2008年10月10日 (金)

REIT初の破綻だそうです

 今朝の日経のトップ面に「REIT初の破綻 ニューシティ負債1123億円 民事再生手続き開始」だそうです。

 いつか、くるだろうと思っていたことがやってきましたね。

この投資法人は、賃貸住宅(主として東京の都心のえーところ界隈 投資比率62.5%)ですね。

直近といっても20年2月期の決算数値だけを見ると、絶対に1年以内につぶれるとは思えない内容。資金繰りショートが起因なんでしょうね。

REITは、もうけの90%超を配当にまわさないと、配当が損金とならないからいっぱい税金をはらわないといけないという問題があります。ということは、内部に利益がお金という形で溜りにくいです。

お金が必要なのに株価が下落しっぱなしだから株主からお金を集めるのも難しいし、金融機関もお金を貸してくれないし、外人投資家はそれどころじゃないから、必然的に不動産を売却してお金を集めないといけないけど、このご時世、買ってくれる人が見つかりにくいからねえ。

ところで、今朝の新聞の折り込み広告にも、いっぱい新築マンションの広告がはいってました。結構なお値段だけど、買う人がいるのかなあ。もう外資系の金融機関の人も当てにならないしね。ということは、この広告をだした不動産の関連会社も相当厳しい状況になる可能性が高い。そうすると、マンションの値段も下がらざるを得ない。

億ションを投資用に買う人は、ここしばらくはあらわれないと思いますが、ほどほどのところまで値段の下がったマンション(中古も含めて)なら自分んち用に買いたいと思っている人たちはそれなりにいらっしゃると思います。そういう人たちは、最近のマンションのちらし広告で、同じマンションの値段が、時を経るごとに下がってくるのを固唾を呑んで、頭の中でぱちぱちと資金繰りの計算をしながらにらんでいるような気がします。

よほど、これはという物件が出ない限り、来年3月くらいまで、辛抱強く待つ(その後も価格は下がると思いますが)のが得策なんでしょうね。

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2008年2月 7日 (木)

シンガポール政府ファンドのJREIT買い

今朝の日経の金融面を覗いてみると、「シンガポール政府投資公社(GIC)日本のREITに食指」という記事があります。

REITの投資口がサブプライム問題などの影響で、外人投資家が売り急いだこと等により値段が急落したことにより、割安感がでてきて、お金持ちの政府系ファンドが買いに入ってきているようです。

GICが大量報告書を出したのは、日本プライムリアルティ投資法人

平成196月末の1口当たり純資産257,757円 昨日(26日の)株価は、338,000円 平成196月末の配当は、6,996 円 予想利回り 391%というもののようです。

他のREITと比較して、そんなにお得感はないようなんですけど、なんか魅力があったのでしょうね♪

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2007年12月27日 (木)

やっぱり法人課税になっちゃったREIT

今朝の日経新聞に「REIT 国債との利回り格差拡大 外国人、売りに転じる」という記事があります。REIT4割は一口あたりの時価純資産を投資口価格が下回っているらしいので、本来だったら、得だからということで買いが入りそうだけど、REITの投資口のお得意さんである外国人投資家がサブプライムの問題の影響でお金が無いから買えないのが大きな要因みたいね。また、あんまりサブプライムの影響を受けていない機関投資家筋も様子眺め状態なのも要因の一つ。

昨日の日経新聞に載っていたのですが、以前からこのブログで何度も書いていたREITF C レジデンシャル投資法人)への法人課税が確定したようです。

このREITへの法人課税の根拠となるのは、このREITの投資家3人以下がREITの過半数の投資口を持っている場合なんですが、この辺をどのように調べて結論をだしたのか決算説明会資料から読み取れます。そこで、ご紹介♪

