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2010年11月29日 (月)

歩きたいのよ高輪

ロス・インディオス&シルビアのシルビアさんが亡くなられたそうです。

昔テレビで見た歌謡番組の「別れても好きな人」が頭の中でぐるぐる回りました。

ところで、この曲の2番は次のような歌詞で始まります。

歩きたいのよ高輪 灯りが揺れてるタワー

思いがけない一夜の 恋のいたずらね。

この曲の舞台は渋谷スタートで原宿、赤坂と続き 2番の頭で 高輪がでてきて 次が乃木坂 一ツ木通りとなります。

位置的に考えると、高輪だけが、なぜかポーンと外れていますね。そんな高輪の4丁目から1丁目にかけて今日、用事のついでに歩きました。

高輪は、位置的には、品川駅から西に広がったあたりです。高輪のメインロードは、高輪メリーロード♪ 高台の上に縄のような道が伸びています。そこに、割と古くからあるようなお店屋さんが、間隔をあけて建っています。高輪というと高級住宅街という印象を受けますが、メリーロードは、ちょっとださい商店街。 うまく再開発すれば、抜群の立地なので、凄い街に変身できるはずなのですが、なぜか、統一的なコンセプトで再開発されていない。

高輪メリーロードを歩いて思うのは、永遠の名曲において「歩きたいのよ高輪」と言わしめたのは、高輪のどこだったのだろう?ということ。 高輪メリーロードじゃないなあ。メリーロード以外は、お寺とお墓と、古い戸建と、築年数の建ったマンション。当時は、高層タワーマンションもなかったことだし。

そこで思ったのは、歌詞の次の「灯りが揺れてるタワー」のタワーと高輪のごろをひっかけて作っただけで、作詞家は高輪を知らなかったんじゃないかと。たぶん、そう思う。

歌詞に地名をいれるときは、現地確認をしないと、後世において、しょーもないおばちゃんにつっこまれるリスクがあるから注意しないとね♪

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株主不明株の信託

今朝の日経に「住信、株主不明株を信託で売却 まず旭化成と契約」という記事があります。

住友信託銀行は、所在が分からない株主の株式を企業が処分しやすくする信託の取り扱いを始める。第三者が資産管理する信託の仕組みを使って、インサイダー取引規制などに抵触せずに円滑に株式を売却できるようにする。第1弾として旭化成と契約し、近く株式の市場売却を始める。

 ネットで調べたら、結構株主不明株の関連のサイトがヒットされました。

旭化成の20107月のIR情報を抜粋すると

所在不明株主の株式売却について

当社は、本日開催の取締役会において、株式事務の合理化を図るため、会社法第 197 条第 1 項に規定する株式(所在不明株主の株式)について市場売却を決定いたしました。これを受けて、下記の通り異議申述手続きを実施いたしますので、お知らせいたします。

1.所在不明株主の株式売却制度の概要

所在不明株主とは、株主名簿に記載または記録された住所に宛てて会社より発した通知または催告(具体的には郵便物)が 5 年以上継続して到達せず、かつ継続して 5 年間剰余金の配当を受領していない株主をいいます。

所在不明株主の株式売却制度とは、会社法の定めにより、所在不明株主の所有株式について、一定の手続き(具体的には公告および催告)の下、会社が競売または売却し、その対価を当該株主に交付することができるという制度です。

既にある制度に信託をからませるのは、記事によるとインサイダー問題をクリアし、短期間に大量に株式を売買して株価の押し下げ圧力にならないようにするためかな。

信託を使うコストと、上記ベネフィットを比較して、ベネフィットの方が大きいということなのかなあ。

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2010年11月26日 (金)

