2008年2月29日 (金)

民事信託の事例

200712月の「KINZAIファイナンシャル・プラン」において、世田谷信用金庫の澁井和夫氏が民事信託の事例を紹介していらっしゃいます。

この事例は、介護施設に入居されるお母様(A氏)が有する不動産等を長男さん(B氏)を受託者として、信託を設定するものです。信託の目的は、A氏の生活や介護のために必要な資金の運用・処分です。

受益者はA氏であり、A氏の死亡により信託が終了し、相続人が財産を相続されます。B氏を受託者として信託をするので、当然、不動産の名義はB氏に移ります。

A氏は介護施設に入所されるのですが、その入所一時金は、信託財産を担保にお金を捻出し、弁済は、信託財産を処分して行われるようなものであり、いわゆるひとつのリバース・モゲージのようなものです。

この信託契約は平成191011日に締結され、信託財産の評価額が約5億円で、信託財産を管理するための口座が世田谷信用金庫に新設されています。

世田谷信用金庫が受託者B氏とアドバイザリー契約を結び、受託者のお仕事のお手伝いをするようです。

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2008年2月 3日 (日)

生損保に「遺言信託」解禁というけれど

今日の東京は   

ちょっと触ってみたけど、雪質悪いねえ。みぞれっぽいよ。パウダースノーは東京では無理なのかなぁ

というわけで、NikkeiNetを除いてみたら次のような記事が載っていました。

「金融庁、生損保に信託解禁・「遺言」など2月下旬にも

 金融庁は2月下旬にも、信託銀行が提供する「遺言信託」などの商品について、生命保険、損害保険会社による販売を解禁する。営業員による勧誘や店頭での販売を認める。高齢化社会を背景に相続対策を望む保険契約者が増えており、販路拡大で利便性を向上させる。利益相反といった問題が発生しなければ、銀行と同様に「信託兼営」を認めるかどうかも今後の検討課題にする。」

遺言信託などを生損保でも販売できるようになるようです。でも、ここで注意したいのはこの遺言信託というのは、いわゆる信託法でいう遺言信託とはちょっと違うと思います。

信託法でいう遺言信託というのは、遺言により、被相続人の財産が信託されて、信託銀行等に移り、その受益権を、遺言で指定したものが受け取る他益信託です。

でも、この遺言信託というのは、遺言を預かったり、遺産の整理をしてもらえるような仕事であって、いわゆる遺言信託ではないと思います。

ほんとうの遺言信託を、信託銀行がリーズナブルな料金で引き受けていただけるなら、販売業者がいくらでも増えるのはありがたいのですけどねぇ♪

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2008年1月31日 (木)

後継ぎ遺贈受益者連続信託の課税 応用編

事例 甲は遺言で甲は遺言で後継ぎ遺贈受益者連続型信託を設定した。第一収益受益権者を長男のA 長男のAが死亡したらAの子供のB Bか死亡したら、Bの将来生まれてくる子供とする。また、第一残余財産受益者を次男のD Dが死亡したらDの子供のE Eが死亡したらEの将来生まれてくる子供とする。

結果的にBに子供が生まれず、Bが死亡した時点で信託が終了し、残余財産をそのときの残余財産受益者であるEが受け取った。

この場合の課税関係は、 Aが受益権すべてを遺贈により受けたものとし、Aが死亡したらBが受益権すべてを遺贈により取得したものとみなされる。そして、Bの死亡により信託が終了し、残余財産をEが受け取った場合には、Eが残余財産を遺贈により取得したものとみなされる(相法9の3)。

事例 甲が遺言信託を設定した。収益受益権者は長男のAであり、残余財産受益権者は次男のDとする。信託期間は30年。もし、この期間内に受益者が死亡した場合は、相続人が受益者としての地位を承継する。

そして、30年内にAが死亡し、30年経過した時点の収益受益者は Aの子供Bであり、信託終了により Dの子供のEが残余財産を受け取った。

この場合、当初、Aは収益受益権 Dは残余財産受益権を取得したものとして甲の相続時に申告することになると思われるが、それでいいのだろうか。

連続型信託以外の信託とは次の要件をすべて満たす信託と考えられる。

ア.    受益者等の有する権利・義務が信託行為により確定し、かつ受益者の死亡による相続人の取得以外は受益者等は一代限りとし新たな受益者の定めはない。

イ.    受益者等にかかわる信託の変更ができない

ウ.    終了事由は全員の合意または収益受益者の死亡等による信託目的の達成として信託行為に定めた事由に限られる

エ.    終了により信託財産を取得する者は元本受益者またはその相続人、残余財産受益者、および帰属権利者に限られる

星田寛「福祉型信託、目的信託の代替方法との税制の比較検討」信託232号 2007.11

55頁

 

