は、軽~いノリで書いたのですが、予想以上のヒット数だったので驚きました。こういうネタがネット界では喜ばれるのですね。日経の小さな記事を思ったまんま書いただけなのですが♪

 今日は打って変わって、まじめなネタを 公益法人(民法をベースに作られた社団法人や財団法人)の制度が本年の121日以降大きく変わるのですが、制度の改正に伴ってそこから生ずる経済取引に必ず絡む税制も改正されます。

 この公益法人税制の改正に関して、組織再編や連結納税、それにデリバティブなどなど法人税の改正を財務省で仕切り、2年ほど前に退職された朝長英樹さん(噂によると、在職中は、タクシーの中でビールを召し上がられなかったようです。)が、その名もずばり「公益法人税制」の本を監修、出版されました。

 この本のどこが素晴らしいかというと、この時期において、改正された公益法人税制にきちんとした批判加えながら、わかりやすい説明を網羅的になさっていらっしゃるところです。

 これは、彼しか絶対にできないことですよね。

 その批判のひとつをご紹介します。

 公益法人税制においては、普通法人(所得に対して全部課税)が公益法人等(所得のうち収益事業に属する所得のみ課税)になった場合、普通法人側では、通常とは異なる取扱いを行う規定を設けて、普通法人時代の課税関係は終わりましたよとしています。ただ、会社を解散させて、ほんとうになくしてしまう場合は、会社の残っていた財産を全部、時価で売り払ったとみなして含み益に税金をかけるような規定があるのですが、公益法人になる場合には、この規定はありません。

 他方、公益法人等が普通法人になる場合には、公益法人に残った財産のうち、収益事業課税されなかった部分の財産のうち一定部分については、普通法人がただで受け取ったものとみなして税金をかけましょうという規定があります。

 これに関する批判として

 納税義務者の区分変更に伴う課税の基本構造は、従来の課税関係を清算するという観点からは、公益法人等である法人が普通法人となる場合には公益法人等の時代に収益事業以外の事業によって稼得した利益に対する課税は行わず、普通法人である法人が公益法人等となる場合には、普通法人の時代に生じた含み益に対する課税を行うというものとすべきではないかと考えられます。

 公益法人等である法人が普通法人となる場合の公益法人等の時代に収益事業以外の事業によって稼得した利益については、課税の対象とはなっていないわけですから、従来の課税関係を清算する必要はありませんし、反対に、普通法人である法人が公益法人等となる場合の普通法人の時代に生じた含み益については、課税すべき利益に対し未だ課税がなされていないわけですから、課税を行わなければならない、ということになると考えられます。

 

 この本と平行して、財務省主税局の立案担当者がお書きになられた改正税法のすべて(平成20年版)を読むと、公益法人税制に関する理解が深まるのではないかと思われます。

| | コメント (0)

2008年8月14日 (木)

品川に激安マンション登場

今朝の日経東京、首都圏経済を読むと「品川の都営住宅余剰地 定借マンション建設」という記事があります。

 住友不動産が港区港南に定期借地権付高層マンションを建設したようですが、これは都営住宅の建替えのために生じた余剰用地を活用したようなものです。

 JR品川駅から徒歩10分 1戸あたりの占有面積は、約74-114㎡で、最多価格帯は、

なななんと 3,200万円台!!!

 最近、信託大好きおばちゃんは、個人的な趣味もあって、都内のマンションの値段や内容をインターネットや新聞のちらしを駆使し、研究していますが、それにしてもこの値段は驚愕の一言につきます。

 この周りのウォーターフロントのマンションの値段といったら、中古でもこの倍以上でしょう。しかも、徒歩10分を超えているところですし。

 ウォーターフロントではない、港区のマンションにいたっては、築40年位のヴィンテージ物でも、100㎡くらいのものだと8,000万円を軽くこえている状況なのですよねえ。

 このようなマンションが建つと、少なくともウォーターフロントの中古マンションの値段は下がらざるを得ないのではないかな。いろんな意味でインパクトのあるマンションです。

http://www.blue-style.com/photo/todohuken/view-1127.html

| | コメント (1)

2008年8月13日 (水)

配当の非課税より金融課税の簡素化!