東京スカイツリー

昨日、大手町の高層ビルからボーっと眺めると、東京スカイツリーが、成長しているのに気づきました。

 東京スカイツリーの周りって、あんまし、高い建物がないのですね。突如、にょきっと高い建物が立っていて、なんじゃこりゃと思ってしまいます。

 東京タワーって 富士山のような形で、裾野がそれなりに広がっているけど、東京スカイツリーはロケット。

 東京タワービューの港区のマンションって、それだけで値段がポーンと上がるのですが、そのうち、東京スカイツリービューの墨田区のマンションの値段がどーんと上がるかもしれません。

201112 竣工(予定)

2012年春 開業(予定)

 まだまだ、開業までは時間があります。

 はとバスさんの 建設中の東京スカイツリーツアーは、商売続行可能ですね。

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2010年11月25日 (木)

寄付金税制の改正の論議

来年の税制改正で 寄付金控除が従来の、所得控除の枠組みから、税額控除に変わるような議論がなされているようです。

 所得控除  所得から控除額を差し引いた金額に税率をかけて所得税等をはじく方法

 税額控除  算出された税額から一定の金額を差し引く方法

 配偶者控除や扶養控除と同じ枠組みにあった寄付金控除を、住宅ローン控除と同じ枠組みに移しましょうということ。

 所得控除の場合、お金持ちの人ほど、税率が高くなるから、所得控除により税メリットも大きいけど、税額控除の場合は、寄付をした人は、その分税金を減らすというしくみだから、それほど金持ち優遇というわけでもない。とはいっても、払った税金の25%までしか控除は認めてくれないと記事に書いてるようなので、貧乏人が多額の寄付をしても税額控除の恩恵を受けることはあんましない。

 NPO法人等に、国がやっていた公益的事業をやってもらうことによって、コストを削減しましょうという主旨がこの改正論銀の背景にあると思うけど、寄付の優遇税制が増えたからNPO法人等が隆盛を極めるとも思えない。

 NPO側の税制も改善するということだそうですが、このような分野を発展させる為には、国民の理解というか、公益的活動に注力することは国民の義務というくらいの刷り込みが必要だと思うけど どうなんだろう。

 

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2010年11月24日 (水)

TPPと農業教室

 昨日、のんきな一日が過ぎていこうとしていたところ、突然、北朝鮮が韓国を砲撃したニュース。 それから後は、ニュースの追っかけ状態でした。

 さて、以前、このブログに書きましたように、私は、アークヒルズの農業ルーキーズ教室第2弾を受講していました。

 アークヒルズに突然できた農園で、だいこんや春菊を植え、成長を見ながら、農業について座学したり、近郊の農家で、収穫体験をしたり、と、こんな機会に飛び込まない限り、絶対に味わえない体験をさせてもらいました。

 そこで教えてもらったことは、農業就業人口は260万人(平成21年)(ピークは1,454万人)で65歳以上が61%、 新規就農者は、6万人で39歳以下が1.4万人(平成20年)

 高齢化日本の先頭を切っているような状態。しかも、家族総出で年中働いても、農業からあがる所得というのは、他の職業につくよりもかなり低いそうです。そうであるならば、農業をやめた方がましと考える人が多いのもうなずけます。

 そこにきてTPP問題

Trans-Pacific Partnership

2006年にAPEC参加国であるニュージーランド、シンガポール、チリ、ブルネイの4ヵ国が発効させた、貿易自由化を目指す経済的枠組み。工業製品や農産品、金融サービスなどをはじめとする、加盟国間で取引される全品目について関税を原則的に100%撤廃しようというもの。2015年をめどに関税全廃を実現するべく協議が行われている。

いまの日本のお米の価格と外国のお米の価格というのは非常に差があって、外国からのお米に関税を700%(?)かけることによって価格を均衡させているけれども、もし、関税撤廃になったら、誰も日本のお米を買わなくなるから農業が崩壊する。だから、TPPは反対だ! というような強い意見があります。

