2009年6月 4日 (木)

資本剰余金からの配当

今朝の日経の投資財務面に「資本剰余金で配当 広がる」という記事があります。

 資本剰余金からの配当って何? 配当っていうのは、一般的には、会社が利益を稼いで税金を差し引いた残りから支払われるもの、つまり利益のおこぼれを株主に支払うものです。

 この資本剰余金の配当というのは、利益からではなく株主が拠出した資本を払い戻すのですが、これを元本の払い戻しとせず、配当だよというようなものです。

 高額の利回り約束するからお金を貸してよといわれ、欲の皮でべっとりしたおやじが会社に貸したら、ほんとうに高額の配当が払われてたので大喜び。ところがしばらくすると、貸した会社が倒産した。蛸配当だったから、

注 蛸配当とは、ウィキペディアによると、株式会社等が本来分配可能なだけの額の剰余金(配当するべき利益)がないにもかかわらず、粉飾決算などによって見かけ上分配可能額(配当可能利益)があるように見せかけるなどして、出資者である株主へ過大な剰余金の配当をする行為をいう。

蛸配当は違法ですけど、蛸配当と本質的には同じようなもの つまり元本の払い戻しを配当だよという行為は会社法でオーソライズされています。ですから、公明正大にできます。コンプライアンスにうるさい一部上場企業だってできます。

インド子会社投資がうまくいってない第一三共は今期、大赤字ですが配当をされるようです。これが資本剰余金からの配当

決算短信の単体の純資産の部の一部(H21.3.31)は次のとおり 

資本剰余金            (単位M円)

資本準備金       179,858

その他資本剰余金    767,903

資本剰余金合計     947,761

利益剰余金

その他利益剰余金

固定資産圧縮積立金    1,862

繰越利益剰余金    △254,232

利益剰余金合計    △252,370

利益剰余金がぼろぼろだから、ここから配当が払えないので、その他資本剰余金から払われるようで、

1株あたり 40.00

配当金総額 28,157M

その他資本剰余金が767,903M円あるから払えるのですが、何もそこまでして払わなくても、

ちなみに資本剰余金からの配当というのは、本質的には元本の払い戻しだから、配当じゃないので源泉税を徴収すべきじゃないと考えそうですが、税法的には、一部は利益からの払い戻しとして源泉税の対象としています。もし、全部元本の払い戻しだぁとしちゃうと、源泉がなされない分だけメリットがあるので、配当じゃなく資本の払い戻しをしようと考える会社がいっぱいでてくるかもしれない。そうなると税収が減るからじゃないのかなあ

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2008年10月 3日 (金)

おおすぎせんせいの「会社法の誕生と波紋」

 おおすぎブログでおなじみの大杉謙一教授が、ご自身のブログで日本評論社の法律時報10月号の特集「会社法のいま」の宣伝をなさっていらっしゃったので、はじめて、法律時報なる雑誌を購入しました。

 おおすぎせんせいはこの特集の中で、「会社法と誕生と波紋」というテーマでお書きになっていらっしゃいます。

 時系列に会社法制定までの流れというか、いろんな利害関係者の方とのバトルがあったんだろうなということが淡々とした記述の中から読み取れますねえ。

 日本の会社法はアメリカの会社法の流れを受け継がれているもので、事前規制よりも事後救済を重視しているけど、アメリカの会社法のように包括的な救済規定がなく、個別的で、弱いものが救済されない可能性があるからこれをどうすればいいのかということなども触れていらっしゃいます。

 また、結びに代えてで誰のための会社法かということで、ブルドックソースの敵対的買収を例をあげられて、海外投資家がこの事件の後、日本に嫌気を指し、日本株売りに転じたことに見過ごせない真相が含まれているとお書きです。

日本人は、同じ髪の色をした同じ言語をしゃべる人たちの間だけの利害調整を考え、丸く収まれば一件落着と思っているけど、そんな江戸時代的感覚では、これからはだめでしょう。利害関係者の中には、外国人投資家も当然含まれるわけであり、そんな彼らの利害も考えて対応しないといけない。そのために外国の法律の翻訳輸入だけでなく、自国の法律の翻訳輸出も必要ではないかと。

ちなみに、おおすぎさんも委員として参加されている企業価値研究会の平成20630日に「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策のあり方」においては、ブルドックソース問題の批判等を踏まえて、買収者にお金を払っちゃいけない! 株主総会の決議さえ通ればいいってもんじゃないよ!というような意見を公表していらっしゃいます。

