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2009年8月26日 (水)

持ち合い株終了信託

 ネタが尽きて、信託ネタをブログに書くと、不思議と信託の記事が紹介されます。

今朝の日経の経済2面に「持ち合い株 信託で解消 住信が新型譲渡後も実施議決権」という新商品を販売するという記事があります。

 これは、どういうものかというと、株式に他益信託(委託者≠受益者)を設定する。ただし、信託期間中の議決権は委託者である企業が持つというもの。じゃないかなあ。違ってたらごめんなさい。

受益者は、記事のケースだと、ドイツ証券。 信託により株式は住友信託に移転され、名義も住友信託となるけど、配当はたぶんドイツ証券が受け取り、信託終了後、株式はドイツ証券に移る。委託者側は信託を設定した時点で、経済的利益がドイツ証券に移るからこの時点でドイツ銀行からお金をもらう。ただ、信託期間中の議決権は委託者がキープ。

この信託は別に新しいものでもなんでもなくて、昔からあったと思います。ヒルズ黙示録という、なつかしいホリエモン騒動のお話の中でも登場していたスキームじゃないかな。

会社法上の問題点として、受益者はドイツ証券だけど、議決権指図権は、株式からの経済的利益をまったく享受できない委託者がキープするということはいかがなものかというものがあるのではないか。たぶん、エライ先生がノープロブレムとおっしゃったのでしょうけど。

税法上の問題点として、 信託期間中の議決権は評価0であるということを認めることになりますよね。 

上場会社の株で、信託した株数が少なく、その議決権の株主総会の中での影響もそんなに大きくないような場合は、議決権評価0でもまあいいかなと。株主にとって株をもっている価値は、議決権ではなく、配当やキャピタルゲインを生み出す含み益だから。

でも、昨日も書いたのですが、非上場会社のオーナー系の株式の価値というのは経済的価値ではなく会社支配権すなわち議決権であると考えると、議決権指図権は無償で税法上もOKよとやっちゃうと、いろいろ面白いことがおこるわけでして。

この辺のうまいさじ加減が、いまほど、お上に求められる時はないでしょうねえ。どうするんだろう。

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