 昨日や今日の日経の紙面には、麻生さんが吼えた1人あたり300万円までの株式投資の配当非課税に対する異議申し立てのような記事がいくつかありますねえ。

 個人投資家が株式を持つことにより得る利益の源泉は、所有している期間に応じてもらえる配当と、その株式を売ったときに得るキャピタルゲイン。

 またまた、世の中の景気が思わしくなくなってきたので、景気対策を込めて、庶民がたっぷりもってる預金からお金を引き出し、株式に投資をしてもらおう、ついでに麻生さんの人気を高めてそーりへの道を一歩進めたいということかな。

 で、日経がわーわーいってるのは、ただでも証券税制というのは、ぐちゃぐちゃなのに、ここにもってきて300万円までの非課税のしくみをいれると、わけがわからなくなっちまう。

 麻生さん 今の証券税制がどうなっているのかわかった上で吼えてるんでっか。ただでもぐちゃぐちゃなのに、こんなん入れたら、素人がまともに確定申告でけしまへんがな。そしたら、みんな株から手を引いて、お金が預金に向かっていきまっせ。それで、よろしいんでっか、ということだと思います。

 個人の金融税制というのは、大きな目標として、金融一体課税ということで、それこそ配当や利子と株式の譲渡損失を相殺させて、それに一定の税率を乗じて税金をかけましょうというものがあります。

 その一里塚として、平成211月から上場株の配当と上場株の譲渡損失の相殺が認められました。

せっかく考えたグランドデザインを、政治家の人気取りで、ぐちゃぐちゃにするのはいかがなものかというのが日経の論調であり、これに関しては、信託大好きおばちゃんは賛成です♪

| | コメント (0)

2008年8月12日 (火)

ブラトップ

ははは、刺激的なタイトルです。お盆ウィークですからね。

 今朝の日経の特集面を8月決算予想が載っていて、ファーストリテイリング(ユニクロやってる会社)の業績が好調なのですが、これは「ブラトップ」などの企画商品が伸びていることが原因のようです。

 ブラトップって何?

 おじちゃんたちは、わかんないと思いますが、わかりやすくいうと袖のないシャツにブラジャーがくっついているようなもの。

 これ着て、下にスカートとか、ジーンズとか履いて、そのまま外に飛び出せるようなもの。

http://www.uniqlo.com/jp/campaign/bratop/

 これ、すごく使えるんですねえ。脱いだり、着たりする工程がひとつ減りますしね。ブラジャーなら、後ろについているホックがないしね。

 だから信託大好きおばちゃんは、このブラトップを10枚近く(超えているかもしれない)保有しており、夏だけでなく、冬も身に着けていますね(経済的事情もありますが)。

 このブラトップは11,500円なんです。ちょっとユニクロ系では高いかなとも思うのですが、なにせ便利で、毎日、着ているので、結果的には、高くないのです。

 このブラトップって、キャミソールやタンクトップにブラジャーを単にくっつけたようなもの(製品化のためには多大な工夫があったと思いますが)であり、結構、売れそうと思うのに、ユニクロ以外であまり大々的に売られたことはなかったのではないかなあ。

 これは、ユニクロの企画の勝利(宣伝もよかったのかもしれませんが)ですねえ。みんな、タンクトップもブラジャーも知っているけど、この組み合わせの価値を考えていなかった。だから、それに気づいて、誰よりも先にわーっと売ったユニクロが大儲けした。

 こんなことはアパレル業界だけでなくいろんな業界でもあると思うのです。たとえば信託大好きおばちゃんが生息している税金周りの世界もね。税法をいっぱいしている人も、実務の取扱いをいっぱい知っている人もいる。でも、誰でも知っている税法や他の諸規定を組み合わせて考えてみると、新しい発見があり、それが大きなビジネスにつながるかもしれないのに、そんな発想で、税法を眺めている人ってほんとうに少ないと思うのです。  