まず、大量保有報告書(発行済み投資口数の5%超の投資口を保有することとなった投資家が提出しないといけないもの)の提出状況をみると

 提出者                   所有割合

プロスペクト アセット マネジメント インク  42.01

ジェイピーイーキャピタル・、マネジメント・    8.08%

リミテッド

日興アセットマネジメント株式会社           6.05%

       合                      56.14%

次に第4期末の投資主名簿

シージーエムエル アイピービー カスタマー   24.65%

コラテラル アカウント

モルガン・スタンレーアンドカンパニーインク    8.29%

ステート ストリート バンク アンド トラスト  8.08%

カンパニー

日興シティ信託銀行株式会社(投資口)       5.76%

ノーザン トラスト カンパニー エーブイエフシー 4.99%

リ ノーザン トラスト ガンジー ノン トリーティー

クライアンツ

株式会社 ファンドクリエーション          3.54%

ステート ストリート バンク アンド トラスト  3.48%

カンパニー

ドイチェ バンク アーゲー ロンドン ピービー  3.02%

ノン トリティー クライアンツ

アイデン株式会社                 1.96%

日本トラスティサービス信託銀行株式会社(信託口) 1.63%

合計                        65.44%

このように大量保有報告書と投資主名簿が異なるわけです。

そこで、税務当局に確認されたそうですが 資料によると次のような回答をされたようです。

       大量保有報告書ベースで判定すべきか。 投資主名簿ベースで判定すべきか。

       真の投資主により判定すべきである。

       当局が個々の投資主名を見ても判断は出せない。

       投資主名簿上の投資主における実質投資家が判明した場合、これを持って同族会社要件の判定を行うのか。

       真の投資主により判定すべきである。

       当局が個々の投資主名を見ても判断は出せない。

なんといいましょうか。さすがお上らしい回答です。

さて、結論をどのようにして導き出したか?

 大量保有者とされるプロスペックト アセット マネジメント インク、 ジェイピーイーキャピタル・マネジメント・リミテッド、日興アセットマネジメント株式会社および日興シティグループ証券会社に直接照会したようですね。

照会内容は① 第4期末のあなたの保有投資口数はいくつですか②投資名簿には、あなたの名前は載っていないのだけど、投資名簿のどの名前であなたは投資口を手に入れたの?③投資主名簿上の投資主とあなたの関係はどういうものなの?

ということだと思います。

そして、この3者に関して 「照会の結果、当該期末の保有投資口数及び当該投資口の投資主名簿上の投資主名が判明。当該期末における投資主名簿上の投資主及び契約又は法律の規定に基づき、当該者が本投資法人の投資主として議決権その他の権利を行使できる権限又は権利の行使を指図することができる権限を有している事実を確認。」

つまり、この3者が真の保有者であり、3者の保有投資口数の合計が過半数を超えているから同族会社要件にあてはまり、REITの所得に法人税課税されることになりましたということだと思います。

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2007年12月19日 (水)

REITと平成20年度税制改正

 このブログだけじゃなく、ほかのメディア等でもさんざん吼えていたREITの法人課税に関して、若干改正があるようです。

自民党税制改正大綱

投資法人に係る課税の特例について、同族会社に該当しないこととの支払配当等の損金算入の要件を、3株主グループによる判定から1株主グループによる判定とする。

現行の税制では、REIT(投資法人)が同族会社に該当したら、REITの所得に対して法人税課税をし、投資家サイドでは、受取配当の益金不算入とか配当控除が使えないという、踏んだりけったりの状況です。この同族会社の定義というのは、細かいことをいうときりがないのですが簡単に言うと、3人の株主がその会社の株式を過半数持っていたら同族会社ですよとなっています。

こんな要件を課したら、絶対に大株主があらわれないでしょうと思っていたら、そんなことを考えない大株主が現れてきて、実際、法人税課税がされるREITがあらわれそうです。

同族会社なんてナンセンスなんですけど、結局改正は上記のようになるようです。すなわち1人の株主が過半数もったら同族会社よってことになるようです♪

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2007年12月11日 (火)

REITの海外不動産組入れ

やっぱり、今日は、REITに海外不動産を組入れることが解禁になるという話でしょうね。

現行のREITというのは、海外不動産を組入れることができないのですが、元気のないREITのカンフル剤の一つとして、どうやら、来年4月をめどに海外不動産の組入れも可能となるようです。