でも、日本のおいしいお米 たとえば、魚沼産のコシヒカリは、いくら高くても買う人はいる。 野菜も鮮度が重視されているから、出回っているのは国産が多いのではないか。

日本の生産品は、世界的にみても質が高いから、関税撤廃があったら、それを契機に日本の工業製品ばりに品質の高い農産物をブランド品のごとくして売ったらいいのではないか。

競争から保護することは大切だけど、過保護はよくない。日本の工業が世界的に強いのは、競争の中で磨かれたから。農業だけ特別扱いをするのはどうかな。

農業が崩壊するとしたら、TPPが原因ではなく、高齢化で就業者がいなくなることだと思うから、若い就業者を増やし、彼らが魅力を感ずるようなビジネスに農業を転換させる方が大事。

と、畑で育った大根を食べ、土がついているのにとても甘いのに感動した信託大好きおばちゃんは思うのでした。

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2010年11月22日 (月)

外交4原則

尖閣諸島問題で、当初、威勢のいい発言と行動をされていた前原さんが、最近、おとなしい?という印象をうけていますが、これは、誰かが中曽根元首相の外交4原則をアドバイスされたからというようなことを以前、記事で読みました。

 中曽根さんの外交4原則とは、

 力以上のことをやらない。

 ギャンブルをしない

 世界の潮流を見誤らない

 外交と内政は別である

この4つが最近、頭から離れません。過去におこったいろんな事象を振り返り、なぜ、そうなったのか頭の中で反芻しているのですが、失敗の原因をたぐりよせれば、この4つにあてはまることが多い。

外交を喧嘩と考えると、勝てない相手と喧嘩をしない。

劣勢にたったときに大勝負をして、失敗すると、何もかも失うリスクが多い。

世の中のトレンドを見誤ると、誰も振り向いてくれないから商売してもうまくいかない。

社内ルールは、あくまでも社内でしか通用しない。そのルールに基づいて、外の人と交渉しても、うまくいくわけがない。

そんなに強くない国や会社のトップで大事なことは何かを教えてくれます。

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2010年11月19日 (金)

いまの日本の政治に欠けているもの

7代の総理に仕えられた元官房副長官石原信雄さんのお話から、メモをとっていないのですが、頭に残ったことを

トップが、物事のプライオリティを決めて実行していないからうまくいかない。

政治家は、選挙の洗礼があるから短期的視野で物事を判断する。

他方、官僚は、長期的視野にたって物事を判断する。

この両者の間を取り持ち、省庁間の利害対立を調整する機能が、民主党政権になってから、不全状態になっている。従来は、事務次官間の調整があったが、今は、政務官が調整を行っている。とはいっても政務官は政治家だから短期的視野で物事を判断する。

いまの政権が続くと、いずれ財政は破綻する。

石原さんの仕事は、各省庁の利害調整の最終裁定のような仕事であり、省庁間で決定的に利害が対立する案件を多くかかえていらっしゃった。最終的には、ご自身が各省庁のトップと指しで話して決着するということになさっていたが、そこまでいくものはなかった。各省庁間で利害を段階的に調整していく仕組みを作っていたこと。それが大事だった。そして、ご自身が仕事をこなすために大切だと思われるのは、人間関係。石原さんが育てられた方々が現在も日本の各地に散らばって活躍されています。

蛇足ながら、今回の尖閣諸島ビデオ流出事件に関して

政府にとって、情報公開は大事であるが、何でも情報公開すればいいというものではない。情報公開するか否かの最終決定は政府にあり、公務員は組織の一員であるからそれに従わなければならない。公務員である限り、自分が知りえた情報を公開すべきと考えるならば、上司に直訴して、公開すべきというべきであって、自分の判断で勝手に流出すべきではない。組織の一員が好き勝手に自分の判断で行動すれば、組織は成り立たなくなるでしょ。

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2010年11月18日 (木)

