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2009年1月23日 (金)

棚卸資産の低価法とデリバティブのヘッジ

 なんだか日経を読んでいると、大企業の雇用削減ばっかり目に付いて、朝から憂鬱な気分になってしまいますねえ。今朝は天気もよくないし。

 たしか、20084月から会計上、棚卸資産の低価法が強制的ようですね。低価法というのは、期末にある棚卸資産の取得原価と時価を比較して、時価の方が低かったら時価で評価してね。つまり時価と原価の差額が損失として計上される。

 税務上も会計とリンクされる形で改正されたけど、おそらく、会計上、低価法を採用した企業は、税務上も低価法を採用しているのではないかなあ。

 で、今日の話は低価法はなあにということではなく、これに関連したデリバティブ取引のこと。 

会社が保有している棚卸資産が、将来、相場の変動により値下がりするかもしれないというリスクをさけるために、デリバティブ取引をしているところもあると思うのです。

このようなデリバティブ取引をしている場合、おそらく、会計上も税務上も繰延ヘッジという処理をしていると思います。繰延ヘッジ処理というのは、デリバティブの評価損を把握して、ヘッジが利いていると確認できたなら、評価損益を認識せず、将来、商品が売れたとき等まで損益を繰延ましょうということ。

この繰延ヘッジ処理の特徴は、ヘッジ対象資産の損益が認識される時点と、ヘッジ手段(デリバティブ)の損益が認識される時点をリンクさせましょう。ヘッジ対象の損益が将来認識されるのに、ヘッジ手段の損益を今計上させるのは、実態をあらわしてないよということからだと思うのです。

さて、ヘッジ対象が棚卸資産だったらどうなのか? もし棚卸資産が原価法だったら、棚卸資産の損益というのは、売れるまで実現しないから、棚卸資産の価格の変動をヘッジするためのデリバティブの繰り延べるのは合理的。

でも、もし棚卸資産が低価法だったら、棚卸資産の評価損は、売れる前に実現するから、デリバティブだけ評価を繰り延べるのは不合理、つまり、デリバティブも時価評価しないといけないのではないかな。

少なくとも税務上はそうしないとまずいような気がするのです。棚卸資産についてデリバティブでヘッジをかけている場合は注意ですよね。

ご参考

法人税基本通達 2-3-45  繰延ヘッジ処理の対象となる取引の範囲

法第61条の6《繰延ヘッジ処理による利益額又は損失額の繰延べ》の規定(以下この款において「繰延ヘッジ処理」という。)の適用は、事業年度終了の日の帳簿価額に反映されていない同条第1項各号の「生ずるおそれのある損失」の額を減少させるためのデリバティブ取引等(同条第2項に規定する「デリバティブ取引等」をいう。以下この款において同じ。)に係る利益額又は損失額をその損失の発生時まで繰り延べるために行うものであるから、例えば、次に掲げる損失等を対象とした取引は同条第1項の規定の適用がないことに留意する。

1) 令第28条第1項第2号《棚卸資産の評価の方法》に規定する低価法を適用している棚卸資産の価格の変動により生ずるおそれのある損失

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