魅力的な国内不動産が枯渇しつつあるので、ここで新しい血を入れることは、マーケットの活性化のためにも非常に魅力的ですね。適正な不動産の価格を担保するしくみがきっちりワークすれば、それなりにうまくいくと思うのです。不動産鑑定士の方の責任は重くなって、大変でしょうけど。

このREITが海外不動産を投資することになった場合の課税上の取扱いが実は非常に面白いのです。REITというのは、ご存知のように、一定の要件を満たした場合は、配当が税務上の費用(損金)となります。損金となった分だけ税金は減ります。

そして、このREITに関してですが、実は、REITが直接、外国で払った法人税は外国税額控除ができるのです。この外国税額控除のしくみというのは、複雑ですが、簡単にいうと、REITが、直接、支払った外国法人税額は、控除限度額内で、控除をすることができます。そして、外国税額控除の面白いところは、控除限度額内であれば、日本で支払った法人税よりも外国の法人税の方が多い場合は、超過部分は、日本で還付されるのです。

REITにあてはめると、もし100の所得が発生して、全部配当した場合は、法人税は0となります。ところが、このREITは外国で法人税を20支払い、外国税額控除の法人税の控除限度額が30の場合は、20部分は、還付の対象となります。控除限度額は、配当を損金に算入する前の所得、つまり、このケースの場合は100をベースに計算することになるからこのような現象が生じます。

 同様の事例で、外国税額控除の控除限度額が5の場合は、その事業年度に還付できるのは、外国法人税20のうち5であり、超過部分15は、翌期以後、3年間繰り越され、3年以内に控除余裕額がある場合は、控除できることになります。

 REIT自体はビークルであり、いずれこの還付部分も投資家に分配され、投資家段階で課税されることと思いますので、ぜひ、このシステムは維持ししていただきたいものです♪

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2007年12月10日 (月)

不動産投資インデックスと不動産デリバティブ

 アルファーブロガーアワードには見事になれませんでしたあ。

でも、先日、その発表日に本物の葉玉さんや貞子さんKimutaxさん、Fredyさんにお会いできてこと+抽選でRollyGetしてしまったことから考えると、名よりも実をしっかり取ってしまったような気がします。今後、このように人生も進行していくという暗示であるならば、それはそれとして良きことかな♪

さて、今日のネタを探そうとしていたら不動産証券化協会HPで、J-REIT 市場の変遷と展望に関する報告書-J-REIT 誕生からの5 年間のデータを活用した分析・検討-」を見つけ、不動産投資インデックスのところだけ読んでみました。

不動産投資インデックスとは、実物不動産の投資収益を示す指標であり、たとえば、今後、ある不動産に投資するかどうかという意思決定や、すでに購入した不動産が、予想通り、予想以上に儲かっていたのか、そうじゃなかったのかを判断する材料として使えるものです。

 指標としてインカム収益率、キャピタル収益率、総合収益率があります。

 不動産証券化協会が公表しているJ-REIT PROPERTY  INDEXによると、

インカム収益率(Office)は、 2002年1月が 6.2%、 20066月が5.3

キャピタル収益率(Office)は、20021月が△1.2%    20066月が11.3

総合収益率(Office)は    20021月が 5.0%    20066月が16.6%

となります。かなり5年間で土地の価格が上昇したんだなあと思います。

 インデックスは証券でもあるのですが、証券の場合、市場でいっぱい取引されているから、その取引価格を引っ張ってこれるのですが、実物不動産はそんなに取引がないので、取引価格に代えて不動産鑑定評価額を使っているようです。

 まだまだ日本の不動産投資インデックスは発展途上だそうですが、論文で期待されている役割をいくつか示していらっしゃいます。

その中で、これは不動産投資インデックスとして必要性があるなと思ったのが、不動産の将来の値下がりをヘッジするために不動産デリバティブを組成するニーズがあるので、その組成のために、この不動産投資インデックスを使えないかということです。

上記論文、84ページを引用させていただくと次のとおりです。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

