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2009年6月 4日 (木)

資本剰余金からの配当

今朝の日経の投資財務面に「資本剰余金で配当 広がる」という記事があります。

 資本剰余金からの配当って何? 配当っていうのは、一般的には、会社が利益を稼いで税金を差し引いた残りから支払われるもの、つまり利益のおこぼれを株主に支払うものです。

 この資本剰余金の配当というのは、利益からではなく株主が拠出した資本を払い戻すのですが、これを元本の払い戻しとせず、配当だよというようなものです。

 高額の利回り約束するからお金を貸してよといわれ、欲の皮でべっとりしたおやじが会社に貸したら、ほんとうに高額の配当が払われてたので大喜び。ところがしばらくすると、貸した会社が倒産した。蛸配当だったから、

注 蛸配当とは、ウィキペディアによると、株式会社等が本来分配可能なだけの額の剰余金(配当するべき利益)がないにもかかわらず、粉飾決算などによって見かけ上分配可能額(配当可能利益)があるように見せかけるなどして、出資者である株主へ過大な剰余金の配当をする行為をいう。

蛸配当は違法ですけど、蛸配当と本質的には同じようなもの つまり元本の払い戻しを配当だよという行為は会社法でオーソライズされています。ですから、公明正大にできます。コンプライアンスにうるさい一部上場企業だってできます。

インド子会社投資がうまくいってない第一三共は今期、大赤字ですが配当をされるようです。これが資本剰余金からの配当

決算短信の単体の純資産の部の一部(H21.3.31)は次のとおり 

資本剰余金            (単位M円)

資本準備金       179,858

その他資本剰余金    767,903

資本剰余金合計     947,761

利益剰余金

その他利益剰余金

固定資産圧縮積立金    1,862

繰越利益剰余金    △254,232

利益剰余金合計    △252,370

利益剰余金がぼろぼろだから、ここから配当が払えないので、その他資本剰余金から払われるようで、

1株あたり 40.00

配当金総額 28,157M

その他資本剰余金が767,903M円あるから払えるのですが、何もそこまでして払わなくても、

ちなみに資本剰余金からの配当というのは、本質的には元本の払い戻しだから、配当じゃないので源泉税を徴収すべきじゃないと考えそうですが、税法的には、一部は利益からの払い戻しとして源泉税の対象としています。もし、全部元本の払い戻しだぁとしちゃうと、源泉がなされない分だけメリットがあるので、配当じゃなく資本の払い戻しをしようと考える会社がいっぱいでてくるかもしれない。そうなると税収が減るからじゃないのかなあ

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