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2008年7月 7日 (月)

消費者にやさしい民法改正

 今日は77日 七夕の日♪ 東京は、今(7時前)現在、雨模様ですね。

 今朝の日経の法務面は「「債権法」改正 消費者保護も配慮へ 法務省参与内田貴氏に焦点を聞く」です。

 民法が110年ぶりに改正されるそうです。といっても、民法は守備範囲がとっても広いので、主として債権法のあたりのようですが。

 内田貴氏といえば、民法の本が有名ですよねえ。信託大好きおばちゃんが大阪から東京へ引越ししたときも、内田本は持ってきました。

 東大教授だった内田さんが法務省の参与になられて民法の改正に実質的に取り組まれていらっしゃるようです。

 この債権法改正のキーは、一般市民が遭遇するかもしれないトラブルの解決に役立つ民法ではないかな。

 記事を読んでへーっと思ったは、現行民法は短期間に完成度の高い法典をつくるという政治的要請のもとで作られたものだったことです。

 原理原則だけ決めて、とっても抽象的。だから、条文だけ読んでも、どうしていいかわからない。

 内田さんが目指しているのは、条文を読んで、すっと理解できて、当事者の力関係や情報の非対称性を考慮して、弱者(消費者)にやさしい民法のようです。

 条文を読んで、そこでわかるというようなものを作ると、条文数が激増するのでしょうね。現在の条文数は1044. 記事によると20世紀に作られたオランダの民法は5,000条ほどなので、相当なボリュームになるのかもしれませんね。

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2007年11月 5日 (月)

またまた、日興△株式交換のなぞ 

どういうお話かというと、日興とシティが三角株式交換をするのですが、日興コーディアル証券の株主が受け取るシティ株式に端数が生じた場合に日興の株主は現金をもらうことになるのです。

このように現金の授受があるような場合、原則的には、日興コーディアル社においては株主が変わるだけなのに、会社が所有している資産などを時価評価して評価益がある場合はその部分に税金を課されるリスクがあります。でも、例外に該当する場合は、このようなリスクが生じないのです。

今回の日興とシティの三角株式交換において、日興株主が端数株式の替わりにお金をもらう場合は、税金のリスクがあるかどうかということが論点です。

KRPさん:

「T&Amaster」10月22日号にも記事がありますね。法人税基本通達1-4-2には、「株式交換完全親法人」等の三角株式交換や三角合併を想定した文言がないことから、一部の方が懸念されているみたいですし、実際に契約書の文言によってはまずいようだとあります。

為ご参考。

信託大好きおばちゃん 

KRPさん。ありがとうございます。 で、うーんとうなって、商事法務No1812を持って美容院に出かけていき、髪をいじってもらっている間、太田洋弁護士の「三角合併等対応税制とM&A実務への影響」を読んでいました。2時間くらいぼーっとするのもなんでしたので。

株式交換により、完全子法人となる予定の会社の旧株主は、完全親法人となる会社の株式を受け取ることになります。株式交換時に端数が生ずる場合は、その端数部分をまとめて競売して、代金を旧株主に支払わなければならないという規定が会社法にあります。でも、三角株式交換により完全親法人の親法人である外国会社の株式の交付を受ける際に生ずる端数に関しては、この会社法の規定の適用がないのです。

法人税法の解釈通達である1-4-2は、株式交換により端数が生じたことにより現金を受け取っても、原則的には、上記課税リスクはないといっています。でも、この通達は会社法の規定による端数の処理を前提に作っており、三角株式交換で外国会社の株に端数が生ずる場合なんて書かれていない。だから、三角株式交換の場合は駄目じゃないかと考える人もいたということでしょう。

この問題に対する回答のようなものが、上記太田論文(商事法務No1812 56頁)に記載されており、引用させていただくと

「課税当局は、合併契約書に交付される現金が端数調整分であることが明記されることなど一定の要件が充足されることを前提として、その部分について現金その他の財産が交付されることの一事をもっては税制適格該当性を否定しないとの柔軟な運用で望む方針のようである。」

ということだそうです。

ところで、113日の日経新聞に「シティ株低迷 三角合併に影」という記事があります。サブプライム問題でシティは大損失を計上し、プリンスとかいうエライさんがやめるみたいですが、株価も下がり気味。もしシティの株価が一定以下になると、日興コーディアルの株主がもらえるシティ株が目減りするようですし、平均株価が26ドルを下回ると、日興側に株式交換契約を解除できる権利が発生し、三角株式交換が破談になる可能性があるようです。

税制の問題より、こっちの方が気になります。さて、どうなりますか♪

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2007年11月 1日 (木)

ごめんなさい。GCAは、株式交換ではなく、株式移転です!

