2015年1月25日 (日)

ストックオプションを持っていたら出国税はどうなる?

 出国税というのは、外国に移住しようと考えている人が有価証券やデリバティブで時価1億円相当をもっていたなら出国時にみなし譲渡課税(譲渡していなくても譲渡したこととして税金をかける)されてしまいます。

 

で、ちょっと疑問に思ったのが会社の従業員や役員がストックオプション持ってる場合。これは,通常は2パターンにわかれていて 要件満たした場合は、譲渡時まで課税が繰り延べ、ただし、持っている人が外国に転出したような場合は、外国で譲渡した場合も日本で課税しますよ。もう一つは、権利行使時に給与課税、権利行使後の譲渡は譲渡所得だけど、原則的には日本で課税しないよと。租税条約がからんでややこしいところもあるけどこうなっている。

では、ストックオプションをもっていて、その権利を出国時に行使したら時価10億円ある。このような人が、国外転出する場合、出国税の対象になるのか? 

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2015年1月13日 (火)

出国税 第10話 外国に住んでいる人が相続すると2重課税?

 株持って海外逃亡する金持ちが憎くて出国税を作ろうとしているお上。第9話まではひどいひどいといってもまあ本人が覚悟してでかけていく人の問題ですから、しゃーないといえばしゃーない。しかーし。この法律の恐ろしいところは 相続や贈与で財産をもらった人が外国に住んでいたらたちどころに2重課税になるのではないかという大問題があるのです。

 

贈与、相続又は遺贈により非居住者に有価証券等が移転する場合

上記②イ及びロに掲げる要件を満たす者の有する有価証券等又は未決済デリバティブ取引等が、贈与、相続又は遺贈により非居住者に移転した場合には、その贈与、相続又は遺贈の時に、その時における価額に相当する金額により、その有価証券等の譲渡又は未決済デリバティブ取引等の決済があったものとみなして、事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額を計算する。

 

日本ではですね、贈与や相続は、原則的には、財産をもらった人のみが贈与税や相続税を払うということになっているわけです。

たとえば、日本に住んでいる人が亡くなったら、相続人が相続税を払う。 いまでは、たとえ相続人が外国にずーっと住んでいたと人であったとしてもですね、でも、被相続人の有価証券が外国に住んでいる人に相続で移転した場合は、受け取った人が相続税を払うだけではなく、被相続人が亡くなった日に時価で譲渡したものとみなして所得税も払わないといけないことになるのではないか。もしそうだったら相続税の計算上、払った所得税は債務控除の対象となると思いますが 所得税部分は4か月以内に非上場株式の時価なんてちゃんと計算できるの? 

相続はまだいいのですが、贈与の場合などは、債務控除も何もないから、所得税と贈与税のダブルパンチ。

上記②イ及びロは国外転出前提ですが、転出した人のその後の相続や贈与をいっているのか?  イメージとして、転出して、納税猶予を受けた人が亡くなって相続で外国人にわたった場合のこと?それとも転出なんて関係なく外国に住んでいる人に有価証券が渡った場合を包括的にいっているのか? 

 

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2015年1月11日 (日)

出国税 第8話 更正の期限の延長

 株持って国外逃亡する金持ちは許せないということで出国税を作ろうとしている。

 

 税金の世界では当初申告していたのが間違っていたような場合は更正の請求をして減額してもらうこともできるし、お上からこうじゃ!と更正することもできる。

更正の期間というのは法定申告期限から5年なのですが、出国税については下記のようになっているらしい。

 

本特例による所得税(その所得税に係る確定申告書の提出期限までに納税管理人の届出及び税務代理権限証書の提出がある場合として定める一定の場合を除く。)の更正の期間制限を7年(現行5年)とする。

 

カッコ書きから考えて、納税管理人がいたり税理士がついてるぞっという場合は、5年か?

 

上記③、⑤ロ、⑥又は⑦イによる更正の請求があった場合の更正については、更正の請求の基因となった理由が生じた日から3年間とする期間制限の特例の対象とする。

 

③ 国外転出から5年以内に株を売却せずに舞い戻った場合

⑤ロ 納税猶予して売却したけど、売却対価が出国時の時価を下回った場合

⑥ 猶予期限が到来して税金を払わなければならなくなったけど、猶予期限の時価が出国時の時価を下回った場合

⑦ 出国税払って外国に移住したけど、その後売却して、外国でも税金がかかり、その国で外国税額控除がとれないことから、日本で外国税額控除をしようとする場合

 