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2008年1月16日 (水)

相続により信託が終了した場合の不動産取得税

 今日は、不動産取得税のお話。

 不動産を購入したような場合は、購入した人は不動産取得税を払わないといけません。

 なぜ、生の不動産でなく、信託受益権にして売買をする取引が増えたかというと、大きな理由のひとつとして、受益権は債権であり生の不動産でないから取得した時点で不動産取得税がかからないことがあります。信託報酬は信託期間を通じてかかるのですけどね。

 さて、どんな場合でも不動産取得税がかかるかというとそうではありません。地方税法の条文を読むと

第七十三条の七  道府県は、次に掲げる不動産の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。

 相続(包括遺贈及び被相続人から相続人に対してなされた遺贈を含む。)による不動産の取得

 信託の効力が生じた時から引き続き委託者のみが信託財産の元本の受益者である信託により受託者から当該受益者(当該信託の効力が生じた時から引き続き委託者である者に限る。)に信託財産を移す場合における不動産の取得

一は、 相続により相続人が生の不動産を取得した場合は、不動産取得税はかけませんよ。

四は、 委託者兼受益者であるような信託が終了して、委託者に財産が戻ってきた場合は、自分がよそに預けたものが自分にもどってくるから不動産取得税はかからないよ。

そこで疑問、 もし、お父さんが土地を信託して、受益者もお父さんでした。でも、お父さんが死亡して、信託が終了し、土地はお父さんに戻すことができないから相続人である息子がお受け取りました。 息子は当然お父さんと同一人物じゃない。

四をまじめに読むと 委託者兼受益者=お父さん 元本受益者=息子で、要件を満たさないから息子に不動産取得税がかかってしまう。

でも、信託なんてめんどうなことをせず、生の不動産を相続により息子が取得した場合は不動産取得税がかからない。

これは、どう考えても信託をする方が損ですよね。

で、どうなのかということですが、東京都の方では、このように委託者であるお父さんが、生前ずっと受益者であり、お父さんの死亡により信託が終了し、息子(相続人)が不動産を受け取った場合は、息子に対して不動産取得税を課さないようです。

ただ、この取り扱いは地方によってどうなっているのかは確認が必要のようですね♪

 

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2007年10月15日 (月)

株式を信託したら

今朝は、たしか、新聞が休みのはずだからコンビニに出かけてません。どうしようかなと思って、ふっと株式の管理信託のことを考えました。

株式の管理信託というのは、株式を信託して、配当の収受などの管理をしてもらう信託のこと。株式自体は受託者に所有権は移るから、名義も受託者になる。ということは、受託者が議決権を持つことになる。でも、受託者というのは、透明人間みたいなもんで、自分の意思というのはなく、信託の契約で決められた仕事をするもの。だから、議決権は、信託の契約により誰かの意思に従って行使するということができるはずです。

委託者が信託し、自分が受益者になるんだったら、通常、実質的な議決権は委託者にあると思います。

たとえば、信託受益権を収益受益権と残余財産受益権に分割して、収益受益権だけ委託者の子供(後継者)に渡す。そして、実質的な議決権者を委託者兼残余財産受益権者とすることもできるし、収益受益権者である子供とすることもできる。議決権のうち、役員選任、解任権などは、委託者に残し、あとは、受益者にするということもできるんじゃないのかな。

たとえば、信託受益権を全部他人に譲渡して代金を受け取るけど、議決権だけは委託者の意思に基づくとすることもできる。委託者がお金は欲しいけど、議決権もしばらくの間残しておきたい場合に使えますね。信託期間が終了した時点で、株は受益者に移り、この時点で受益者に議決権も移りますが。

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2007年9月25日 (火)

後継ぎ遺贈受益者連続型信託の税制要望

「クレディアの破綻と証券化商品の元本割れ  」に関して、プロの方がコメントをいろいろお書きです。ご興味のある方はコメントの方ご一読ください!