 プレスリリースがでました。 私の記事の読み間違いですね。あいかわらず馬鹿ぶりを発揮しております。

   (一部、11/1 11時過ぎに修正を加え、削除をしております。)                                  

プレスリリースのパワーポイントから推定して書きますと、

(1)       現在、GCAホールディングスはマザーズに上場していて、GCA役職員と個人、機関投資家が株主となっている。 アメリカにGCAと同じようなM&Aの助言をしているサヴィアンLLCでありこちらにも出資者がいる。

(2)       サヴィアン出資者が現物出資してサヴィアンINCをつくり、サヴィアンINCの持分を現物出資して日本に株式会社を作る。これがサヴィアン株式会社。

(3)       GCAホールディングスとサヴィアン株式会社の株式を共同で株式移転して、GCAサヴィアングループという株式会社を作る。

(4)       この会社を東証マザーズへ上場させる。 そして、GCAホールディングスの株主、サヴィアン株式会社の株主にGCAサヴィアングループの株式を渡す。

 株式交換は、既存の会社の株式を100%子会社となる会社の株主に渡すものですが、株式移転は、新たに作った会社の株式を渡すものです。

アメリカの会社の持分と日本のGCAホールディングスの株を使って株式移転は会社法上無理だと思います。

 この再編に関して税務上の論点は 日本とアメリカの2つありますが、

日本の株式移転は、組織再編税制の枠組みに入り、共同再編に該当するかどうかということになると思います。この辺の論点は、機会があったら書きますが、適格再編OKと判断していらっしゃるようです。ただ、プレスリリースでは、GCAホールディングスとサヴィアンは規模が同じといういことですが、株式移転するのは、あくまでもサヴィアンの突然新設された日本の親会社ですので、この親会社とGCAを比較してOKとなるということでしょうか? 

あと気になるのがアメリカの方です。 アメリカのサヴィアン出資者は、まず第一ステップで、LLCの出資がINCの出資になり、それが日本のサヴィアン株式会社の株式に変わる。次にサヴィアン株式会社の株式がGCAサヴィアングループ株式に変わる。

これらの過程での出資持分の譲渡益課税がどうなるのかなということですが、資料によりますと「米国内国歳入庁に対し、本株式移転を含む一連の取引の結果、サヴィアン出資者に対し課税がなされないことを確認する回答書が得られない場合」とあるので、課税の繰り延べが原則のようですね。

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GCAホールディングスが米投資銀行の日本親会社を株式交換!

今朝の日経の第1面、「M&A助言のGCA 米投資銀を「三角合併」」 というセンセーショナルなタイトルが目に入ります。

ぎょっとしましたが、正確には、日本のマザーズ上場会社であるGCAホールディングスが、米投資銀行であるサヴィアンの日本親会社 サヴィアン株式会社を株式交換するということです。サヴィアン株式会社は、今後設立され、現在、アメリカのサヴィアンの株主は、日本のサヴィアン株式会社の株主となり、株式交換後、GCAホールディングスの株主となることだと思います。

GCAホールディングスのHPでこの情報が、まだ、リリースされていないので、今はここまで、

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2007年10月 3日 (水)

日興の△株式交換!

今朝の日経の第一面は、「米シティ日興を完全子会社化」です。 今年の51日から可能となった三角合併方式、本件は株式交換ベースだからここでは三角株式交換方式といいますが、による初の事例だそうです。

株式交換って何だ?

株式交換って、既存の会社が他の会社の株を100%手に入れるために、代価として、自分の会社の株を他の会社の株主に渡すようなもの

じゃ、三角株式交換って何だ?

株式交換っていうのは、欲しい!と思った会社の株を代価として支払うものだけど、自分の会社のかわりに自分の会社の親会社の株を渡すもの。

どんな場合に使えるの?

他の会社が上場していて、欲しい!と思ってる方の会社が非上場の場合、通常の株式交換をやると他の会社の株主が持ってる株というのは上場株から非上場株に変わるでしょ。いつでも売れる株からいつでも売れない株に変わるということは、株主にとっては大変な問題です。そんな大変な問題がおこるような株式交換なんて、その株主たちが賛成するわけないですよね。でもそれじゃ、株式交換は絵に描いた餅になっちゃう。

実は、その非上場の会社は、実は別の上場会社の100% 子会社だった。もし、株式交換の対価として、非上場の株じゃなくて、その親会社の上場株をもらうとなった場合、他の会社の株主にとっては、上場株が上場株に代わるだけだから、大変な問題になる可能性も低くなり、結果として、株式交換に賛成して、株式交換が実現できる。

――――というような場合に使えるわけです。

日興のスキームはどんなもの?

