不動産投資信託の大型化
平成18年10月14日の日本経済新聞による資産規模お大きなREITの上場が増えているようです。
REITというのは不動産投資信託といわれるのですが、実際に上場しているREITは信託という器を使ったものではなく、投資法人というビークルを利用しています。
税務的な特徴としては、要件を満たした場合は、当期純利益から株主に支払った配当を税務上の費用として処理することができることになります。
その結果、投資家に支払われる配当は大きくなるので利回りが高くなるとされています。もちろん投資家側ではこの収益に対して税金がかかりますが、個人投資家の場合だったら、源泉税(いまだったら10%これが次の改正で20%になるかどうかは不透明ですが)だけです。
さて、このREITですが、当初は、500億から1,000億規模のものが主流でした。ただ小ぶりなREITの場合は、組み込まれた資産のもつリスクをもろにうけるので、収益が安定しないという問題がありました。だから機関投資家がREITの購入を手控えるようになりました。
そこで規模の大きなREITを販売することにより、大儲けはできないけれども分散投資を行なうことによりリスクを減らして安定した利回りが得られるような商品を販売するようになったのだと思います。
9月に日本コマーシャル投資法人というREITが上場されました。これは、東京、大阪、名古屋のいわゆる大都市圏のオフィスビルや商業ビルを組み込んでいるものです。
いちおう今わかる情報だけいれると
株価は、平成18年10月13日終値 467,000円
発行済み株式総数 245,200株
時価発行総額 114,508.40百万円
時価発行総額で1,000億円を超えていますね♪
ちなみに自己資本比率は60.4%です。
組み込まれた資産191,703百万円のうち不動産そのものとして受け入れたのは25,220百万円にすぎず、残りは信託受益権として受け入れています。信託受益権の比率は、87%となっています。
なお平成19年2月期の分配金の予想は、9,079円となっています。
もし今1口467000円でこのREITを買った人は 9,079円の配当を受けられるとすると、その人にとっての利回りは、だいたい1.9%となるようですね。
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (13)
最近のコメント