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2010年2月23日 (火)

有価証券報告書等で追っかけるパナソニックの償却

今朝の日経の投資・財務2面にパナソニック10年で償却 三洋電の無形固定資産4,500億円という記事があります。

パナソニックが三洋電機から連結上、引き継ぐ資産のうち、のれんや固定資産が9,931億円あるのですが、このうち4,500億円を10年かけて償却しましょう。その分利益は押し下げられます。他方、三洋電機の退職給付引当金のうち、積み立て不足約1,600億円は、一時期で償却しますよ。その結果、15年くらい、毎年、利益は年100億円くらい押し上げられますよ。

パナソニックが三洋電機から引き継いだ資産、負債がいくらかというのは四半期報告書(2009.12)の注記事項 企業結合から読み取れます。

当社は、平成211221日に、三洋電機㈱(以下、「三洋電機」)の議決権の50.2%を公開買付けにより取得し、同社の支配持分を獲得しました。

取得した三洋電機株式に対して支払われた対価及び非支配持分の支配獲得日の公正価値は以下のとおりです。なお、非支配持分の公正価値は、支配獲得日の三洋電機の株価に基づいて測定しています。

(単位M円)

対価全体の公正価値(現金)403,780

非支配持分の公正価値   532,360

合計           936,140

 100%子会社じゃないから、こうなるのでしょう。

この9,361億円というのが、連結上、三洋電機から引き継いだ資産と負債の差し引き合計額で、このうち、9,931億円がのれん及び無形固定資産。だけど、償却するのは無形固定資産のみ。

なぜなら、パナソニックの連結財務諸表は米国で一般に公正妥当と認められた会計原則に基づいて作成されているから。

 有報を引用すると「のれんと、無形資産のうち耐用年数が確定できないものについては、償却を行わずに少なくとも年1回の無形資産の公正価値の評価に基づく減損テストを実施しています。」 だから、のれんは、償却はしない。

 無形固定資産は記事によると特許権や商標権で、償却期間は約10年。 日本の税法基準の耐用年数は、特許権が8年で商標権が10年。まあこんなものか。でも、ソフトウェアの耐用年数は3年とか5年とかなんだけど。あんましないのかなあ。

追加 特許権や商標権の償却は、現行の連結調整勘定のように、連結上のみで処理されるものでしょう。

つぎに、年金会計。 パナソニックの数理計算上の際に関しては、有報を引用すると

「年金数理上の純損益については、回廊(退職給付債務と年金資産の公正価値のいずれか大きい方の10%)を超える部分について、従業員の平均残存勤務年数で、定額償却しています。」

だけど、引き継がれた不足額は一時に計上するみたいで、これは、たぶん、そうしなければならないルールなんでしょう米国は。

数理計算上の差異が国際財務報告基準でどのように取り扱われるか、たしか、まだ確定していないと思うのですが、この回廊方式になる可能性も高いといわれてます。

ちまたでは、金融危機を理由とした数理計算上の差異等の処理方法の変更は不可というお達しがJICPAからでているようですが。

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