イスラム金融の成功の原因と方向性
今朝の日経の特集で 「イスラム金融 活性か再び」という記事があります。5月7.,8日にシンガポールで開かれた「第6回IFSBサミット」の話題をまとめたものです。
イスラム金融は、ここ数年日本でも話題となりましたが、金融危機で、萎んだようにも思えます。でも、イスラム金融は沈まない。
信託大好きおばちゃんは、5月11日に早稲田大学で開かれた「論争アジア:イスラーム金融」を聴講していました。4月29日に債権法改正のシンポジウムが早稲田で開かれたときに、イスラーム金融の看板を見かけて、時間があったから、ひょいっと出かけたんです。
早稲田の講義で教えていただいたのですが、なぜイスラム金融が成功したのかというと、
○イスラム系の人って、利子嫌いだから、結構たんす預金していらっしゃったようですが、イスラム系の人にフィットするような金融商品を作ったことにより、たんす預金を集めることができたこと、
○イスラム教の世界では、人が集まるとモスクができ、次にメッカ巡礼をしようと考えられるようですが、モスクを作るにもメッカにいくにもお金がいる。そのお金を集めるためにはどうすればいいか考えることにより、金融のノウハウが進化したこと
○イスラム世界の人たちは、自分たちは西欧資本主義社会とは違う。だから、西欧の金融システムと違うシステムでやりたい。やるべきだ。やらなければならない。という考えが底にあること。
○金融ビジネスで自分たちも大儲けしてみたいということもあるかもしれませんね。
今後もイスラム金融は発展するでしょうけど、その方向性は、アラブの石油王から大金をかき集めるためのツールとしてだけではなく、マイクロクレジットといわれるような少ないお金を機織のおばさんに貸し付けるようなツールとしてもあるようです。そして、後者に発展の可能性がより多くあるような
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