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2020年11月20日 (金)

第6版 外形標準課税の申告実務ガイド 

 税理士の多田雄司先生からタイトルの書籍を頂戴しました。ありがとうございます。6版って凄いです。評価されているのですね。

外形標準課税というのは、地方税である事業税の一つですが資本金が1億円超の法人が対象なので、普通の税理士には関係ありません。
この外形標準課税の特徴は所得だけをベースに計算するのではなく、所得と付加価値部分と資本部分の3つにわけてそれぞれをベースに税金を計算して合計額を納めてねとなります。
とくに実務でどうするんだろうと悩むところが付加価値部分で、この付加価値部分の計算の大きな割合を通常占めるのが報酬給与額です。報酬給与って給料とか退職金とかでしょ、それなら集計簡単と思われそうですが、実務はそんなに甘くないのです。
たとえば、労働者派遣料とか請負の費用、法人税法上はどちらも同じ取扱いですし、消費税法上もどちらも課税取引として給与と区別しています。
しかし、外形標準課税を適用する場合、労働者派遣料と請負の費用の取扱いは異なります。
労働者派遣料を支払った場合は、支払った金額の75%を報酬給与額に加えますが、請負契約の場合は加えません。

 労働者派遣と請負って同じようなものなんだけど、どこが違うの?
  簡単にいうと 派遣の場合は派遣先と派遣労働者の間に指揮命令関係があるけど、請負の場合は指揮命令関係がない。といっても具体的によくわからんという方のために 「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(昭和61年4月1日労働省告示第37号)が紹介されています。労働者に対する指揮命令の要件、注文主からの独立事業の要件を満たす場合は請負の事業主になる。これがなかなか具体的で面白い。

たとえば、労働者に対する指揮命令の要件として 「バンケットサービスの場合は、請負業者は、バンケットコンパニオンがホテル等から業務の遂行に関する指示を受けることのないよう、あらかじめホテル等とあいさつ、乾杯、歓談、催し物等の進行順序並びにそれぞれの時点におけるバンケットコンパニオンが実施するサービスの内容及びサービスの実施に際しての注意事項を打合せ、取り決めていること」 だそうです。

 なるほどね 
 多田先生は、外形標準課税にとどまらず、特に法人税全般に関して見識と実務経験がおありなのですが、誰でも多田先生になれるわけではない。
でも、ピン税理士の生き残りの道は、ニッチだけど絶対になくならず、参入障壁が意外と高いフィールドをチーズ工場のように発見して、そこを地道に深く極めていくことなんだろうと思います。売上の最大化は無理だけど、一定の利益が継続して確保されますから。信託はそこから考えるとある程度の成果をあげているなと思いますが、私は、これからも 毎日ちょっとずつ自己投資して人生を変化させていこうと思っています。

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