不動産投資インデックスの将来の想定される実現値及びその他想定さえる諸条件のそれぞれに応じて予めペイオフを定めていく金融商品、即ち、不動産デリバティブの組成が考えられる。不動産デリバティブの取引を通じて、例えば、不動産の価格変動リスクをヘッジすることが可能となる。不動産のリスクが顕在化している現状を踏まえれば、不動産の価格変動リスクをヘッジするニーズは高まっているといえ、不動産デリバティブによって、不動産のリスクが望ましい形で分配されることが期待される。

そういえば、不動産デリバティブって見たことがないですしね。ただ、よくわからないから書くのですが、金利や為替と異なり、あまりにも不動産って個別性が強いから、ほんとうにヘッジできるようなデリバティブ商品の組成って可能なのでしょうか♪

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2007年12月 6日 (木)

TMKとSPT

今日は、スーパーマイナーなお話

TMK(特定目的会社)とSPT(特定目的信託)はどう違うの?

TMKSPTも資産の流動化に関する法律に基づいて作られた資産を稼がせてるために存在する事業体です。

TMKは特定目的会社といわれるように法人の一種であり、SPTは信託です。

資産の流動化に関する法律は、バブルのあとの暗黒の10年における不良債権処理や、企業の贅肉のような資産を譲渡してお金を受け取り借入金を返済すること等のニーズが強かったために作られた法律です。

この法律によりTMKSPTが作られ、企業の持っていた資産がこれらの事業体に譲渡される。そして購入資金は投資家から集めてくる。そして、資産を働かせ、稼がせ、利益がでたら投資家に分配するしくみです。

投資家からの資金の調達方法はTMKの場合は優先出資証券(配当は特定出資に優先して払われるが議決権はない)を発行したり、社債を発行したりして調達します。

SPTの場合は、受益権を発行したりして資金を調達します。

SPTTMKの特徴は、一定の要件を満たす場合は出資者や受益者に支払われた配当が損金となることです。

TMKはそれなりに実績がありますが、実はSPTは1件くらいしか事例がないようです。

これは、他の信託が受託者段階で課税しないことや受託者責任が過重されていること等、ようするに使い勝手が悪いからだと思われます。

なお、両者の収益分配金に対する消費税法上の取り扱いですが、TMKからの配当は不課税とされ、SPTからの配当は非課税とされるというような点が異なります。

消費税法基本通達

5-2-8              剰余金の配当等

剰余金の配当若しくは利益の配当又は剰余金の分配(出資に係るものに限る。以下528において同じ。)は、株主又は出資者たる地位に基づき、出資に対する配当又は分配として受けるものであるから、資産の譲渡等の対価に該当しないことに留意する。

6-3-1       金融取引及び保険料を対価とする役務の提供等

法別表第一第3号《利子を対価とする貸付金等》の規定においては、おおねむ次のものを対価とする資産の貸付け又は役務の提供が非課税となるのであるから留意する。

(5) 法法第2条第29号《定義》に規定する集団投資信託、同条第29号の2に規定する法人課税信託又は同法第12条第4項第1号《信託財産に属する資産及び負債並びに信託財産に帰せられる収益及び費用の帰属》に規定する退職年金信託若しくは同項第2号に規定する特定公益信託等の収益の分配金

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2007年12月 5日 (水)

公益法人制度改革と税制改正

今朝の日経は、信託大好きおばちゃんネタにからんだグローバルな話題が載ってます。たとえば、金融面には『「中印会計基準も容認を」プロ向け証券市場経産省が提言』これは、11月に書いたエントリー「  インド株をJDRとして、日本で買えるか?」で書いたネタにからんでるし、先週、「イスラム金融の仕組み」を書いたら、経済教室面のゼミナールは「イスラム金融の基礎」を連載しているし、