現在の資本関係は、米国のシティグループ・インク(シティグループ)が 日本に100%子会社シティグループ・ジャパン・ホールディングス(CJH)を持っていて、この会社が、現在、日本で上場している日興コーディアルグループの株を67.2%(議決権割合約68%)所有しています。

このCJHと日興コーディアルが株式交換するわけです。シティグループと日興コーディアルグループが直接株式交換をすることはできません。別の国の会社同士だから。でも、CJHと日興コーディアルグループが株式交換するけれども、その代価として、CJHの株ではなく、シティグループの株を渡すことは、会社法の改正で可能になり、株式交換のために親会社の株を持つことも会社法では認められてます。

シティグループは現在、日本での上場を準備中であり、もし、上場すれば、日興コーディアルの株主にとっては、株式交換後も、おそらく今まで通りの方法で換金をすることが可能になると思います。

ちなみに交換株式数は 1,700/(シティグループの普通株式の平均株価×為替相場)

税務上の問題点は?

この案件に関しては、日本を代表するような法律事務所と会計事務所がアドバイザーのような形で入っています。物凄いフィーなんだろうなぁ。

朝っぱらから、だらだら税務上の取扱いの説明をしても疲れるだけなのではしょりますが、おそらく、株式交換時点で、日興コーディアルグループの株主にも、日興コーディアルにも税金が発生しないような要件を満たすものになっているのだろうと思います。

でも、プレスリリースを拝見しますと、「本基本契約の締結・公表後に税務上・株式実務上の問題について確認した上で株式交換契約を締結するというストラクチャーは適切である旨の答申を提出しました。」とあるから、税務上のリスクがあるかもしれないと思うようものがあるようですね。そう書かれると、物凄く興味がわきますが♪

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2007年8月23日 (木)

全株取得条項付種類株式の対価として1株未満の株を割り当てられた株主の課税上の取扱

みうらさん:日産ディーゼルの全員端数で現金というのもなんか税金と関係あるんですか

信託大好きおばちゃん:税金と関係あります。

最近はやりの手法ですが、 日産ディーゼル工業(株)(以下「日産ディーゼル」)社の公表資料に基づいて書きます。

       日産ディーゼル社は、ボルボグループの傘下に入るための手法として、次のようなことをしました。

     ボルボ社の100 子会社エヌエー社が日産ディーゼル社にTOBをかけて、日産ディーゼル社は、エヌエー社の子会社となった。

     日産ディーゼル社は、株主総会を開き、現在発行している普通株式を全株取得条項付種類株式に変更する定款変更を行った。

     定款変更後、総会で決議して全株取得条項付種類株式を会社が取得し、その対価として普通株式を株主に割り当てるが、エヌエー社以外は、1株未満の端数になる。

     1株未満の端数に関して、裁判所の許可を得て日産ディーゼル社が買い取り、代金は株主に支払われる。

ここから、税金の話になるのですが、全株取得条項付種類株式の対価として、発行法人の株式のみもらえる場合で、取得された株式と交付を受けた株式の額が同じくらいだったら、この時点での課税は繰り延べましょうとなっています。もし、現金が交付された場合だったら、株主サイドにおいて、みなし配当課税+譲渡損益課税が生じることになります。

ところで、本件の場合は、エヌエー社以外の株主は、全株取得条項付種類株式の対価として、新株式の割り当ては受けますが、実際に交付は受けていません。そして、最終的には、株主は株式ではなく現金を受け取ります。このような場合課税の繰り延べはどうなるのでしょうか?