生命保険信託 リバイス

 先日、生命保険信託の課税の疑問をふっと思いついたまま書きましたが、受益権の複層化でうにになっていたときだったので、勘違いを誘発してしまいましたので、入れ替え。

生命保険信託は、死亡保険金の請求権を信託するものですが、

相続税の課税は、

92-7  生命保険信託いわゆる生命保険信託に関する権利については、生命保険契約に関する規定(法第3条及び第5条)の適用があることに留意する。

こちらの規定によるから、

生命保険信託をすることにより受取人が終身の年金を受取り、その人が死亡したら別の者が残存金を受取るような場合は、複層化ではなく、保証期間付定期金の権利のような評価の世界になる。

この前書いたものは、生命保険信託ではなく、たとえば、生命保険金として受取ったお金を信託して、自分が終身受取って、残った部分は、相続人に渡す。

これが、受益者連続型信託というものに該当しない場合は、自分の分は収益受益権として評価し、元本受益権部分を推定相続人にわたすというようなものとして贈与税が計算される。

この場合は 信託したお金が1億円で 収益受益権が4,000万円だったら、元本受益権は6,000万円となる。

ただし、生命保険を受取った時点で受取人に相続税が課せられ、信託して元本受益権を推定相続人に渡した時点で、推定相続人に贈与税が課せられる。

なんだか税金ばっかりとられているような印象があり、何がメリットなんだろう。

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2010年11月17日 (水)

最高裁判決研究会

 今日は、何を書こうかと税制調査会のネットをふらふら調べていたら「最高裁判決研究会」報告書 ~「生保年金」最高裁判決の射程及び関連する論点について~を発見。

年金裁判で、相続税と所得税の2重課税はけしからん♪と判断されました。でも、おなじような問題は、生命保険契約の年金だけでなく、他にもあるわけであり、関連するものを探し出すときりがない。そこで、どこまでか、に関する権威あるレポートを発表して、まあ、火消しをしようということなのかもしれません。

いいたいことは、

2重課税は、ここまでだ。株も土地も相続時の時価で課税され、その後所得税が課税されても問題はない。定期預金の未収利子も相続税評価のとき源泉税引いているじゃない。

この中で、ご丁寧に信託受益権もありますね。

信託受託者による信託財産の運用方法などにより、相続財産評価時点での想定から変動する性質ものであり、「定期金」のように事前に確定しているものではない。また、これらの財産については「定期金」とは異なり、相続以降いつでも第三者への譲渡等によりそこから生じる所得の性質・実現時期に変動が生じうる。こうした観点を踏まえれば、これらの財産を基にして、相続人に相続以後発生する将来収入の、相続時点における角度が「定期金」と同程度のものとは言えない。したがって、相続時点におけるこれらの財産の相続評価額と、実際に相続人当人が受取ることとなる将来収入が、「定期金」の事案で判示されたのと同様な意味において「経済的価値において同一」であると考えることができるかどうかは一概に言えないと考えられる。

ものすごーく突っ込みをいれたいんですけどね。

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2010年11月16日 (火)

仕分け人 勝間さん

 あの勝間勝代さんが、仕分け人として登場されたようです。

観光庁が2011年度予算で約88億円を要求している訪日旅行促進事業に関しては「素人の作ったマーケティング計画だ。民間企業なら80万円も予算がつかない」と厳しく指摘。「事業の正当性を主張するなら、費用対効果を出してほしい」と迫った。

http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20101115-702618.html

 勝間さんがいいか悪いか別として、いまの日本がおかしくなってきている原因として、官僚の人たちの頭にそろばん勘定というか採算という言葉がはいっていないようなことにがあると思います。

