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2010年6月 1日 (火)

30億円は、寄付じゃなく、著作権の対価

 525日に知財高等裁判所の判決があり、岡三証券が子会社に支払った30億円の支払いを子会社に対する寄付金とするお上の決定は間違いであり、著作権の対価だよという判決があったようです。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=07&hanreiNo=80216&hanreiKbn=06

岡三証券が子会社にソフトウェアの開発を委託し、子会社からの著作権の譲渡契約までの期間において開発費のようなものを支払っていたようです。

国税のお考えは、著作権は、当初は開発した子会社に帰属するけど、その後、開発費の支払いの都度?著作権が岡三証券に移転していたのだ。だって黙示の合意があったことを覆す証拠がないから。だから、著作権の譲渡契約の時点では、著作権は既に岡三証券にある。それなのに30億円払うのは、著作権の対価じゃなくて、子会社に対する寄付金だ!。

ちなみに岡三証券は連結納税を採用しているので、子会社に対する寄付金は全額損金にならないのですね。

でも、知財高裁の判決は異なっていて、そもそも、著作権というのは、作ったときに発生して、作った人に帰属するものであり、お金を払ったら、たちどころに権利が移転するというものではない。黙示的に著作権が譲渡しているなんて証拠なーんもないよ。だから、国税のお沙汰は間違っている! というようなものだと思います。

まだ、ポイントだけ、つまみ読みをしている段階ですが、高裁の判決は結構、お上に対して厳しい。 失当である!を連発していますから。まるで、あんた、税金のプロだけど、知財はシロートねといってるみたい。

ちなみに地裁では、お上が勝っていたのですね。この30億の取引の後ろには、子会社の不動産の含み損の問題があり、税負担のない資金移転をしたいという考えがあったらしい。この辺から、地裁では、寄付金という処理をしたお上の判断は正しいということになったようだけど、知財高裁では、問題とならなかったのです。

知財高裁にもっていったのは、岡三証券の作戦勝ちだったのか?

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コメント

知財高裁、とんでもない判決を出しちゃいましたね。
岡三証券の作戦勝ちともいえますが。

それにしても知的財産権の観点から、税務上の所有者を判断するとは…あまりにもお粗末。

知的財産法上、子会社OISに所有権があるとしても、少なくともOISが開発した部分についてはその開発費を負担した旧岡三証券に経済的な(知的財産法上ではなく)所有権があるはずです。

そうでなければ関連会社間で簡単に利益が移転できてしまいます。関連A社の所得を、欠損のでている関連B社に移転するには、A社が開発費を負担して、B社に知的開発した知的財産法上の所有権を持たせ、B社がA社に譲渡して、A社がB社に譲渡対価を払う、ということです。

なんとか上告して最高裁でひっくり返してもらわないと、大きな脱税の抜け道ができてしまいます。それにしてもこういう裁判官に税務案件を扱ってほしくないですね。

投稿: yk | 2010年6月10日 (木) 03時47分

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