で、今朝は一面トップに「社団・財団法人改革、税制で促進 営利事業の課税強化 政府与党「公益」は非課税拡大」となってます。

現行税制では、会社以外の組織体である人格のない社団やNPO法人、財団法人、社団法人は、33事業として定めた収益事業を営んでいる場合は、その事業から生ずる所得については税金をかけましょうというシステムになってます。その組織体が何のためにお金を使うのかが問題ではなく、そのお金がどこから生じているかという観点から税金をかけるシステムで、税金を取る側からすればわかりやすいものです。戦後このシステムはずーっと続いてきたのですが、今般、公益法人改革が行われることになりその見直しを行うことになるようです。

記事を読みながらどうなるかを書くと、公益法人改革により、これまでの社団・財団法人は公益社団・財団法人と一般社団・財団法人に分かれます。

課税方法は、この2つのタイプで分けるのではなく、一般社団・財団法人を非営利か営利かにわけます。営利法人というのは、その法人の出資者がその法人から生じた利益や残余財産の分配を受けるようなものだと思います。株式会社をイメージすればいいと思います。非営利法人というのは、出資者が配当や残余財産の分配を受けない法人です。記事によると、非営利法人かどうかを、たとえば、残余財産が国に帰属すると定款に定めているかどうかで判断するようです。

非営利法人と判定された一般社団・財団法人は、従来と同じように、33事業から生ずる所得に法人税がかかるけど、この税率が22%から30%に増えるようですね。そして非営利とされない一般社団・財団法人は、普通の会社と同じ法人税のシステムで税金がかかる。

第三者機関のお墨付きをもらって公益社団・財団法人されたものは、33事業を営んでいても一部非課税で税率は調整中だそうです。

今ある社団・財団っていろんなものがあると思います。学校法人や社会福祉法人系はたぶん、公益法人グループに入るのでしょうね。それでは、宗教法人はどうなるのでしょう?大規模宗教法人からプチお寺まである。

また、この改革は、あくまでも社団法人・財団法人であるから、人格のない社団やらNPO法人がどうなるかはわからないですね。

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2007年11月 9日 (金)

ふんだりけったり法人課税REITの投資家

前回、どうもFCレジデンシャル投資法人に、ほんとうに本邦初の法人課税されそうだというお話を書きました。

 今日は、このREITからの分配金は、たとえ、法人課税されようとも、投資家サイドで受取配当益金不算入や配当控除が使えないんじゃないかという疑問を書きます。

REITの特徴は、何度も書いていますが、一定の要件を満たせば、REITにおいて配当が税務上の費用(損金)となることです。通常、配当は、利益の処分だから損金にはなりません。

REITで100の利益が出た場合、要件を満たせば、配当が損金となるので、100配当に回せる。もし、配当が損金にならないのだったら100の利益に法人税等が40かかるから、配当に60しかまわせません。

でも、一般の事業会社の場合は、100の利益に法人税等が40かかって、配当に60まわすシステムなんですね。だから、法人税がかかっても、この部分は、一般の事業会社とは変わらない。

ところがです。一般の事業会社(日本の事業会社ね)からの配当を法人がもらった場合は、その配当のうちアバウトにいえば50%とか100%部分は、税務上の収入(益金)にはならないのです。つまり、60配当をもらったら、会計上は60収入にあがるけど、税務上は一部又は、全部が収入にあがらない。そうなると、収入に上がらない部分だけ所得が減るから、投資家である法人の支払う法人税等も減るわけです。

また、一般の事業会社から配当を個人がもらった場合、配当控除といって税金のディスカウントがあるんです。

なぜこのような仕組みにするかというと、たとえば100の利益のでた会社の法人の株主が税金を引いた残り60を配当として受取り、その配当に税金をかけると、ここでかかる税金が60×40%=24となるから、手取りは36となる。でも、配当の元になる所得というのは100だけ。そうすると100の利益が配当という形で株主に流れるたびに税金をかけると同じ利益に2重にも3重にも税金をかけることになる。これは、おかしいということで、株主が法人の場合は、もらった配当を益金にしないシステム、株主が個人の場合は、税金のディスカウントのシステムが作られています。

