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2010年1月 8日 (金)

利益連動債と税制改正大綱

 利益連動債というのは、社債なんだけど、支払われる利子の額が利益に応じて変動するようなものです。会社法で利益連動債の発行が可能かどうかはよくわかりませんが、過去にケイマン島で発行された利益連動債の組み込まれた金融商品が日本で購入できたことがあると記憶しています。

 さて、この利益連動債という、利子なんだけど、支払われ方が配当のようなものの受払による課税関係はどうなるのでしょう?

 日本の法人が利益連動債を発行し、日本の個人投資家が買った場合

 利子の取扱い

 法人側: 損金となる

 個人側: 利子所得となり、20%源泉分離課税で課税関係終了

 もし、日本の法人から支払われる配当だったら

 法人側: 損金とならない

 個人側: 配当所得となり、基本的には総合所得課税 配当控除はあるけど、最高税率は50% 近くなる。

 つまり、大金持ちの個人にとっては、利益連動債の方が配当をもらうよりも経済的メリットが多い。

 さて、税制改正大綱を読むと

海外投資家の我が国金融・資本市場への投資の促進等の観点から、非居住者等が受ける振替社債等の利子等の非課税制度を創設します。

 イ 非居住者又は外国法人が平成25年3月31日までに発行される振替社債等(利子が支払われるものに限り、その利子の額が振替社債等の発行者等の利益の額等に連動するものを除きます。)につき支払を受ける利子及び償還差益(償還価額と取得価額との差額)並びに外国法人が支払を受ける同日までに発行される特定短期社債の償還差益について、所得税及び法人税を非課税とします。

外人投資家が日本の社債に投資した場合、その利子については非課税にしましょうというものです。日本に支店なんかがない外国法人が日本の社債に投資した場合でも、利子に源泉税が課されるのがお約束ですが、これを投資の促進のためにやめましょうというものです。ただ、注意して欲しいのが利益の額等に連動するものを除きますとされていますが、利益連動債に関しては、非課税は認めませんよということでしょうねえ。

 国内の個人投資家と異なり外人投資家の場合は、利益連動債の利子も非課税を認めたらタックスパラダイス状態になりかねませんから。

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