 民間だったら、利益を出さないと、生き抜けないから、利益を上げよう、つまり、売上を増やし、コストを下げようと、えんえんと努力する。これが民間の行動原理のねっこ。

でも、政府系って 利益をださないと生き抜けないという、民間の行動原理のねっこのようなものが欠落しているのではないか。

企業でいうと、

社員 「仕事が増えるかもしれないし、そうしたら仕事が回らなくて困るから、とりあえず人をいっぱい雇いたい。だから社長、お金を工面して頂戴。」

社長 「どんな仕事? 」

社員 「一応こんな仕事。」 

社長 「どのくらい儲かるの? 」

社員 「そんな未来のことはわかりません。」 

社長 「失敗したら責任とってくれるの? 」

社員 「はあっ? それは社長の責任でしょ♪」 

というような感じなのではないか。

こんな感じの思考回路の人たちが国を動かすって怖いことなんだけどねえ。

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2010年11月12日 (金)

欠損金の繰越控除が半分になったら

今年の税制改正の話題が、新聞の紙面をにぎわしています、

 今年は、いずれにせよ、増税モード。選挙もないですしね。

 法人税の税率を下げるかわりに、欠損金の控除を半分にするという案があるようです。

 いまの法人の欠損金の繰越控除とは、赤字を、翌期以降7年間に生じた黒字と相殺して税金を計算することができるシステム。

 中小企業も半分以上が赤字のはずだから、この影響はかなり大きいですね。ただ、中小企業の赤字の原因を分析すると、ほんとうに事業が赤字のためというのもあるけど、高額な役員給与や社長への地代の支払いなどで損金が増えて、結果的には赤字か、とんとんの会社もあります。

 こういう会社がお上からしたら目の仇にされているのかもしれませんが、社長への給料に関しては、所得税がしっかりとられていますよね。給与控除があるからといっても、それなりの所得の場合は、法人税より高い税金がとれる。それに、中小企業の社長は、銀行借入の保証人になっているから、会社に万が一のことがあったら、すべて失うリスクがあるから、そのために備えておく必要もある。

 評判が悪くて、昨年、小沢さんの凄腕で廃止となった特殊支配同族会社の役員損金不算入の代替案は、まだ、出てないようだけど、最後にどかんと登場するのかなあ。

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2010年11月11日 (木)

お父さんの建物を息子がローンで増築したら

住宅取得資金の贈与は、お父さん、お母さんから子どもへの資金贈与の話ですが、これは逆。 たとえば、お父さんが、土地付一戸建てを所有しています。ただし、築30年を経過し、かなり、建物がいたんできました。改築して、息子の家族と一緒に住みたいな。でも、改築資金が全くない、どうしようと悩んでいました。そこで、ココロのやさしい息子が、自ら借金をして、建物を建て、一緒にすみませんかと提案してきました。。。。

 さて、税務上の問題は何があるか?

 建物の増築をした場合、通常は、建物の所有者が、増築部分の所有者となってしまいます。そうなると、お父さんの建物の増築資金を息子が贈与したとなってしまいます。

このような場合は、住宅資金の贈与の非課税も、相続時精算課税の適用もないし、下手をするとお父さんが贈与税を払い、次に息子が相続税を払って、なんて悲惨なことになりかねません。

どうすればいいのか?

いろんな解決策があるとは思いますが、

一つは、 お父さんの建物を息子に贈与する。そして息子が借金して建物を建てる。建物の価額は固定資産税評価額で計算するから、結構安いですし、相続時精算課税が利用できるケースもある。

一つは、増築登記後、建物の価値増加部分に相当する建物の持分を子どもに譲渡する。

たとえば、子どもが1,000万円借りて増築して、価値の増額部分が1000万円なら

 仕訳で考えると 

    息子の借入れで建物を建てたとき

 息子   お父さん貸付金1,000万円 / 銀行借入金 1000万円

 お父さん     建物 1,000万円 /  息子借入金 1,000万円

    お父さんの建物を息子に譲渡したとき

 息子       建物 1,000万円 / お父さん貸付金 1,000万円

 お父さん   息子借入金1,000万円 /  建物      1,000万円

 つまり、 お父さんが1,000万円の建物を渡して、借入金を返済するということだから、お父さんにも息子にも課税関係が生じない。

 ただ、この建物の価値の増額部分というものの算定が難しい。なぜなら、増築前の時価と増築後の時価という情報が必要だけど、固定資産税評価額は使えないから。

 でも、もし、増築部分を区分所有できると、はっきりするからこの問題は解決できるみたいね。

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2010年11月10日 (水)