そこで、法人税基本通達が登場します。

2-3-1       取得条項付株式の取得等に際し1株未満の株式の代金を株主等に交付した場合の取扱い法第61条の211項第2号《有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入》に規定する取得条項付株式に係る取得事由の発生によりその取得条項付株式を有する株主等に金銭が交付される場合において、その金銭が、その取得の対価として交付すべき当該取得をする法人の株式(出資を含む。以下2-3-1において同じ。)に1株未満の端数が生じたためにその1株未満の株式の合計数に相当する数の株式を譲渡し、又は買い取った代金として交付されたものであるときは、当該株主等に対してその1株未満の株式に相当する株式を交付したこととなることに留意する。

つまり、1株未満の端数を割り当てられた株主が全株取得条項付種類株式を譲渡した時点で、みなし配当課税+譲渡損益課税とはならず課税は繰り延べられます。そして、金銭を受け取る時点で株主に譲渡損益課税が生じることになります。

じゃ、このような事例の場合はいつもみなし配当課税がなく、課税が繰り延べられるのでしょうか。

それに関して、前通達に続きがあります。

ただし、その交付された金銭が、その取得の状況その他の事由を総合的に勘案して実質的に当該株主等に対して支払う当該取得条項付株式の取得の対価であると認められるときは、当該取得の対価として金銭が交付されたものとして取り扱う。

          同項第3号又は第5号に規定する全部取得条項付種類株式又は取得条項付新株予約権に係る株式に1株未満の端数が生じた場合についても、同様とする。

            というわけで、状況しだいでは、課税の繰り延べがなされないケースもあるとされています。じゃ、それはどういう場合なのでしょうか。この日産ディーゼル社の事案に関してはどうなるのでしょうか。この事案はいたってノーマルで、別に誰かの税金逃れのためにやったというようなものではないようにも思えるのですが♪

            

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2007年7月31日 (火)

ブルドックソースの23億円の支払いは損金か否か?

いろんなメディアで最近ブルドックソースのことが話題になっていますが。今日は、そのうちブルドックソースのスティールパートナーズ等への23億円の支払いが損金になるかどうかについて、

 これは以前、このブログで書いたねたの応用だと思います。すなわち、新株予約権を時下よりも安い値段で発行して、時価で買い取り消却したケースです。

 新株予約権というのは、会社法上では負債じゃないけど、税法上は負債です。しかし、この新株予約権の発行時の価格というのは、別に時価で行わなくてもいいという規定があります。

第54条(新株予約権を対価とする費用の帰属事業年度の特例等)

 5 内国法人が新株予約権を発行する場合において、その新株予約権と引換えに払い込まれる金銭の額(金銭の払込みに代えて給付される金銭以外の資産の価額及び相殺される債権の額を含む。以下この項において同じ。)がその新株予約権のその発行の時の価額に満たないとき(その新株予約権を無償で発行したときを含む。)又はその新株予約権と引換えに払い込まれる金銭の額がその新株予約権のその発行の時の価額を超えるときは、その満たない部分の金額(その新株予約権を無償で発行した場合には、その発行の時の価額)又はその超える部分の金額に相当する金額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額又は益金の額に算入しない。

 だから価値のある新株予約権を0円でも発行して問題はありません。受け取った法人も0円で受け取ったならば、それが取得価額となります。

第119条(有価証券の取得価額)

3 株式等無償交付(法人がその株主等に対して新たに金銭の払込み又は金銭以外の資産の給付をさせないで当該法人の株式(出資を含む。以下第8号までにおいて同じ。)又は新株予約権を交付することをいう。次号において同じ。)により取得をした株式又は新株予約権(次号に掲げる有価証券に該当するもの及び新株予約権付社債に付された新株予約権を除く。) 零

 ところが、実はこの新株予約権は0円どころか、非常に価値のあるもので、実際のお値段はどうして計算したらそうなるのかわからないけど23億円!だったのです。そして、この新株予約権を会社は株主から買取り消却しようと考えました。新株予約権って負債。 負債や資産を法人が取引する場合は、時価で取引しないといけません。 だから、会社は時価23億円で株主から新株予約権を買い取りました。 仕訳を考えると 貸方現金 23億円はわかるけど、借方は? 新株予約権時価で取得してますよね。これって、社債を割引発行して、額面で償還しているようなものですよね。払い込み価額と額面の差額というのは損金処理されますよね。だったら本件のような差額の23億円も損金になるんじゃないかということでございます。

第22条(各事業年度の所得の金額の計算)

2 内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の益金の額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、資産の販売、有償又は無償による資産の譲渡又は役務の提供、無償による資産の譲受けその他の取引で資本等取引以外のものに係る当該事業年度の収益の額とする。

3 内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の損金の額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、次に掲げる額とする。

 ◆1 当該事業年度の収益に係る売上原価、完成工事原価その他これらに準ずる原価の額

 ◆2 前号に掲げるもののほか、当該事業年度の販売費、一般管理費その他の費用(償却費以外の費用で当該事業年度終了の日までに債務の確定しないものを除く。)の額

      3 当該事業年度の損失の額で資本等取引以外の取引に係るもの

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2007年4月 9日 (月)

