よくわかる逐次通訳
先週の土曜日、東京都防災語学ボランティア研修、通訳スキルアップ研修を受講しました。
東京都防災語学ボランティアとは、東京で大災害があったとき、外国の方の生活等の支援をするためのボランティアで、一定の条件を満たした人は登録をすることができます。
このボランティア制度のいいところは、語学通訳のブラッシュアップの講座が年に何度かあって(無料です)、非常に勉強になることです。
先週の土曜日は、実際に同時通訳などでご活躍の東京外国語大学の内藤稔さんが講師で、逐次通訳のトレーニング手法のさわりを教えていただき、よかったぁと思う時間を過ごすことができました。
通訳には、逐次通訳と同時通訳があり、どちらが難しいかというと逐次通訳のようです。同時通訳の場合は右から入ってきた情報を左に流せばいいのですが(それでも大変だと思うのですが)逐次通訳は、たとえば5分のスピーチの場合だったら、5分聞いて、5分後にほぼ5分間で通訳しなければならないようです。
普通に聞く場合は、ポイントだけをつかみ、それを理解すればいいのですが、通訳の場合は、全部完全に聞き、自分の頭の中で分析し、相手にわかるように伝えないといけない。
これが難しい。とくに、その国特有の言い回しを相手にわかるように即座に表現するなんて至難の業。
今回の講座は、聞きっぱなしではなく、受講生がペアを組んで、お互いに通訳をしあうというトレーニングもしました。これが面白くて、刺激的で、かつ、自分がいかに勉強不足かを認識させられます。
日本語のスピーチだったのですが、「世界三大がっかり名所」をどう英訳するか。 じっくり考えると、それなりに表現できるのですが、そのときはうろたえて、タイムアウト♪
逐次通訳は上にも書いたように5分くらいのスピーチを聞いたあとに通訳をするのですが、どんなすごい人でも記憶が残りません。そこで、ノートをとるのですが、そのノートのとり方が参考になりました。これ、通訳だけでなく、日常的な打ち合わせ等でも使える部分がある。
たとえば、ノートをとるときは、ノート1枚でなく、半分におって、半分のスペースで書く。その結果、ポイントだけをかけるようになる。同じような手法をとっていらっしゃる新聞記者の方も多いようです。
数字、日付、固有名詞等は、必ずノートする。これは記憶に残りづらく、間違えると大変なことになるから。
ノートはあくまでも記憶のサポート 基本は記憶
大切なのは、何がいいたいのか、幹をしっかりつかむ。枝葉末節にとらわれない。
内藤さんが書かれた「よくわかる逐次通訳」を買って、読んでみたのですが、通訳を目標にしない方でも、外国語を使う機会がある方だったら参考になるところが多々ありますね♪
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