ファイナイト保険課税事件

月刊国際税務2010.11において、水野忠恒さんが「ファイナイト課税事件に関する判決の検討」という解説をお書きです。

 ファイナイト保険、 たとえば、何らかの大事故があったらビッグな保険金を払うよ。この大事故というのは、起きる確率は低いのだけど、いざ、事故発生したら、莫大な損害が生ずるので、保険料は、相当高い。ただし、めったにおこる事故じゃないので、一定期間に事故が起こらなかった場合には、お金を返しましょうというもの。

 保険会社は、自分のところで引き受けた保険のリスクで倒産しないように、再保険をかけて、リスクを、お金を払って他の会社に移すことがあるのです。

 ある保険会社が、このファイナイト保険を使って、リスクを他にふろうとしたのですが、その保険会社はちょっと知恵を絞った。つまり、日本にある保険会社がファイナイト契約を結ぶのではなく、アイルランドに子会社を作って、親会社と子会社が再保険契約をまず結ぶ。そして、そのアイルランドの子会社が、他の保険会社とファイナイト契約を結んだ。日本の保険会社からしたら、アイルランド子会社への再保険料の支払いだから、保険料は損金となる。そして、アイルランドの子会社がファイナイト保険料を払い、期間満了後の還付金をアイルランドで運用していた。

 このファイナイト保険って、もし、日本の親会社が直接支払っているならば、この還付されるかもしれない部分の保険料の支払いっていのは損金にならなくて、資産計上しないいけない部分。なのに、あえてアイルランドに会社を作って契約を結んだのは、悪質な租税回避で許せんとなって、裁判になった。

 1審は、納税者の勝ち! お上がぎゃーぎゃー目くじらを立てるほどの租税回避があるとは思えない。お上の言い分は、アイルランドの子会社での取引は、組合や信託と同様にパススルーで、日本の保険会社自体が行っているようなもの。でも契約は、租税回避以外にも経済的な合理性のあるごもっともなものだから、親子会社の契約とファイナイトの契約は別のものであり、その前提で課税処理を判断すべき。そうすると、お上の判断は間違っており、処分は違法である♪

このパターンで納税者が主張すると、お上のグループ会社のような国税不服審判所までは、お上が勝つけど、そこから先は、納税者が強い傾向にある。たぶん、どこまでいっても納税者が勝つような気がするけど、大逆転はあるのかな。

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2010年11月 9日 (火)

誰が、尖閣諸島ビデオ流出の黒幕だろう

密室内で処理して、納めようとしていた尖閣諸島ビデオが流出しちゃいましたが、次に興味があるのは誰が流出の黒幕なのか。

流出ビデオで得をするのは誰か?

自民党か? これで、民主党政権がおかしくなったら自民党復権への道筋ができるかもしれない。

小沢さんか? これで、仙石さんの失態が明らかになれば、民主党内での復権が可能かもしれない。

大穴で前原外相か? これで、自分の戦闘的な主張が正しいことが認められ、将来の首相への道が開かれるかもしれない。   (ハンサムだけどこの人が首相になるのはちょっと と思うのは私だけか。)

アメリカか? これで、中国のマイナスイメージが晒され、彼らの勢いをそぐことができるかもしれない。

ロシアか? 日本政府のあほぶりが晒され、あわてふためいているうちに、北方領土への影響力をたかめるかもしれない。

大穴で中国か? うーーん。ちょっと浮かばない。あるとしたら、現政権を倒したい人たちか。

憂国の士か? 日本国に攻撃をしかける人間は許せん! それ以上にそんな人間を守る中国が許せん! からか。

それとも、そこらの愉快犯か?  騒ぎを起こしたいから。

なんとなく、黒幕が誰かって、わかってるんだろうね。でも、公表されないような気がする。愉快犯レベルでない限りね。

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2010年11月 5日 (金)