信託協会のHPに平成20年度税制改正に関する要望というのが掲載されていました。この中に後継ぎ遺贈受益者連続型信託の税制要望というのが掲載されています。

後継ぎ遺贈受益者連続型信託というのは、受益者が死亡したら次の受益者が誰ということが定められているような信託です。でも、どこまでも受益者連続型信託を認めていたら大変なことになるので、信託設定から30年を経過したときの受益者の次の受益者がいてたら、その次の受益者までとなってます。

で、この課税関係がシビア。 それぞれの受益者は、生存期間に限定された信託から生ずる利益(収益受益権)しかもらえなくても、信託受益権という資産(つまり収益受益権と元本受益権)そのものをもらったとして課税されるから。

これはおかしいということで税制要望を出します。

後継ぎ遺贈で、配偶者の扶養のために第一受益者を配偶者、第2受益者を子供とすると、当人の死亡時、配偶者の死亡時の2度にわたって課税されます。

一方、負担付遺贈ということで 息子が当人から財産を承継するが、そのかわり、一定期間、母親の生活費の面倒をみるという場合は、一回の相続税ですみます。

同じような行為に対して、課税が異なるというのはまずいですよね。

それから、設定時に受益権の内容が確定している信託については、それぞれ受益権を評価して設定時に1回限りの課税が可能ではないか。

ということで、「家族の扶養のための給付や資産承継を目的とする信託であって、信託設定時に受益権の内容が確定している受益者連続信託については、受益者連続型信託の課税の特例の適用対象から除外されたい。」だそうです。

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2007年9月14日 (金)

後継ぎ遺贈型受益者連続信託と遺留分

後継ぎ遺贈型受益者連続信託って、新信託法で可能になるものですが、要するに受益者の死により受益者が変わる信託で、次の受益者を誰にするかというのは、通常は委託者が決めるもの。この信託をえんえんと続けると、財産の流通が阻害されるということで、30年経過したときの受益者の次の受益者までとなってます。

この後継ぎ遺贈型受益者連続信託の問題点の一つとして遺留分があります。遺留分っていうのは、兄弟姉妹以外の法定相続人は、被相続人の財産のうち一定部分に関しては私によこせといえる権利のようなもの。たとえばある金持ちのおっちゃんは嫁と不肖の息子が2人いたけど、別に愛人のおねえちゃんがいて、生前はおねえちゃんと一緒に住み、「全財産をおねえちゃんに!」という遺言を残してあの世に行ってしまった。こんな場合、残された嫁と不肖の息子たちは、遺留分を主張して、全財産を遺贈されたおねえちゃんから一部分財産を取り戻すことができるというものです。

後継ぎ遺贈型受益者連続信託の場合も当然遺留分の問題がでてきます。たとえば、全財産を信託して、信託受益権を子供3人のうち1人にあげると決めると、他の子供2人は何も財産をもらえないから、それならと受益者の子供に遺留分を主張して分け前を一部もらうことができます。

 じゃ、いくらもらえるの? 道垣内弘人先生の「信託法入門」では、この評価が大変。なぜなら存続期間の不確定な権利だから。こんな権利の評価は家庭裁判所が選定した鑑定人の評価にしたがうことになる。というものです。

ただ、相続税の課税価格を計算するときには、信託期間がどーだこーだということをスキップして、信託受益権の元になる信託財産の相続時の価格で計算することになるから、遺留分もそれをベースに計算することになれば簡単だけど、この相続税における受益権評価は、後継ぎ遺贈型受益者連続信託の価値を無視しているところもあるので、厳密に考えると使えないものかもしれませんね♪

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2007年7月14日 (土)

後継遺贈型受益者連続型信託 お返事 -その2

どういう事例だったかというと、 木谷さんは 後継遺贈型受益者連続型信託 ②にコメントをいただいていますが、 少しはしょって ③と比較して書きます。

② Aが遺言信託設定 Aが死んだらB(妻)、Bが死んだらC(子)、Cが死んだらD(孫)。 で、最後の受益者 収益受益権 その相続人が残余財産受益権を受け取る。途中の受益権者は収益受益権のみ受け取る。 最後の受益権者がDであった。

③ Aが遺言信託設定 Aが死んだらB(妻)、Bが死んだらC(子)、Cが死んだらD(孫)。 で、こっちは最初の信託設定時点で、残余財産受益者はCと決め、収益受益権だけを受益者連続の対象として、BCDとした。 で、受益者連続の対象の方つまり、収益受益権の最後の受益者はDだった。

信託大好きおばちゃんの意見:

