« 事業証券化と自己信託2 | トップページ | 確定拠出年金の改正 やっぱりあるみたいね »

2009年11月27日 (金)

受益者連続型信託の悪口

 今日は晴れ、非常にニッチな受益者連続型信託の悪口をまたもや書きます。

受益者連続型信託というのは、なんらかの原因で、受益者が次々と変わるような信託です。

この受益権が収益受益権と元本受益権に分割された場合の取扱いが不思議なのは何度もかいてます。

すなわち、個人が収益受益者であるような場合は、収益受益者が財産全部を取得したものとみなして相続税や贈与税が計算されるのです。

だから、個人Aが収益受益者で、個人Bが元本受益者の場合、元本受益者の個人Bは元本受益権をもらったときの相続税や贈与税の課税価格は0となります。

ところが、法人が収益受益者であるような場合は、個人の元本受益者が元本受益権を個人がから引き受けた場合の相続税や贈与税の課税価格は0とならないのですね。何らかの方法で元本受益権を計算する。なぜ、そうなるのか? なぞです。

じゃ、個人が収益受益者で、法人が元本受益者の場合はどうなるのか、個人の収益受益者はどうも、財産全部をもらったものとみなして相続税や贈与税が課されるみたい。これおかしいよね。だって、法人は元本受益権を受け取った時点で、法人税の世界で税金が課されるから、結局、元本受益権相当額について、個人で相続税か贈与税が課されて、法人税も課される。2重課税の調整がない。

おわびのしるしみたいに、個人が収益受益者で、その個人が元本受益権を持つ法人の株主であり、その法人の株式を純資産で評価する場合は、元本受益権の価値を0とするという規定があるけど、とってつけたみたい。

そんでもって、収益受益者がたとえば、個人→法人→個人と移転し、元本受益者が個人→個人→個人というふうに移転するとなんとも不思議な課税関係がおこるのです。

事例を書くと 伊右門が、遺言信託をしたが受益者は次のように移っていった

当初  5年後 10年後 15年後 20年後 25年後

収益受益者  太郎       鶴亀会社     五郎

元本受益者  次郎   三郎       四郎      六郎

課税関係はどうなるか

当初  太郎 財産全部受け取るとして相続税課税  次郎 相続税課税なし

5年後 三郎 相続税評価なし 収益受益者が太郎だから

10年後 鶴亀会社が太郎から収益受益権をゲット たぶん、収益受益権をただでもらったものとして課税するのではないか。そうすると、太郎に所得税課税(収益受益権を時価で譲渡) 鶴亀会社に法人税課税(収益受益権を時価で受け取る)

15年後 四郎 相続税評価あり 収益益受益者が鶴亀会社だから。 元本受益権を評価して計算するのでしょう。

20年後 五郎が鶴亀会社から収益受益権をゲット たぶん、収益受益権をただでもらったものとして課税するのではないか。そうすると、 鶴亀会社に法人税課税(収益受益権を時価で渡した)五郎に所得税課税(収益受益権を時価でもらった)

25年後 六郎 相続税評価なし 収益受益者が五郎だから。

これ、すごく変なのですね。元本受益権が転々と移転しているだけなのに、収益受益者が法人か個人かで元本受益権を受け取る個人の課税関係が全然変わってしまう。

また、個人→法人→法人間で収益受益権が移転する場合の課税価格というのは、おそらく収益受益権をベースに算定されるのではないか。 他方、個人→個人の場合だったら、収益受益権の移転でも全部の財産が移転するものとして計算される。税金の種類が違うといっても、資産の移転に着目してかかる税金ということではかわらないでしょ。それなのに、なんでこんな変な課税関係をつくったのかなあ♪

|

« 事業証券化と自己信託2 | トップページ | 確定拠出年金の改正 やっぱりあるみたいね »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 事業証券化と自己信託2 | トップページ | 確定拠出年金の改正 やっぱりあるみたいね »