これらの場合はそれぞれの事象が生じた時から4か月以内に更正の請求をすることにより減額が可能だけど、お上の方でもチェックをしてどうか判断をしないといけないのでその期限を3年間とすることか。

 

 

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2015年1月10日 (土)

出国税 第7話 外国で出国税くらった人は

 株もって国外逃亡する金持ちをゆるせねーお上が、外国のまねして作った出国税。

 

出国税というのは居住者のための法律ですから、国内法だけで簡単に作れてしまう。でも、その人が外国にいってしまうと、その国の法律にも従わなければならないから調整が必要になってくる。世界にはいろいろな国があって出国税なんてつくっていない国もあれば、作っている国もある。 海外から財産背負ってやってくる金持ちはその国にとっては大事なお客さまですからいろんなサービスをつけとかないとまた逃げられるかもしれん。

 サービスの一環として、出ていく国で出国税をとられたら、その資産を売却した際には外国税額控除を認めてあげましょうという国もあれば、入国時の時価でその資産を引き直し、もし、売却した場合は、売却益の計算は 売却代価-入国時の時価で計算してOKよという国もある。

 本来、調整は租税条約なんかでもきちんとフォローすべきものですが、なにせ、金持ち憎しでわーっと作ってしまったから租税条約なんて作るひまもないですしね、

 

 で、日本の場合、出ていく人だけを想定しているわけではありません。安心・安全、国家戦略特区なんて作って外人をじゃんじゃん誘致しようと考えています。来てくれるなら頭のいい人 あるいは カネ持っている人がモアベター。 日本に移り住もうなんて奇特な金持ちが相手国で出国税がかけられたような場合は、きちんとフォローします。どういう方法でか?

 

居住者が、本特例に相当する外国の法令の規定により外国所得税を課された場合において、その対象となった有価証券等又は未決済デリバティブ取引等の譲渡又は決済等をしたときは、その者の事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費又は取得費に算入する金額は、その外国の法令の規定により収入金額に算入された金額とする。

 

 取得費が入国時(出国時)の時価っちゅうことかいな。

 

 

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2015年1月 8日 (木)

出国税 第5話 株を売ったら猶予は終わりよ

 株持って海外逃亡して、税金のかからない国で株売って大儲けする金持ちをにくいと思ったお上が、外国のまねして出国税を作ろうとしています。

 

 このネタも第5話になりましたが、これは1億円以上の株(でりば)を持ってる金持ちが海外転出した場合、出ていく直前に売ったものとして申告しなさいというもの。実際に売ってないから税金払うカネもないという人もいるということで、5年間(10年間の場合もある)は待ってあげる、ただし、担保と揃えて資料はきちんとだしてね。出し忘れはダメよ。となった。

 

 株ですからいつでも売れます。海外逃亡した人が、あっちで売却したらどうなるの? あっちの税金はおいといて、こっちは、その時点で猶予は終わり。なぜ、猶予するかというと株を売ってもいないのに、売ったとみなして税金かけるとカネがなくて困るという文句を言う人がいるから。売却すると猶予する理由がなくなる。だから売却した日から4か月経過した時点で猶予は終わり。その時点で、利子税含めて税金を払えとなる。

 

いつの所得? 実際に売ったのはいまだけど、所得税の世界では海外逃亡直前に売却したとみなすから、海外逃亡直前の所得として申告。原則は、その時の時価で譲渡したとして申告。

 

 実際の譲渡代金って、事前申告した額に全然満たないよ。だから、税金払えませーんと言ってくる奴が必ず現れるはず。だから、そのときは譲渡した日から4か月以内に更正の請求をして、税金を減額することはできるらしい。

 

じゃ、実際の譲渡代金が、事前申告した額よりはるかに多い場合はどうなる? それは、国外逃亡直前の時価でOK。

 

 ここまでやさしくしてあげてんだから ちゃんと申告しろよ! と言いたいのでしょう。

出ていく人にも言い分はあると思うけど。。。

 

⑤ 納税猶予の期限までに有価証券等の譲渡等があった場合

 イ 本特例の適用を受けた者で納税猶予を受けているものが、その納税猶予の期限までに、本特例の対象となった有価証券等又は未決済デリバティブ取引等の譲渡又は決済等をした場合には、その納税猶予に係る所得税のうち当該譲渡又は決済等があった有価証券等又は未決済デリバティブ取引等に係る部分については、その譲渡又は決済等があった日から4月を経過する日をもって納税猶予に係る期限とする。