②の場合 BC Dは収益受益権だけしか受け取らないが、信託財産全部を受け取ったものとして課税される。

③の場合、 信託設定時点で Cは残余財産受益権(元本受益権)を受けとり、Bは収益受益権を受け取ったものとして課税される。 なぜなら残余財産受益権は受益者連続の対象となっていないから。残余財産受益権をCが確実に受け取るということが決まっているということは、信託設定時点で受益者が2人いるということになる。そうなると、受益権の評価はそれぞれの権利の内容に応じて評価されることになる(相令112③ニ)。したがって、B,C,Dは、それぞれ収益受益権のみを受け取ったものとして課税される。Cが死亡した時点で、Cの相続人等がこの残余財産の受益権を受け取ったものとして相続税が課税される。

木谷さんのご意見:相続税法9条の3(受益者連続型信託の特例)

「当該受益者連続型信託の利益を受ける機関の制限その他の当該受益者連続型信託に関する権利の価値に作用する要因としての制限が付されているものについては、当該制約は、付されてないものとみなす。」により、収益受益権のみであっても元本受益権も有しているとみなして課税すると読めるのですが?

信託大好きおばちゃんの意見:

木谷さんのコメントは ②の方についています。 本件で、B,Cは、収益受益権しか受け取っていませんが、 信託財産全部受け取ったものとして課税されるとしているので、元本受益権も有しているとみなして課税されているということです。ですから木谷さんのおっしゃるような課税関係になるとおばちゃんは書いているつもりです。

ただし、③の方については、受益者連続の対象は収益受益権に固定されているので、収益受益権を受け取る人は、それだけで評価されることになるのではないかと思いました。

ただ、その後の通達がでて、

受益者連続型信託で、かつ、受益権が複層化された信託(以下9の3─3までにおいて「受益権が複層化された受益者連続型信託」という。)に関する収益受益権の全部を適正な対価を負担せず取得した場合  信託財産の全部の価額

受益者連続型信託というのは、受益者の死亡により、当該受益者の有する受益権が消滅し、他の者が新たな受益権を取得する旨の定め(受益者の死亡により順次他の者が受益権を取得する旨の定めを含む。)のある信託

ということは、元本と収益受益権のうち一部でも次の受益者を決めているものがあればなる。 そういうもので 複層化つまり元本と収益受益権にわけているものは 一律 収益受益権の評価が 信託財産の全部の価額となります。

ということは ③の場合も②と結論が同じになるということになります。

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後継遺贈型受益者連続型信託 お返事 -その1

どんな事例だったかというと Aが遺言信託設定 Aが死んだらB(妻)、Bが死んだらC(子)Cが死んだらD(孫)。 30年経過したときの受益者がCの場合とBの場合 誰まで受益者となれるかということ

信託大好きおばちゃんの意見  30年経過時点の受益者C この時点でDが生きているならDまで、 30年経過時点の受益者がB この時点でCが生きているならCまで

木谷さんのご意見:

ケース1の場合  Dが生まれているか否かにかかわらず、30年経過時点の受益者であるCの死亡まで又は受益権が消滅するまでで信託の効力は存する。

ケース2の場合  1と同じくCが生まれていようと否と30年経過時点の受益者Bの死亡まであるいは受益権が消滅するまで。

信託法入門(日経文庫)175頁には、そのようにかいてありますが。

信託大好きおばちゃんの意見の根拠: これは条文「受益者の死亡により、当該受益者の有する受益権が消滅し、他の者が新たな受益権を取得する旨の定め(受益者の死亡により順次他の者が受益権を取得する旨の定めを含む。)のある信託は、当該信託がされた時から30年を経過した時以後に現に存する受益者が当該定めにより受益権を取得した場合であって当該受益者が死亡するまで又は当該受益権が消滅するまでの間、その効力を有する。」をどう解釈するか、 30年を経過した時以後に現に存する受益者とはWhoということですね。

私は、信託法入門は存じません。私の考えの根拠となるのは、信託法の立案担当者だった村松さんの文章がベースになっております。以下引用というかご紹介させていただきます。

「後継遺贈型の信託とは、例えば、委託者Aが自己の生存中は自らが受益者となり、Aの死亡によりB(例えばAの妻)が次の受益者となり、さらに、Bの死亡によりC(例えばAの子)がその次の受益者となるというように、受益者の死亡により他の者が新たに受益権を取得する旨の定めのある信託をいう。――――――――――

このような信託は、当該信託がされたときから30年を経過した時以後において、現に存する受益者が当該定めにより受益権を取得し、かつ、その受益者が死亡し又は当該受益権が消滅するまでの間に限って、その効力を有することとされた。