REITに関しては、配当を損金にするということで、支払い時に税金がかからないことから株主には受取配当の益金不算入や配当控除の適用がないとされています。

ところが、法人課税されるようなREITができてしまいそうだ。そうすると、REITでの支払い段階では、事業会社と同じように税金がかかった後の残りを配当することになるから、投資家側では、事業会社と同じように二重課税を排除するようなシステムを作らないとおかしいですね。

でも、条文を読むと、そうじゃないような気がするのです。

たとえば、法人投資家のための条文

租税特別措置法67条の15(投資法人に係る課税の特例)

 5 法人が投資法人から支払を受ける配当等の額は、法人税法第23条第1項及び第93条第2項第2号に規定する配当等の額に該当しないものとみなす

これは、法人がREITから支払いを受ける配当は一律、受取配当の益金不算入の適用はありませんよということを書いていると思うのです。

また、個人投資家のための条文

第9条(配当控除の特例)

 個人の各年分の総所得金額のうちに次に掲げる配当等(所得税法第24条第1項に規定する配当等をいう。以下この条において同じ。)に係る配当所得がある場合には、当該配当所得については、同法第92条第1項の規定は、適用しない。七 投資信託及び投資法人に関する法律第2条第12項に規定する投資法人から支払を受けるべき配当等

 こっちも個人がREITから支払いを受ける配当は、一律、配当控除の対象にならないと書いているような気がするのです。

 でも、もしかしたら、例外規定があるのかもしれません。いや、きっと特別の規定があるに違いない。だってあんまりにも不合理だから。見つかったらこのブログでお知らせしますからね♪

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2007年11月 8日 (木)

本邦初、世界的にも稀な法人課税されそうなREIT

 今朝は、あんまり日経ネタがないし、頭の中にストックもないので、先月このブログでも話題になったREITの法人課税の話について、

 REIT(不動産投資信託)厳密にいうと投資法人は、お金を稼ぐためだけに作られた箱みたいなものです。この箱(ビークル)に投資家からのお金をがばっといれて、そのお金で不動産や不動産の受益権を買ってこの箱にいれて、お金を儲けさせます。そしてお金が儲かったら、それを投資家に分配します。

会社もお金儲けの箱だけど、この箱には人、物、金がはいっていて、わーっとお金儲けをするようなもの。でも投資法人という箱の中身は、ほぼ物だけ。お金は入ってきてもすぐ物に変わったり、出て行ったりするし、人は外から指図して箱の中に入ってきません。

投資家は、1円でも多くのお金が儲かればいいと思っていますが、儲けは収入から費用を引いて計算されるものです。最大の費用というのは税金で、日本では法人に対する実効税率は40% くらいです。100円儲けても40円税金をとられるから、60円しか残らない。つまり60円しか配当できないということです。

でも、もし、この投資法人という箱で税金がかからなかったら投資家は100円配当をもらうことができます。お金をいっぱい分配してくれる箱の方が魅力的だし、そっちに投資家のお金が集まります。投資法人に関しては、一定の要件を満たす場合は、投資家に支払う配当を税務上の費用(損金)としてみてあげましょうとなっています。このようにすることにより、投資法人段階では法人税がかかりません。

ところで、この配当が損金となる要件のひとつとして、投資法人が同族会社じゃないというものがあります。これは、期末に3人以下の株主が投資法人の株の過半数を持っていたらダメということです。ダメになったら、配当が4割カットになるわけです。

先月話題になっていたREIT FCレジデンシャル 投資法人のプレスリリース111日)を引用させていただきますと、

税法上の導管性要件を満たさない場合、利益の配当の損金算入ができなくなり、本投資法人の税負担が発生する結果、税負担相当額の投資主への分配金が減少します。このため、本投資法人としては、現時点において第4 期(平成19 10 月期)の利益予想および一口当たり分配金予想を下記のとおり修正します。

一口あたり分配金が、予想10,005円→5,857円となるわけです。

大量保有報告書によると上位3社で56.14%のようです。でも、これは期末の数字ではない。現在、確認中ということで、まだ最終的にどうなるかはわからないようですが、ほぼ4割カットは確定というようなことですね。

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