事業再編と LLPの設立のための現物出資

経済産業省の平成23年税制改正要望に 事業再編の促進という項目があって、

改正要望として、再編の一手法として 有限責任事業組合(LLP)を利用した

複数事業者での設備集約・設備廃棄等を支援すべく、設備等をLLPに現物出資した際に発生する譲渡益課税を繰り延べる

 というものがあります。

LLPは、組合なんだけど出資者の組合事業から生じた損失の負担限度が出資した金額までというようなものです。この組合の課税の問題点として、現物出資時の課税があります。

事例を書くと Aが土地1億円(簿価4,000万円)Bが現金1億円を出資してLLPを組成し、A,Bそれぞれ持分50% を取得した。

この場合、日本の税制ではどう考えたかというと A,Bは、組合の資産 土地1億円 現金1億円を50%ずつ共有しているから、Aは土地の50%をBに Bは現金の50%をAに譲渡したとするのです。

そうすると仕訳は

A    現金 5,000万円   土地 2,000万円  

                譲渡益  3,000万円

B    土地 5,000万円   現金 5,000万円

というぐあいで、Aに譲渡益3,000万円が生じてしまう。これでは、怖くて使えないということでこの繰延をして欲しいということ。

いまの組合の課税の考え方は、組合という別の主体ではなく、組合員が持分に応じて資産・負債を共有していると考えるから、慣れてないと???となってしまいます。

繰延はいいのだけど、税務の処理はどうするのかなあ ただ譲渡益について、繰延勘定を作って処理して終わりでOKだったら、とっくの昔に税制創っていたと思うけど、それがなされないのは、複雑な問題があるからだと思う。もし、改正となったら、どういう税制にするのだろう 興味がありますね♪

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2010年11月 3日 (水)

イスラム金融と特定目的信託

税制改正の金融庁の要望を読んでいたところ、

海外投資家が受ける特定目的信託の社債的受益権の配当を非課税とすること

特定目的信託!! 大昔にこのブログで紹介したことのある特定目的信託のですが、非常に人気がなくて、日本で事例って1つかるか2つあるかという感じだったと思います(ただし、このネタをブログに書いたのは2006年ころ(いまから4年前!)

特定目的信託というのは、特定の財産を信託したものだけど、受益権が証券化されていて、つまり、分配額が、固定されているというような特徴(社債的受益権というらしい)があるらしい。固定配当というのが問題で人気がなかったのに、今度はその固定的な利益の分配であったためにニッチな大スターになるかもしれません。

何に生かされるか? イスラム金融のビークルとしてです。イスラム金融の 世界では、利子を払うのがご法度なのですが、投資に回したいお金は山のようにある。

そこで、そんなお金を集めるために、日本版スクークというスキームを特定目的信託というツールを使ってやってみようということらしいですね。

どうするかというと、金融庁の資料に基づきますが、事業会社が資産を信託して社債的受益権を受取り、事業者がその社債的受益権をイスラム投資家に売ります。特定目的信託は利益の分配のために、資産をリースバックして、事業会社からリース料をもらい、それを財源とします。ということ

社債的受益権の分配金が固定していても、お金を貸して利子をもらっているのではなく、事業者に投資して、配当をもらっているような形になるのです。 税制改正要望は、この特定目的信託からの配当を海外投資家が受取ったときは非課税、つまり、源泉税をかけないぞということを要望しているようです。

この特的目的会社の税務上の取扱いですが、これは、法人課税信託といって、信託財産を一つの法人として、そこから生ずる所得に法人税が課せられ、受託者が税金を払います。

これだけだったら法人税がとられるので、利回りが減ってよくないと思われますが、REITのビークルである投資法人などと同様に、要件を満たすと、配当が損金となるので、その分、税金負担が減るメリットがあります。