 ロ 本特例の適用を受けた者で納税猶予を受けているものが、その納税猶予の期限までに、本特例の対象となった有価証券等又は未決済デリバティブ取引等の譲渡又は決済等をした場合において、その譲渡に係る譲渡価額又は決済に係る利益の額が国外転出の時に課税が行われた額を下回るとき(決済に係る損失の額にあっては上回るとき)等は、その譲渡又は決済等があった日から4月を経過する日までに、更正の請求をすることにより、その国外転出の日の属する年分の所得税額の減額等をすることができる。

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2015年1月 7日 (水)

出国税 第4話 税金払えないんだったら 納税を猶予してやってもいい

 日本の税金が高すぎるからといって株もって国外逃亡して、外国で非課税で売却してなんて不届きな金持ちが絶対に許せないお上は今般出国税を作った。

 

 これは、海外逃亡するならでていくまでに株のキャピタルゲインに対してしょば代を払ってからにしろというもの。売却していなくとも、出国時に売却したものとみなして税金払え!!!というものです。これは、ほんとうに国外逃亡する人だろうと、たまたま会社都合で海外赴任した人だろうと株(デリバティブ)1億円以上もっていたら全員該当。だけど、ほんとうのねらいというのは、株もって家族で国外逃亡して、5年後に国外財産に該当するような株を移転して所得税も贈与税も払わずに事業承継完成なーんてふとどきものをターゲットにしているんだと思う。つまり5年超国外逃亡組

だから、5年以内に株保有したまま帰国するような人が株を売却していなかったら払った税金を取り戻すことができる。でも、いったん払うのってきついでしょ。だっておカネは入ってこないから。だから、ちゃんとお上は払わなくてもいいメニューを考えた。それが納税猶予。

 

イ 国外転出をする居住者でその国外転出の時において有する有価証券等又は未決済デリバティブ取引等につき本特例の適用を受けたものが、当該国外転出の日の属する年分の確定申告書に納税猶予を受けようとする旨の記載をした場合には、当該国外転出の日の属する年分の所得税のうち本特例により当該有価証券等の譲渡又は未決済デリバティブ取引等の決済があったものとされた所得に係る部分については、当該国外転出の日から5年を経過する日(同日前に帰国をする場合には、同日とその者の帰国の日から4月を経過する日のいずれか早い日)まで、その納税を猶予する。

 

5年間は、国外逃亡中でも税金は払わなくていいよ。舞い戻ってきた場合は、帰国から4か月以内まで納税猶予。もし、株をそのままキープしていた場合は、3話で書いた取消となって、申告書だけ作って税金は払わくてよくなるということでしょうね。

 

 ロ この納税猶予は、その所得税に係る確定申告書の提出期限までに、納税猶予分の所得税額に相当する担保を供し、かつ、納税管理人の届出をした場合に適用する。

 

納税猶予の条件 確定申告書に納税猶予を受けますと書く。担保を出す。納税管理人の届出を出す。 納税管理人というのは非居住者のかわりに申告納税をする人。税理士や会社の人や親せきがやってる。納税者からおカネを預かって税金を払ったりする。(海外から送金はできませんから)ただし、納税者が滞納したとしても、納税管理人の財産を差し押さえることはない。

 

 ハ 納税猶予の期限は、申請により国外転出の日から10年を経過する日までとすることができる。この場合における上記③による課税の取消しは、国外転出の日から10年を経過する日までに帰国をした場合に適用することができる。

 

 5年といっても状況次第で長期化することもありますから最大10年まで延長可。もし10年以内に株を売却せずに舞い戻ってきた場合は、税金は払わなくてもいいよということ。

 

ニ 納税猶予を受けている者は、納税猶予の期限までの各年の12月31日(基準日)における当該納税猶予に係る有価証券等及び未決済デリバティブ取引等の所有に関する届出書を、基準日の属する年の翌年3月15日までに、税務署長に提出しなければならない。当該届出書を提出期限までに提出しなかった場合には、その提出期限の翌日から4月を経過する日をもって、納税猶予の期限とする。

 

納税猶予期間中のお仕事 毎年1231日現在 猶予対象の株(でりば)をちゃんと持っておりますということを翌年315日までに提出せよ。もし提出漏れがあった場合、4か月経過後(715日?)に納税猶予が期限となり税金払え!!!となります。

とにかく手続を完璧にこなす必要がある。

 

(注)納税猶予の期限の到来により所得税を納付する場合には、当該納税猶予がされた期間に係る利子税を納付する義務が生じる。

 特別のとりはからいで、本来ならばすでに払うべき税金債務を猶予してやってるんだから、猶予期限が満了した場合は、借金と同じように利息(利子税)を払ってちょうだい。

 

