お家騒動 一澤帆布の場合
相続争いというのは、人が財産を残してこの世を去り、その財産をもらうことのできる人が複数存在する限り、永遠に続くものです。
根っからの悪人というのは、この世にあまりいないと思うのですが、額に汗するよりも大きな財産をもらえるかもしれないという絵に描いた餅が目の前にぶらさがると、人は狂いだします。
一澤帆布という会社があります。上質のかばんを作り続けていらっしゃる京都の会社さんです。
会社をコントロールしたい場合、社長になるだけではだめで、その会社の株式をいっぱい持たないとうまくできません。会社は株主のものですからね。チーママの地位はつらい。結果をださないと、また、オーナーのご機嫌を取り結ばないと明日はないからね。
さて、一澤帆布さんの先代が数年前にお亡くなりになられたそうですが、そのあとの事業は三男さんが引き継がれたようです。先代が、三男を後継者と定めたならば、当然、会社の株も三男に引き継がせたいと通常は思うはずです。
遺言書がでてきました。しかし、その遺言書というのは2通あったのです。
一通は、三男夫妻に渡すというもの。 もう一つは、長男(全然事業にタッチしていない)と四男に渡すというもの。
しかも、長男への遺言の方が、日付が新しい。そうなると、2つの遺言が適法ならば、新しい遺言が有効とされるわけです。
で、この問題は裁判沙汰となったなり、世間に知られるようになったのです。
以前に三男さんが訴えられたようですが、これは最高裁までいき、三男さんの負けが確定。今回は三男の奥さんが訴えられたようです。
記事によると、大阪高裁では、長男に対する遺言は無効であり、三男を解任した株主総会決議も取り消されたようです。先代は、一澤の文字に執着していたのに遺言書で使われた認印が一沢であるのは不自然だし、内容も不自然だからということのようですが、まだ、判例はネットで公開されていないので詳細はわかりませんが。
この争いが大阪高裁で終わるとは思えません。きっと最高裁までいくでしょうね。
相続争いを避けるためのツールとして遺言は有効ですが、こういう想定外のケースがおこってしまうと、遺言では対応できません。
この問題は、先代がほんとうはどうしたかったのかをきっちりと汲み取り、親族に伝えることができる第三者の存在がいなかったから大騒動に発展したのかもしれませんね♪


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