大竹文雄さんの経済教室
今朝の経済教室は大竹文雄阪大教授の「税の表示法、消費を左右」です。
エッセンスを書くと、
たとえば1本100円のにんじんの店頭表示が消費税をいれて105円となっても、100円となっても、レジで支払うのは105円だから、消費者はこの違いにより行動を変えることがないというのが伝統的経済学らしい。
他方、105円と表示したら、にんじんを買い控える行動を取るかもしれないということを考えるのが行動財政学らしい。実際にカリフォルニアのスーパーで売上税を入れて値段をつけたら売上が売上税以上に下がったという事例がある。
人でも企業でも自分が税(コスト)を負担するとなると、ほかのコストを下げて、グロスでコストが変わらないように行動するようなもの。 誰が税金を払うかで国民の行動が変わるなら、政府は目立たない税(誰が負担するかよくわからないような税)を選ぶだろう。
目立たない税とは、法人税や社会保険料の事業主負担などらしい。消費税や所得税は、いくら払うかがダイレクトにわかるから目立つ税ということか。
大竹さんはこのようにお書きですが、いまのお上の方向性は消費税の増税であり、経済界からの要望は法人税の減税ですよねえ。
目立たない税は、貧困者に多く負担する税になってしまうかもしれないといもお書きですが、消費税は、めだつ税だけど、貧しい人もお金持ちも、同じものを買えば同じ負担になるから、貧しい人ほど負担が大きくなっていくと思うのですけどねえ。
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