別に租税回避しましょうとか脱税しましょうとかそういうものではなく、もっとシンプルな気づきなんですけどねえ。

| | コメント (1)

2008年8月11日 (月)

サブプライムが変えた世界経済の風景

 お盆ウィークですねえ。今朝の日経の社説「サブプライムが変えた世界経済の風景」は、非常に読みやすいです。

サブプライムローン自体のローンに占める割合というのは、そんなに大きな問題ではなかったのに、こんなに世界的に大きな問題となったのは、証券化によるリスク分散と、そのリスクがどれだけ大きいのか、投資家がわからなかったことだと思います。

そして、負の連鎖は、それにとどまらず、他の証券化商品やファニーメイやフレディマックの経営にまで影を落としてきました。

アメリカ政府としては、この問題の解決のために利下げを行ったのですが、お金がだぶつき、そのお金は危ない証券化商品に向かわず、わかりやすい原材料への投機に向かいました。その結果、原材料価格が暴騰し、物価高という形で、世界中の人たちに影響を及ぼしだしました。

このような状況、つまり投資マネーが実体経済を振り回す状況というのはかつてなかったような状況であり、もし、この状況の解決策を提案できる経済学者が現れたら、彼または彼女はノーベル賞を即ゲットできるかもしれませんねえ。

米国住宅市場の価額の下落と焦げ付きの歯止めをかけることが非常に大事ということですが、日本と同じ方法で公的関与で歯止めをかけるしかないのでしょうか。

| | コメント (0)

2008年8月 8日 (金)

楽天が生保に参入するらしい

今朝の日経の経済2面を読むと「楽天、生保に参入」という記事があります。アイリオ生命保険を買収して 資本参加して(サスケさんのご指摘 ありがとうございます)、生保を開発して、楽天市場で売られるようです。

いわゆる、最近流行のネット販売ですね。

生保の販売コストの大きな部分をしめている、生保のおばちゃんやおじちゃんのコストを下げて、その分、保険料を安くして、いっぱい売りましょうということなのでしょうね。

でも、某面白おじさんから教えていただいたのですが、生保のネット販売は、生保のおばちゃんやおじちゃんのコストを下げられるからうまくいくというようなものでもないようです。おばちゃん、おじちゃんのコストのかわりに、広告宣伝費がかなりかかるようです。

生保になぜ人が入るかというと、万が一のために備えるためという高邁な理由というよりも、実際には、おばちゃんに拝み倒され、逃げ切れなかった とか、会社でみんなが入っているから、なんとなく入ってそのままになっているとか、べちゃっとした人間関係のしがらみに起因している方が多いと思います。

いろんな生保の商品が世の中にはあるはずなのですが、今、契約している商品の内容がどうなのなんて知らない人結構いらっしゃるのではないですかねえ。また、類似した商品と比較検討して、その結果選んだ人はあんまりいらっしゃらないのではないでしょうか。

そういうべちゃっとした人間関係がベースで、日本の生保は発展したから、あまり広告宣伝費をかける必要はなかったのです。でも、ネット販売になると、そのべちゃっとした人間関係をぶちっと断ち切ったところで勝負をするのですよね。そうなると、その商品が優れていますよ、ここで買ってねということを宣伝する必要があるのでしょう。

楽天市場はたくさんやってくるから、その点においては、競合よりも強いかもしれません。でも、それだけで買うかな。 すでに生保に入っている人が、今の商品のほかに同じようなタイプの商品をネットで買うかというと、それはないでしょう。解約といっても、おばちゃんに泣きつかれると、日本人はやさしいからねえ。

そうなると新製品を作らないといけないのです。記事にも独自商品を売られるようですが、今までにないような画期的な商品を安い保険料で提案できることをして、それを、楽天市場でわーわー宣伝するだけでなく、ブログの口コミとか、他のメディアを使ってやるとかしないといけないでしょうね。