税制改正論議は来月ですが、これは実現しそうね。 

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2010年11月 2日 (火)

住宅取得資金の贈与 Q&A

今年と、来年の2年間、使える住宅資金の贈与の非課税枠 今年が1,500万円で 来年が1,000万円 あります。

                        

Q たとえば、25歳になる子ども(所得は400万円くらい)が家を建てようとしているときに、お父さんがお金を援助しようと考えています。

 実は、建てることは決まったのですが、どうも年をまたぐようです。今年に中間払い金800万円を支払い、来年に700万円を支払う予定です。

 完成する時期は、2月末を予定していますが、これは未定です。引越しの段取りを考えると 確定申告期限までに住むことは無理かもしれません。

 このようなケースの場合、贈与税の非課税の規定を今年800万円 来年700万円 受けることができますか。

A  

       もし、平成23315日までに住宅が完成している場合

 平成23315日までに住宅が完成しており、かつ、住宅取得後、遅滞なく(平成2312月末まで)に住むことが確実な場合には、 平成22年で800万円 平成23年で700万円の贈与税の非課税の適用を受けることができます。

 住宅取得資金の非課税の適用を受けたけど、結局、平成2312月末までに住まなかったような場合には、修正申告をして、贈与税を納めないといけません。

       もし、平成23315日までに住宅が完成していない場合

 平成23315日までに住宅が完成してない場合は、平成22年の800万円に関しては、非課税の適用を受けることができません。でも、平成23年の700万円に関しては、非課税の適用を受けることができます。

ただし、平成22年の800万円に関して、相続時精算課税制度を利用した場合、2,500万円までの非課税(2,500万円超過の部分は20%課税)の適用を受けることができます。

いずれにしても、この贈与の非課税の適用を受けるためには、確定申告書の提出が必要です。これを忘れたら、あとで、莫大な税金を支払うことになるので、お忘れなきように

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2010年11月 1日 (月)

ブックフィールドキャピタル

日経ビジネス2010.11.1に ブックフィールドキャピタル共同最高経営責任者にして、弁護士の荒井裕樹さんの「俺が日本を立て直す」という記事があります。

荒井さんは、非常に有能な訴訟弁護士で年俸うん億稼がれていらっしゃったそうですが、訴訟弁護士の仕事をやめて、投資家をめざされるそうです。

そんな彼が立ち上げた会社がブックフィールドキャピタルなのですが、このビジネスで私が注目したのは、ファンド事業ではなく、富裕層向けアドバイス業務です。

日本には、常に一定数の富裕層がいて、金融機関をはじめ、多くの人たちが、群がって商売をしようと考えていらっしゃいます。なんといっても8:2の法則 富裕層が二割いるとは思いませんが、彼らから上がる収益が大きいのは事実。

そうなると、富裕層の人たちにいろんな商品の売込みがある。富裕層としては、いちいち、それがいいのか悪いのか判断できない。彼らの多くは、金融商品のプロで富裕層になったわけじゃないですから。

そこで、この会社が、富裕層向けに、たとえば、金融商品の手数料が妥当かなんてアドバイスをする。

富裕層全体のニーズは、使いきれない資産を、より太らすためにはどうすればいいかですからね。相続税対策なんて、富裕層の一部ですから。若くして成功した人にとっては関係ないことですし。

ほんとうに、資産家サイドにたって、大金融機関を敵に回して徹底的に職務を遂行できるのかなあ。

ただ、荒井さんの記事を読むと、ふっと、村上ファンドの村上世彰さんを思い出しました。こういう才気ある人の最大の敵は、自分自身なのですが、そんな自分自身に荒井さんは勝てるかどうか。10年もしたら結果がわかると思います。

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