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2010年8月 6日 (金)

鎖国とキリスト教禁止令は、秀逸な判断

 昨日、江戸学の第一人者である田中優子法政大学社会学部教授のお話を伺いました。

 江戸時代はご存知鎖国政策をとっていたため、外国との交易が制限され、日本人の出国が禁止されていたとされています。

 しかし、実際には、外国との貿易が長崎で行われ、外国から天然資源(香木、皮革等)やハイテク製品(中国の絹織物や陶磁器)が輸入されており、参勤交代が行われたことから流通網が整備され、街道筋は潤っていました。

 また、日本人の出国が禁止されたといいますが、実際には出国した日本人の帰国が禁止されていたのであり、これは、出国した日本人の大半がキリスト教に改宗し、彼らが戻り、日本で布教活動をすると西洋の侵略を招きかねないという危機感があったからということだそうです。宗教が人に及ぼす影響というのは、現代の日本ではわかりにくいですが、世界各地でいまだに起こる宗教戦争をみるたびに、強烈です。宗教は、完璧にマインドコントロールできちゃいますから。そして、この出国というか入国禁止令を設け、キリスト教の布教を禁止したことが、結局、日本の植民地化を防ぐことになったといわれています。

 また、鎖国をしても日本はつぶれることなく、国内完結型の経済を発展させ、それなりにみんな生活できました。現在にも残るインフラも江戸時代には作られました。先物取引市場だって、江戸時代の大阪発ですからね。鎖国していた日本の中での独自の進化が、後々世界的に花開くことになったのですが、このような進化って、ガラパコスといわれるものなのでしょうか。

 江戸っ子は、出世や金よりも、大事なものがある。宵越しの金をもたないということは、個人的にはあほなんだけど、社会的に見ればお金が回るからすばらしい。閉鎖社会では、そこに生きている人が、このようなコンセプトで生活しないとうまくいかなかったんだろう。江戸時代を再考して、今後の日本の進むべき方向性を考えるというのは、日本人の気質を考えてもいいことなんだろうね。

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