思いつきですが、生保とか損保とかの金融商品の評価、つまり、ミシュランみたいなものを作って、そこで三ツ星がついたらイケテル商品とされるようにしたらどうだろう。そうしたら、名もない会社が開発した商品でも三ツ星に評価されたら、わーっと売れていくから広告宣伝にいっぱいお金を使う必要もなくなるので、消費者のためにもいいのにね。

| | コメント (2)

2008年8月 7日 (木)

パーム格油デリバティブ

 今朝の日経の経済2面に「金融派生商品 食品原料高騰に対応 三井住友まずパーム油向け」という記事があります。

 今朝の日経のWorld Market(6)によると ドバイ原油の価格は116.3116.4ドルです。狂乱的な高騰が一服して下がり基調のようですが、全般的に食い物の周りの材料は高値が続きそうな状況です。

食い物周りの材料を買ってきて、加工して、製品作って売るような会社は、値上げを売値に転嫁できないと業績が悪くなってしまいます。そうなると、材料の購入費を固定させて、将来の値上がりによるリスクをさけたいというニーズが、いっぱいあるはずです。

そんなニーズに応えるための商品として使えるのはデリバティブであり、三井住友さんがメロディアンミニでおなじみのメロディアン(大阪の八尾が本社だったのですね)に「パーム核油」のスワップを販売したようです。

メロディアンさんは、パーム格油を継続的に買っていらっしゃるのでしょう。たとえば、パーム核油 1単位あたり、現在の時価が100円とします。 これは時価だから、将来、@200円になるかもしれない。そんなリスクを避けるために、スワップを組みます。

このスワップでは、たとえば、メロディアンさんが時価でパーム核油を売り(時価でお金を受け取る)、パーム核油を@120円で買う(@120円でお金を支払う)という契約とします。

そうすると、時価が200円になった場合、 メロディアンさんは、実際のパーム核油の支払は@200円ですが、 スワップ契約により @200円受け取り、@120円支払うから、スワップ契約と実需取引をまとめてみると、実質的には@120円の支払ですむことになり、時価の値上がりによる80円分の損をカバーできることになります。

ただし時価が100円になった場合も、120円の支払をすることになるから、スワップ契約をした場合は、値下がりによる20円の利益を放棄する結果にはなります。

このスワップ取引の原理はそんなに難しくないのですが、会計や税務の処理は結構大変です。これは、借入金の利息じゃないから、実際にでていったお金のところだけさくっと帳簿にのっける特例処理というようなものは使えません。

何もしないと、時価で処理をしないといけないから、毎期、デリバティブの時価を金融機関から取り寄せた資料をベースに評価しないといけません。この時価というのが、結構でかくて、会社の損益に大きな影響をあたえるところもありますし、評価益がでかいと、お金の裏づけのない利益なのに税金を払わないといけないという経済的な問題も生じます。

時価をクリアするためには、ヘッジ会計、税務を適用させないといけない。税務上の要件を満たすためには帳簿記載が必要なのだけど、信託大好きおばちゃんの過去の経験を照らして考えてみると、これをやってない会社というのがとっても多いのです。

また、事後チェックですが、この事例にあてはめると実際の買掛金の支払と、スワップによる入金の比率が80% から125%のレンジにおさまるかというようなやつなんだけど、この辺の知識というのが、いまいち日本にあまたある中小企業に伝わっていないのではないか。失敗すると、ごめんなさいではすまないのにねえ♪

| | コメント (0)

2008年8月 6日 (水)

分別管理

 昨日、毎年8月に催される早稲田大学ビジネス情報アカデミーの「信託とファイナンス」の講座に出席しました。1年ぶりですねえ。

 昨日は 住友信託の早坂文高氏の「信託Ⅰ、Ⅱ」ようするに信託法の基本をだーっと3時間で説明しましょうというものです。

 講義でも自己信託のお話があったので、ふっと思ったのですが、930日になったら自己信託が解禁になるのですねえ。私がいうのもなんですが、あと2ヶ月切っているわけです。

