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2010年5月13日 (木)

韓国のパススルー課税 3

国際税務Vol30 No5 に平野嘉秋さん監修の「韓国LLC創設論議とパス・スルー課税の導入 韓国パートナーシップ税制と課税問題(下)」が掲載されています。

 たぶん平野さんが、一番、お書きになりたかったことは、組合に現物出資したときの課税がどうなるかということだと思います。

 日米韓の現物出資時の課税関係に関して、平野さんの原稿に基づいてデフォルメして書くと

 米国  現物出資時の含み益は、その時点では繰り延べ、第三者に譲渡した時点で課税

 日本  現物出資した資産のうち、他者持分に相当する部分に関して課税

 韓国  現物出資時に即時課税

 現物出資時に即時課税だと、日本の場合、組合の利用が激減する可能性があるような気がします。

 なぜ、韓国が即時課税をとったかというと、どうやら、即時課税を認める最高裁の判例があったからのようです。

 理屈は、「2人以上が出資して共同事業を経営することを約定した組合契約に従い、組合員が出資した財産は、その出資者の個人財産と区別される組合財産を構成し、組合の合有となり、その出資は出資者が取得する組合員の地位と代価関係になるため、組合員の組合に対する不動産現物出資は譲渡に該当するものとし、したがって、それによって発生する所得は譲渡所得税の課税対象となる」

で、注目すべきは、「資産を組合に出資した者が出資による譲渡所得は組合の事業所得の計算において必要経費に控除されるため、出資資産に対する譲渡所得税負担と組合の事業所得税負担は二重課税にならない。」

これ、日本にはない規定ですね。 現行の韓国の税法にもこの規定があるのだろうか。

また、税制を導入するまでの議論の中で、即時課税を認めるかわりに、譲渡益に対する課税を3年据え置き3年分分割納付を認めるというものがあったらしい。

これも現行税制ではどうなっているかわからない。

いずれにしても、いつまでも日本の組合課税の理論をほったらかしにしておくのは非常にまずいのは事実。平野さんの原稿だけでは、各論がよくわからないので、誰か、韓国の税制をきっちり理解している人が、いま、必要ではないのかなあ♪

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