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2009年4月16日 (木)

LLCの税金を払った場合、どうすればいいの?

 LLCはアメリカの合同会社のようなもので、合同会社と異なる点は、税制上の取扱いです。LLCでは、納税者が、稼いだ利益をLLCで払うか、出資者で払うかチョイスできるけど、合同会社の稼いだ利益は合同会社で払わないといけない。

 ところで、LLCの出資者が日本法人で、LLCの稼いだ利益を出資、つまり日本法人が払った場合、この払った税金を日本法人の所得から差し引くことができると思うのですが、その差し引き方が 直接税額控除なのか間接税額控除なのかという議論がずっとありました。

 いちおう日本ではLLCは法人だよという見解があるから、別法人の税金は、間接税額控除だろうと思ったところもあるのですが、お上の見解は直接税額控除だったのです。

 「出資内国法人においては,自己の所得として現実に外国法人税を納付することとなる(タックスレシートも出資者名)こと, 法人税法第69条第1 において「内国法人が各事業年度において外国法人税を納付することとなる場合には,……外国法人税の額を当該事業年度の所得に対する法人税から控除する。」とされていることから,この点を踏まえれば,直接外国税額控除の規定の適用( 法法69 )によって税額控除を認めるのが適当であると考えます。」

 秋元 秀仁

「米国LLCと国際課税〈各種国際税制の適用の可否と日米租税条約の適用関係について」

3014号 2008年04月21日

 さて、月日は流れ、平成21年の税制改正がなされちゃい、外国法人からの配当は益金不算入という制度ができました。

 そうなると、日本ではLLCは法人だから LLCから受けた配当は非課税のはずです。

 では、LLCのアメリカの法人税を日本法人が払った場合はどうなるのか?

 日本法人が直接税金を払ったような場合 たとえば支店の利益について外国で税金を払った場合の外国税額控除というのは、いまも生きている。 LLCの法人税を支店の税金と同じように考えると、外国税額控除もできてしまう。つまり 配当は非課税になるわ、外国税額控除はできるわとなってしまうのです。

 ただ、間接税額控除の対象となった配当に関して、外国で源泉税が課税されたような場合は、その源泉税等は損金不算入だよという規定ができています。

法法39条の2  外国子会社から受ける配当等に係る外国源泉税等の損金不算入

損金不算入の対象となる税金は2パターンあって

1つは剰余金の配当等の額に係る外国源泉税等の額

もう1つは、剰余金の配当等の額の計算の基礎とされる金額を課税標準として課されるものとして政令で定める外国法人税の額をいう。)

法令78の2②

剰余金の配当等の額の計算の基礎となった同条に規定する外国子会社の所得のうち内国法人に帰せられるものとして計算される金額を課税標準として当該内国法人に対して課される外国法人税の額とする。

たぶん、もうひとつの方はLLCの税金を日本で払った場合の取扱いを定めているのではないのかな。だから日本法人が払ったLLCの法人税は損金不算入。

アメリカの実効税率って日本と同じくらいの高さのはずだから、損金不算入の取扱いがんさされることにより、改正前よりも日本での手取りが少なくなるのではないかなあ

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コメント

はじめまして。

基本的な話で大変申し訳ないのですが、米国LLCについて日本の税法上は『法人』扱いですから米国LLCの損益はパススルーせず、日本の申告上は配当を現金で貰った時のみ認識しているように思えるのですが、これでどうやって外税控除をとるのかイマイチわからないのですがご教示願えませんでしょうか。

投稿: 通りすがり | 2009年4月26日 (日) 03時16分

はじめまして。だいぶコアな内容ですが、税務に関心があるので楽しく読ませていただいています

いつも記事を実務上の別表処理を思い浮かべながら読ませていただいているのですが、外国配当の外国税は記事から察するに、

1.配当は益金不参入で減算
2.外国税は法39条の2により所得計算上で加算調整(損金不参入)。ただし税額計算上控除が受けられない

といった処理になるのでしょうか?

信託大好きおばちゃんさんがおっしゃるように、実効税率を考えるとアメリカやフランスなどからの配当は手取りが少なくなってしまうような印象を受けてしまうので疑問を感じています。。

投稿: 一会計人 | 2009年4月17日 (金) 12時46分

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