 自己信託、つまり、委託者が自分の財産を自分に信託すると、自分の財産であっても自分の財産でなくなるという不思議な現象がおこるわけです。自分がつぶれても、自分の債権者は、原則的には、その財産を取り押さえることができない。

 この自己信託をする際の大事なポイントの一つが分別管理です。自分の固有の財産と信託財産を分ける。土地や建物なら登記ではっきりするのですが、たとえば、棚卸資産ならどうするのか。同じ商品をまとめて買ったような場合は、倉庫に信託のもの、固有のものを別々にわかるように保管して、帳簿上もわけるというのが理想的なのでしょうね。でも、そのように分けられないものもありますよね。たとえば材料が液体で、でっかいタンクに入れないといけない。別々のタンクなんかいれることができないものもあります。このような場合は、帳簿管理しかないのでしょうね。他にもきちんと明確にわけれないものもあるはずです。共有の資産も当然、存在するはずです。微妙な時点で、微妙な状況で、地震がおきたり、受託者が倒産した場合、どうするのか。

ルールを徹底的に作っておけばいいのですが、事業なんて、想定外の連続ですからねえ。

| | コメント (0)

2008年8月 5日 (火)

メガノンバンクの登場か(オリックス・セゾン)

タイトルのとおり、貸金業法の改正、リース会計の改正も?等による先行き不透明感からなのか両社が統合するかもしれないようです。

2008.3月期の有価証券報告書で両者の直近の財務数値を引っ張りました。収益力、現金力など両社に差があるのですねえ。

とりあえずご参考まで、  

    いずれも平成203月期の数値ね。

                 オリックス   セゾン

営業収益        (M¥) 1,154,054            345,586

税引前当期純利益    (M¥) 249,766                58,111

当期純利益       (M¥) 169,597                26,755

株主資本        (M¥) 1,267,917             418,611

総資産額        (M¥) 8,994,970           2,459,637

1株あたり株主資本   (¥) 14,010.62                   2,147.04

1株あたり当期純利益  (¥) 1,860.63                       148.78

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益  (¥) 1,817,81                       148.41

株主資本率       (%) 14.10                           15.76

株主資本当期純利益率  (%) 13.78                            7.05

株価収益率        倍 7.31 18.69

営業活動によるCF   (M¥) 156,287                24,097

投資活動によるCF   (M¥) 838,331          94,374

財務活動によるCF   (M¥) 792,966                  147,641

現金および現金同等物による

期末残高        (M¥) 320,655                   93,645

従業員数        (人) 18,702                         3,471

| | コメント (0)

2008年8月 4日 (月)

公共工事代金債権信託

オフィス許認可@台東さんから、かの有名な新銀行東京さんが公共工事代金債権信託を利用した融資のサービスを81日から始めたことを教えていただきました。

HPを引用させていただくと 「東京都の信用力を背景に低コストでの資金調達が可能となります。 工事完成前に工事請負代金を現金化できます。決算書の提出が不要ですので、迅速な対応が可能です。

そういえば、工事契約に関する会計基準が昨年改正され、平成20年度で税制も改正されましたが、それとこのサービスは関係あるのかな。決算書の提出が不要だから関係はないですね。

さて、どのようなスキームかというと、

①委託者は東京都に対して保有する公共工事代金債権を、新銀行東京に信託して頂きます。

②新銀行東京は、①で受託した債権に基づき信託受益権を発行致します。

③委託者は、信託により取得した信託受益権を、新銀行東京(銀行部門)に担保として差し入れて頂きます。

④新銀行東京(銀行部門)は、③で受け入れた担保に、一定の掛け目を設定し融資を実行致します。

http://www.sgt.jp/about/newsrelease/pdf2008/080731.pdf

債務者が東京都だから、貸倒リスクがまずないので、債権を担保にお金を貸しても取りっぱぐれがないですからね。 債権者側からすると、通常融資を受ける場合は、自分の信用力をベースに金利が決まるから中小企業の場合は高い利息をとられる場合が多いけど、このケースの場合は、債権者側の信用でなく、債務者の信用力をベースに融資をするので、その分、利息が低くなるというメリットがあるのでしょうね。

