« 住宅取得資金の贈与 Q&A | トップページ | 事業再編と LLPの設立のための現物出資 »

2010年11月 3日 (水)

イスラム金融と特定目的信託

税制改正の金融庁の要望を読んでいたところ、

海外投資家が受ける特定目的信託の社債的受益権の配当を非課税とすること

特定目的信託!! 大昔にこのブログで紹介したことのある特定目的信託のですが、非常に人気がなくて、日本で事例って1つかるか2つあるかという感じだったと思います(ただし、このネタをブログに書いたのは2006年ころ(いまから4年前!)

特定目的信託というのは、特定の財産を信託したものだけど、受益権が証券化されていて、つまり、分配額が、固定されているというような特徴(社債的受益権というらしい)があるらしい。固定配当というのが問題で人気がなかったのに、今度はその固定的な利益の分配であったためにニッチな大スターになるかもしれません。

何に生かされるか? イスラム金融のビークルとしてです。イスラム金融の 世界では、利子を払うのがご法度なのですが、投資に回したいお金は山のようにある。

そこで、そんなお金を集めるために、日本版スクークというスキームを特定目的信託というツールを使ってやってみようということらしいですね。

どうするかというと、金融庁の資料に基づきますが、事業会社が資産を信託して社債的受益権を受取り、事業者がその社債的受益権をイスラム投資家に売ります。特定目的信託は利益の分配のために、資産をリースバックして、事業会社からリース料をもらい、それを財源とします。ということ

社債的受益権の分配金が固定していても、お金を貸して利子をもらっているのではなく、事業者に投資して、配当をもらっているような形になるのです。 税制改正要望は、この特定目的信託からの配当を海外投資家が受取ったときは非課税、つまり、源泉税をかけないぞということを要望しているようです。

この特的目的会社の税務上の取扱いですが、これは、法人課税信託といって、信託財産を一つの法人として、そこから生ずる所得に法人税が課せられ、受託者が税金を払います。

これだけだったら法人税がとられるので、利回りが減ってよくないと思われますが、REITのビークルである投資法人などと同様に、要件を満たすと、配当が損金となるので、その分、税金負担が減るメリットがあります。

税制改正論議は来月ですが、これは実現しそうね。 

|

« 住宅取得資金の贈与 Q&A | トップページ | 事業再編と LLPの設立のための現物出資 »