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2021年3月17日 (水)

信託法からみた民事信託の手引き

 これは、ひまわり信託研究会 弁護士伊庭潔さん編著の信託本を送っていただきました。ありがとうございます。 最初からはらはらと読みだしましたが、実際に信託を行っている人の知恵がつまっていることから、ものすごく面白いので、ちょっとずつ読み始めています。

 面白いのが 信託の相談をだれがしたのかのアンケート結果
 委託者となる本人のみ 16% 委託者となる本人とその家族56% 委託者の家族のみ24% 委託者となる本人とその家族以外の第三者4%

 着目が 委託者の家族のみ24%  多くの場合、特定の相続人が、他の相続人を差し置いて 自分だけ有利に親の財産を相続したいという意図の下、相談に訪れるようです。
 相続争いは 相談からスタートということでしょうか まあ信託といいましても 遺留分の問題が裁判沙汰になったりしておりますので、腹黒な相続人さまのご意向通りに財産が承継されることはないと思うのですがねえ。

 税務についても、かなり深くつっこんでいらっしゃいます。 債務控除の問題について、信託期間中と信託終了時に分け 信託期間中は債務控除ができる 終了時は無理というのが本書の見解のようです。がここはどうだろうかと思うところがあります。
 債務控除として認める場合は、財産<負債の場合、財産の価額を超えて引くことができますが、 負担付遺贈と考えると財産の価額が限度となる。 たしかに債務控除の方がメリットが大きいように見えますが、他方、債務控除ができるのは相続人等に絞られるが、負担付遺贈の場合は、相続人じゃなくてもいいわけです。
 また、信託期間中に死亡原因でなく、受益者が移転した場合は、贈与税になるのですが、この場合、たとえば不動産信託で預り保証金もセットで移転した場合は、負担付贈与とされて資産が時価課税される懸念があり、私もそうかなと思います。そうすると 生前の移転なら負担付贈与だけど死亡による移転の場合は、負担付遺贈ではなく、債務控除が使えるとなるとこれもおかしいとなったりします。

 お上の見解がないからなんともいえないですが、

 信託終了時のことですが、信託法や相続税法から債務を財産で精算するものとも考えられますが、現実的には、債務を受託者なりがそのまま引き継いでいるケースが多いので、私は逆にこちらはどうかなとも思ってたりします。受益者にとって債務はバーチャルですが、帰属権利者にとっての債務はリアル負担ですので、お上もしっかり現状をみてご判断していただけたらと思います。
 ということで、 明日以降もちょっとずつ読んでいこうと思っています。

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