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2011年1月 6日 (木)

アジア拠点化を推進するための制度とストックオプション課税

今朝の日経の記事によると

経済産業省は5日、外資系企業のアジア統括拠点や研究開発拠点を日本に誘致するための包括策をまとめた。地方税を含む法人実効税率を当初5年間は28.5%に引き下げる。

これ、税制改正大綱には次のように書かれているところ

アジア拠点化を推進するための制度の創設に伴い、青色申告書を提出する法人である特定外国法人等設立会社(仮称)で、専ら、研究開発事業又は国際的統括事業を行うものが、主務大臣の研究開発事業計画(仮称)又は国際的統括事業計画(仮称)の認定を受けた場合には、これらの事業計画の認定の日から5年間、当該事業に係る所得の金額の20%の所得控除ができる措置を講じます。

 アジアのほかの国がずっと昔から実行していた投資優遇策で、現在は、廃止傾向になるのに、日本だけ、今頃になって、突然、はじめるようなもの。

 で、この制度は法人だけでなく、ストックオプション税制にも優遇策をいれるということです。

 ストックオプションとは、将来株をもらえる権利。会社が従業員や役員に給料やボーナスのようなものとしてこれら(人参)を配り、がんばって働いてもらう。働いて会社の業績があがったら株価もあがる。そうしたら、彼らは権利を行使して株を手に入れ、市場で売却したらぼろ儲けができるというシステム。会社は直接給料を払うわけではなく、株で払うようなものだからキャッシュがでていかないし、従業員等のやる気をおこして業績上昇に役に立つというメリットがある。従業員は、がんばったら、ぼろ儲けができるというメリットがある。Win & Winの関係にあるから、まず、アメリカなどではやりだし、それが日本に輸入されました。

 ここで、気になるのがストックオプションの課税。 課税時点として、権利付与時、行使時(株にかえる時)、譲渡時の3つのポイントがある。

 普通のストックオプションの場合は、権利行使時にそのときの株価と払い込み価額の差額に課税され、株を売却した時点で譲渡益に課税される。

 税制適格ストックオプションの場合は、権利行使時の課税がなく、譲渡時に課税される。

 以前、外資系の企業の役員等が、親会社の外国企業のストックオプションをもらった場合の課税関係について裁判が行われ話題となってました。

 争点としては、権利行使時の課税について、お上は当初、一時所得といったのに、途中で給与所得に方針を変えたために、修正申告を要求するのはおかしいということ。

 結局、お上が勝った。

 それから歳月は流れ、今回の税制改正大綱によると

アジア拠点化を推進するための制度の創設に伴い、特定の取締役等が受ける新株予約権等の行使による株式の取得に係る経済的利益の非課税等(ストックオプション税制)について、次の措置を講じます。

 イ 本特例の対象となる新株予約権等の範囲に、特定外国親法人(仮称)が外国の法令の規定に基づく決議により発行する新株予約権で、主務大臣の研究開発事業計画(仮称)又は国際的統括事業計画(仮称)の認定を受けた特定外国法人等設立会社(仮称。以下同じです。)の取締役、執行役又は使用人である個人に付与されるものを追加します。

 つまり、アジア拠点化制度にマッチする外資系企業の従業員等が受取ったストックオプションの課税に関しては、株式譲渡時まで繰り延べますよということ。

 国にとって、望ましい対内投資のためなら、税は、なんとでもなります か。

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