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2016年10月10日 (月)

家族信託と委託者等との判断能力

 信託フォーラムVoL6は、家族信託の“いま”について多角的にとらえているので面白いです。

 

 今回、紹介するのは 「家族信託と委託者等との判断能力」三井住友の冨田弁護士がお書きです。

 

 家族信託の使われ方の大きなくくりとして財産のある高齢者の老後の管理や承継についての予防があると思います。日本は高齢社会になってきていますが、問題はいつまでも正常な状態であることが難しく、認知症を発症したら、自分で自分のやってることに責任がとれなくなってしまう。そうなると困るから成年後見人という制度ができたけど、これはこれで堅苦しくってあれもだめ、これもだめ それは困ると思う人がいるから成年後見人ができても円滑にそれまでと同じように事業ができたりできるように信託が使えないかと考えている人がそこそこいる。

 

 信託には当事者が幾人かいますが、その中で中心は委託者が認知症になったらどうする?

 

 信託契約時点で委託者の意思能力が?の場合は、そもそも契約を締結する能力がないからそんな信託は認められませんよ。ま、そうでしょうね。じゃ、そんな状態であることがわかる状態で信託してトラブルが生じたとき受託者は責任を問われるのか? まあ受託者は当事者で、あぶないかなというのは認識できますから、その結果のトラブルについて責任をとらないといけない。

 

 公正証書で信託契約を締結してたら最初で確認ができるから、必ずOKか? 最初の段階で公証人が確認しているからまあOKと思われそうですが、 実は、公正証書遺言の場合の遺言能力を否定した判決例があるらしいこれは根拠が脚注に乗っているので、そのうち調べておこうと思う。

 

 じゃ、信託後に認知症を発症し、成年後見人が現れたら彼らは信託を終了することができるか。

 原則は、信託を終了することも変更することもできる。でも、信託は委託者の意思を反映したものであるから、これを無視して勝手に取り消すことは難しいのではないかな。でもあきらかに委託者の損失となるものはできるだろう。ただ境界はどの辺だろう。

 

 たとえば、信託によると自分には財産がほとんど来ず、子供に財産のいくことが納得できない妻が成年後見人となって、こんな信託はだめだ!と終了を宣言した場合はどうなるのか? 

 

 もし、委託者がこのような妻のその後の行動を予知しているような場合は、成年後見人が取り消せないように工夫する。原稿では「信託契約等において、信託の終了や変更等については受託者の承諾を要する旨などを規定しておくことが考えられる。」

 

 というように信託は契約で工夫をこらしておかないと後が大変なのだ

 

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