決算書が不要ということでどのような書類が必要かというと

商業登記簿謄本(発行後3ヶ月以内のもの)

  印鑑証明書(発行後3ヶ月以内のもの)2

  工事請負契約書(変更契約書を含む)の写し

  受領済み前払金・部分払金額を確認できる資料

  工事履行報告書等

           その他必要に応じ、下請負人等に対する支払計画書をご提出いただくことがございます。

素朴な疑問なのですが、質権を設定するのですよね。請負業者が倒産して、会社更生法の適用を受けた場合、この質権を設定した信託受益権って影響ないのかなあ。

| | コメント (1)

2008年8月 1日 (金)

武田薬品のM&A、移転価格がらみの組織再編

 今朝の日経の投資・財務面を読むと「武田、買収費用一括計上」というのがあります。

米バイオベンチャー買収や米合弁会社の子会社化にしたがって一括計上しなければならない「インプロセスR&D」が発生したためとあります。

第一四半期の業績の概要を読むと

TAP社の分割・子会社化 (米合弁会社の子会社化の方)

インプロセスR&D 565億円

ミレニアム社の買収(米バイオベンチャー買収の方)

インプロセスR&D 1,098億円

 買収価額>被買収会社の純資産の場合の差額は、通常はのれんとして決められた償却期間で償却をしないといけないのですが、このうちの研究開発で生じた部分については、一括計上しないといけないから、上記のような計上がなされたのだと思います。

 記事によると税務上は損金にならないと書いていますが、この場合はアメリカの税法と日本の税法上どうかということを考える必要があります。日本の税法においては、直接、武田さんが株式を取得したのならば、その株式の評価損をすぐ計上することは×ということです。武田さん自体がこれらの事業を譲り受けたことはないようですしね。

 さて、今日の記事の内容を検証するために武田さんのプレスリリースを調べたところ武田薬品の米国子会社郡の組織再編に関するプレスリリースと、移転価格の相互協議に関するプレスリリースを発見しました。

 この組織再編というのは、どうやら移転価格の問題を解決するための手段として行われたようです。

 武田さんは、2006年に日本のお上から、武田さんが間接的に50%出資しているTAP社との消化性潰瘍治療剤「プレバシド」の製品供給について、移転価格の更正処分を受け、571億円納められたようです。

 これをどう処理するのか、興味をもっていたのですが、 どうも 武田さんはTAP社を会社分割により間接的に100%子会社とし、武田さんが100% 間接的に保有しているTPNA社と合併。 そして、武田さんが100%間接保有しているTPNA社が「プレバシド」事業をやるようです。

この組織再編については、おそらくアメリカでも日本でも組織再編税制による課税がお子ならないようなスキームなのではないかなと思います。

 そして、今後の「プレバシド」の製品の価格等について、近日中に、日米課税当局に対して事前確認(その価格で取引をすることについて、あとで移転価格により課税することはないよねとお上に確認すること)を申請するようなので、平成2078日に、以前の571億円の更正について、国税庁に対し、米国との相互協議(日本で税金を払った分、アメリカで既に払った税金を還付してねということ)申立書を提出されたようです。

 まあ、50%合弁会社だから、自分たちが価格をコントロールできない。だから移転価格による課税は不当だといっても 移転価格の対象となるのは50%以上保有しているような海外関連会社を含むと法律で決めている限り、原則的は、法律に従って処理せざるを得ないですからねえ。 

それにしても、えらい、手の込んだスキームを採用したのですねえ。

*8月1日13時ころ若干修正をいれています。

  TAP社の会社分割のプレスリリースは、 

http://www.takeda.co.jp/press/article_26285.html

| | コメント (1)

« 2008年7月 | トップページ | 2008年9月 »