いやー強烈強烈。でもまだまだこんなのはこの制度の中ではちょろい方かな。

 

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2015年1月 6日 (火)

出国税第3話 税金取り返したいなら5年以内に帰国せよ

 株持って国外逃亡する金持ちが許せねーとばかりにお上が出国税を作ったのですが、誰から税金をまきあげるかというところで、日本人で株やデリバを1億円以上もってるやつに限定した。こいつらが悪い。日本で儲けたんだから 出ていく前にしょば代払え! まあ、そんなもんです。

 

 だけど、みんながみんな税金逃れの国外逃亡ではない。会社都合で海外転勤したところ、カネもないのにしょば代払えといわれたら「私はこれで会社やめました」となりかねない。そこで、次のように決めた。

 

その国外転出の日から5年を経過する日までに帰国をした場合において、その者が当該国外転出の時において有していた有価証券等又は未決済デリバティブ取引等で当該国外転出の時以後引き続き有していたものについては、本特例による課税を取り消すことができる。帰国の日から4月を経過する日までに、更正の請求をしなければならない。

 

5年以内に帰国した場合は、なかったことにしてあげる。払った税金はかえしまっせ。ただし、帰国日から4か月以内に手続を必ずせよ。こう書いている限りは宥恕規定はないのかな。

 

なんで、5年以内? これは、相続税や贈与税の課税とリンクでしょ。というのも、相続税や贈与税を納める義務のある人のうち、 もらう人が日本人の場合は、あげる人ともらう人が5年超日本にいないときは、日本での相続税や贈与税は国内財産に限られ、国外財産は課税の枠外なの。だから、5年超親子で海外移住した後に、外国法人の株式を贈与した場合は、日本では相続税や贈与税が課税されない。国外逃亡組の最終的な目標は5年経過後の国外財産贈与で、これを食い止めることがお上の真のねらい。だから5年以内に帰国する人はお上の真のターゲットではないから、税金をあえて「みなし」で払う必要はない。よって5年以内に帰国した場合は、払った税金はかえしてあげますよとなっている。

 

ただ、4か月以内は厳しい。関与税理士なら、命かけて覚えていないといけないけどふつうの人はねえ。

 

なお、税金逃れのための過小評価の場合は取消がないそうです。

当該帰国までの間に、当該有価証券等又は未決済デリバティブ取引等に係る所得の計算につきその計算の基礎となるべき事実の全部又は一部の隠蔽又は仮装があった場合には、その隠蔽又は仮装があった事実に基づく当該所得については、この限りでない

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2015年1月 5日 (月)

出国税 第2話 誰に税金かけるのよ

出国税シリーズ第2弾 

株もって国外逃亡する金持ちが許せねーとブチ切れたお上が外国のまねして出国税を作ろうとしていますが、いったい誰に税金かけるの?

 

 税制改正大綱 特例の対象者

 本特例は、次のイ及びロに掲げる要件を満たす居住者について、適用する。

 イ 上記①イ及びロに定める金額の合計額が1億円以上である者

 ロ 国外転出の日前10年以内に、国内に住所又は居所を有していた期間の合計が5年超である者

  (注)上記の「国内に住所又は居所を有していた期間」には、下記④の納税猶予を受けている期間を含み、出入国管理及び難民認定法別表第一の在留資格をもって在留していた期間を除く。

 

l 居住者って何よ?  日本に住んでいるような人

l 上記①イ及びロに定める金額って何よ? 

 

納税管理人をおいて出ていく人は出国時、納税管理人を置かずに出ていく人は、出国の3か月前の有価証券やデリバティブの時価評価額のこと。

ここで問題となるのが、非上場株式の評価の場合? 財産評価通達の株の評価をお約束として使えるの? たぶん、 所得税基本通達59-6あたりベース。

ご参考 所得税基本通達59-6

  • (3) 当該株式の発行会社が土地(土地の上に存する権利を含む。)又は金融商品取引所に上場されている有価証券を有しているときは、財産評価基本通達185の本文に定める「1株当たりの純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)」の計算に当たり、これらの資産については、当該譲渡又は贈与の時における価額によること。
  • (4) 財産評価基本通達185の本文に定める「1株当たりの純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)」の計算に当たり、同通達186-2により計算した評価差額に対する法人税額等に相当する金額は控除しないこと。

l なんで、国外転出の日前10年以内に、国内に住所又は居所を有していた期間の合計が5年超である者に限定しているの? 

