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2009年4月28日 (火)

特別障害者扶養信託

 住宅新報という専門新聞?の428日に「きりう不動産信託 6000万円非課税 特別障害者贈与信託 取扱い開始」という記事があります。

 きりう不動産信託さんという浪花の不動産管理信託に特化した信託会社さんが新たな信託商品を作りましたというお話です。

 ここでいう特別障害者贈与信託というのは、税法的には「特別障害者扶養信託」といわれ、信託の世界的には「特定贈与信託」ともいわれるものであり、すでに存在しているものです。

どういうものかというと、心身の具合がとってもよくないと認定された方(特別障害者)を受益者とし、通常は、ご親族の方が信託を設定した場合は、設定した財産のうち6,000万円までの部分については、贈与税を非課税としましょうという制度があって、それに基づく商品です。

いままでは、信託銀行さんが引き受けていらっしゃったのですが、数字的にはあまり伸びていない。

信託協会のデータに基づきますと平成9年は財産ベースで366億円 受益者1,447人 平成20年は財産ベースで263億円 受益者1083人ということでジリ貧傾向です。

推測ですが、上記財産は、ほとんど現金や有価証券ではないかな。ルールとしては

(相続税法施行令4の10)

五 継続的に相当の対価を得て他人に使用させる不動産

六 特別障害者扶養信託契約に基づく信託の受益者である特別障害者の居住の用に供する不動産(当該契約に基づいて前各号に掲げる財産のいずれかとともに信託されるものに限る。)

とあるので、不動産も現金とセットのような場合は信託が可能だったと思うけど、いままで不動産を組み込んだ信託はやっていなかったのではないかなあ。きりうさんは、それを商品化されようということだと思います。

注意して欲しいのは、非課税となるのはあくまでも贈与税部分で、その後は財産を受益者である特別障害者の方が税法的には持っているものと考えるから、財産から生ずる所得については税金を計算して払わないといけない。

不動産というのは現金と違うので6,000万円きっかりということはありえない。それを超えた場合は、贈与税の課税関係が生ずるが其の部分に関しては相続時精算課税が使えるか否か。

また、不動産を信託する場合、不動産の一部を信託すること、つまり、委託者と受託者がひとつの不動産を共有するようなことは難しいみたいね。共有は管理が難しいので受託者が引き受けることができないようなことをお聞きしたような記憶があります。

ちなみに不動産を直接、特別障害者の方に贈与しても非課税とはなりません。この規定は、あくまでも特別障害者の方の長い人生で必要な生活費の面倒をきちっと責任をもってみてあげるために信託を利用するのが有効で透明性があるからということで作られたものですから。

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