具体的には、例えば前記の事例において、さらに、D(例えばAの孫)が受益者となっている場合において、CBの死亡により受益権を取得したのが信託された後30年を経過する前であればDCの死亡により受益権を取得するが、Cが受益権を取得したのが信託がされた後30年を経過した後であればDCの死亡によっても受益権を取得しないということになる。逆に、この制限の範囲内であれば、受益者の死亡を契機とする樹液権の承継の回数に信託法上の制限はない。」

 法務省民事局付 村松秀樹 『新信託法の解説』信託 230号 2007-Ⅱ、87,88頁


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2007年7月13日 (金)

後継遺贈型受益者連続型信託 ③

じゃ、次のケース 昨日のケースと似ているようでちょっと違います。 これであってるかな♪

ケース2. Aの死亡後、配偶者Bが収益受益者となり、Bの死亡後子供Cが収益受益者となり、Cの死亡後孫Dが収益受益者となる。ただし残余財産受益者は、Cで確定という遺言信託を設定。この場合、受益者連続の対象になるのは、収益受益権のみで、元本受益権は対象とならないと考えられます。

30年経過時点の収益受益権者がCである場合(Dはすでに生まれている)

Aの死亡時点 Bは収益受益権者、Cは残余財産受益者(元本受益権者)として評価する。

Bの死亡時点 Cは収益受益権者として評価する。

Cの死亡時点 Dは収益受益権者として評価する。 残余財産受益権(元本受益権)に関しては、Cの相続人等が取得したものとして評価する。

  

30年経過時点の収益受益権者がBである場合

Aの死亡時点 Bは収益受益権者、Cは元本受益権者として評価する。

Bの死亡時点 Cは収益受益権者として評価する。

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2007年7月12日 (木)

後継遺贈受益者連続型信託 ②

受益者連続型信託の課税関係

ケース1.Aの死亡後、配偶者Bが受益者となり、Bの死亡後子供Cが受益者となり、Cの死亡後孫Dが受益者となる遺言信託を設定    

信託期間中の受益者は収益受益権のみであり、信託期間終了時点の収益受益権者の相続人が残余財産受益者となる。そのときの状況により残余財産受益者が異なる。

30年経過時点の受益権者がCである場合(30年経過時点でDが生まれている)

   B,CDは収益受益権のみを受け取る。       

   でも、BCDいずれも取得時の信託財産そのもの価額で受け取ったもの  

   とみなして課税されると考えられます。

30年経過時点の受益権者がBである場合(30年経過時点でCが生まれている)

   B,Cは収益受益権を受取る。

   でも、BCいずれも取得時の信託財産そのもの価額で受け取ったものとみなして課税されると考えられます。

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2007年7月11日 (水)

後継遺贈型受益者連続型信託 ①

受益者の死亡により他の者が新たに受益権を取得する旨の定めのある信託

信託が設定された時から30年を経過したとき以後において、現に存する受益者が受益権を取得し、その受益者が死亡し、または受益権が消滅するまでの間有効

例 Aの死亡後、配偶者Bが受益者となり、Bの死亡後子供Cが受益者となり、Cの死亡後孫Dが受益者となる遺言信託を設定    

誰までが受益者となれるか?

ケース1 30年経過前にBが死亡し、30年経過時点でCが受益者の場合

30年経過時点の受益者の次の受益者が死亡するまで、または、受益権が消滅するまで

∴ Dまで可能

ケース2 30年経過時点でBが受益者で、その後、Bが死亡した場合

30年経過時点の受益者の次の受益者が死亡するまで、または、受益権が消滅するまで

∴ Cまで可能


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2007年7月 9日 (月)

遺言信託って

信託銀行では、遺言信託業務の受注を増やしているというようなニュースを以前から聞いていますが、信託法でいう遺言信託と信託銀行がやっている遺言信託業務って、似て非なるもののような気がします。

信託法でいう遺言信託というのは、遺言により被相続人の財産に対して信託を設定するようなものです。たとえば被相続人が有するA資産、B資産、C資産というのがあって、A資産の受益者はX B資産の受益者はY C資産の受益者はZとするような信託です。この信託は、信託財産を処分して代金を払って終わりというケースもあれば、延々と受託者が管理し、利益を受益者に分配するものもあると思います。

いずれにしても遺言信託で受託者が行うのは、あくまでも遺言によりスタートした信託の管理処分を遺言の指示に従って行うもの。

で、いわゆる信託銀行がやっている遺言信託業務とは、財産に関する遺言の執行や、遺言書の保管等が主流のようです。