 

実は、所得税では居住者を非永住者と非永住者以外の居住者に分けていまして、この非永住者の要件というのが外国籍で10年以内に日本に住んでいる期間が5年以下である人に限定しているのです。イメージとして、外国人の日本駐在員のような人たち。このちょっと長いテンポラリーな外国人に出国税をかけると国際問題になりかねませんですからね。ちなみにすでに施行されている国外財産調書の提出義務者からも非永住者は除かれてます。

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2015年1月 4日 (日)

出国税ができてしまったよーん

株持って国外逃亡して? 税金かからん国で売却して、ほとぼりがさめたら帰国してなーんてとんでもない金持ちが目につき、むかついたお上が強烈な税制を作ってきましたね。

 しばらく、じっくり ブログで、中身を検討していこうと思います。見当違いもあるかもしれませんが、そのときはごめんなさい。

 

 まず、 特例の概要

 国外転出(国内に住所及び居所を有しないこととなることをいう。以下同じ。)をする居住者が、所得税法に規定する有価証券若しくは匿名組合契約の出資の持分(以下「有価証券等」という。)又は決済をしていないデリバティブ取引、信用取引若しくは発行日取引(以下「未決済デリバティブ取引等」という。)を有する場合には、当該国外転出の時に、次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金額により当該有価証券等の譲渡又は当該未決済デリバティブ取引等の決済をしたものとみなして、事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額を計算する。

 

 所得税でしばしば、「出国」って言葉がありますが、これって、成田から出ていくってことでも、外国に移住して非居住者になるってことでもなくって、厳密には、 所得税法2条の42号当たり読めばいいんだけど、例えば、居住者だったら納税管理人(申告とか納税を本人のかわりにやる人、ただし、たとえ本人が税金を滞納しても、管理人さんの財産がむしりとられることはございません)をおかずに、外国に移住しちゃうようなことなんです。で、出国って言葉を使うと誤解を招くから 新しいキーワード「国外転出」を創設。

 

なんで有価証券の譲渡とみなす? これは海外に移住して、日本の非居住者になった後、その国で株を売却した場合、原則的には、日本で課税できないことになってるから。お上もいろいろ考えて、例外規定を作ったり、がんばって租税条約を変えても、海外逃亡者から税金をまきあげることは事実上難しいから、諸外国で流行っている出国税を強烈にいれて、株持って税金払わず海外逃亡は絶対にゆ・る。し。ま。せ。ん!ということで改正でいれようとしているわけ。

 

なんでデリバティブもいれてるの? だって、有価証券はだめ!なーんて規定にすると、必ず、知恵のある金融機関あたりが、あたかも株を持っているのと同様の効果のあるデリバティブを開発して金持ちに売りつけ、それもって逃げるのがみえてるからでしょ。

 

譲渡があったもの、決済があったものとみなしてってどういうこと?

出国前だったら日本の居住者ですから、日本の法律だけかえて、ふとどきな国外逃亡者から税金とれるようにしたため。 国外逃亡後に株を譲渡した場合は日本に課税権があるなーんて規定を作っても、相手の国からそんなん知りませんっていわれたらしまいで、租税条約を改定する作業も大変ですからね。でも「みなす」ということは、譲渡していなくても譲渡したものとして税金をかけるから、納税資金がなかったら困る♪という問題もありそれのケアは考えているみたいだけど。

 

ただ、「みなし譲渡」みたいなものを無理やり所得税でいれるのは画期的というか。法人税だったら、基本が時価譲渡ですから問題ないし、デリバティブだって原則は毎期時価評価でしょ。でも所得税は、36条で、収入すべき金額を収入にいれろですから、評価益の計上は認めてない。だからデリバティブだって毎年評価しないし、PEの平成26年の改正のときだって、PEやめたときの時価評価課税は法人税では認めてるけど所得税はないでしょ。でも、むりやり、むりやり 出国税についてはいれたわけ。原理原則をぶちやぶってまで、それくらい国外逃亡が許せないちゅうことでしょうな。

 

イ 当該国外転出の日の属する年分の確定申告書の提出時までに納税管理人の届出をした場合

 当該国外転出の時における当該有価証券等の価額に相当する金額又は当該未決済デリバティブ取引等の決済に係る利益の額若しくは損失の額

 

 ロ 上記イに掲げる場合以外の場合

 当該国外転出の予定日の3月前の日における当該有価証券等の価額に相当する金額又は当該未決済デリバティブ取引等の決済に係る利益の額若しくは損失の額

 

 これは、所得をどうやって計算するの?というところ 納税管理人をおいているかどうかで評価時期が3か月かわるということ。

 

 

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