会社法と企業会計税務

先週の月曜日に続いて、いまさらながらの会社法本の紹介です。

平野敦士編 「実務解説 会社法と企業会計税務」青林書院

この編者の平野さんは、とにかく大量の本を出版されている凄い方です。何が彼を突き動かすのか? その原動力はわかりません。信託大好きおばちゃんにも彼の半分くらいのパワーがあれば、人生は変わっていたような気もします。

彼が、優秀な実務畑の人たちと書いたのがこの本です。はらはらと読んだのですが、それぞれの項目で知識がこなれているとの印象を受けました。

目がとまったところに「コラム ブラックショールズモデルと2項モデル」があります。これは、ストックオプションの価値を算定するための算式ですが、このコラムで2つの算式の違いを書いています。

2項モデルは、株価の擬似的な変動モデルからオプション価格を近似値的に推定していく方法。

ブラックショールズモデルは、一定の基礎数値を方程式に代入して解を算定する方法。

ブラックショールズの方が簡単に思えるけど、実はブラックショールズの算式は、満期日にしか権利行使ができないという前提で作られているから、満期日以外で権利行使ができるようなストックオプションの価値をはじき出すことはできない。

ブラックショールズの背景知識を持たずに単に数値を算式に代入するだけで評価額が算定できたと考えることは非常に危険なのです。

なるほど♪

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2007年4月 2日 (月)

会社法マスター 115講座

会社法が施行されて、もうすぐ1年になろうとしています。会社法関係の本の出版も一段落、二段落ついてます。これから出版されるものは、他と比較して相当魅力のなるものでなければ売れないでしょうね。

で、たぶん売れるだろうと思われる一冊が編著 葉玉匤美・郡谷大輔 「会社法マスター115講座」ロータス21です。

編著者の名前だけ見ても、欲しい!と思う人が多いと思います。だって会社法作った人たちですもんね。(ちなみに葉玉さんは役人やめちゃったらしい。郡谷さんは現在司法修習生)

で、中身なのですが、目次をみても非常に順番やタイトルを工夫しています。実務での使い勝手のよさを考えていますね。115の項目に分かれていますが、それぞれ見開き2ページでまとめ(4ページのもありますが)、左側のページでは、文章を、右側のページでは表を置き、視覚的に、すっとコンセプトが入るような仕組みになっています。

会社法について、深く実務で使うためというより、この項目はどんなものかというイメージを頭の中にいれる(一部の専門家以外はそれで十分なのですが)ためには、必要十分だと思います♪

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2006年11月 2日 (木)

これからMBOはどのように行うのだろう

今日(平成18112日)の日経金融新聞で、MBO(経営者による企業買収)がいまのはやりだけど、今後は税制が足かせになるから何もできないというようなことを書いてます。

以前から何度もこのブログにも書いているねたですけど。上場している会社がMBOで非上場になったりすることがあります。上場すると信用もあがるけど、コストもかかるし、いろんな株主が登場して、思い切った経営ができない。

だから非上場にするのだけど、そのときの手法として、まずTOB(株式公開買い付け)で、今なら〇〇円払って買ってあげる、もうすぐ株式が非公開になるから、株式もっても換金性がぐっと下がるよ!これがラストチャンス!とか言ってね。ファンドとかが株式を買い集めるのでしょう。

でもどんな世界でもひねくれものは必ずいて、売ってやんないとごねる。ごねるとかなわないので、次の手法として今は、現金を対価とする株式交換ができないので、産業活力再生特別措置法の認定を受けて、現金を対価に株式交換をします。株式交換の対価として現金が使えるのは来年の5月以降だから。

それじゃあ,なぜ株式交換でやるのか。現金で株式を買い取るなら、単なる売買と同じじゃないかと思われるかもしれません。でも売買の場合は、売り手の合意が必要です。TOBでごねる人たちですから、当然売買だと合意してくれない。でも株式交換だと有無を言わさず、株式を召し上げることができるのです。

このようなメリットが株式交換にはありました。でも今年の10月からはこの手法は使えません。なぜなら株式交換の対価として現金を支払ったような場合は、単に株式交換により100% 子会社となる会社の株主が変わっただけなのに、その会社の資産を株式交換時点の時価で計上しないといけないのです。これってすごい負担です。会計上というか個別財務諸表上は、100%子会社にした時点でも、個別財務諸表においては資産の時価評価はしません。連結財務諸表では、連結グループに加入した時点で時価で評価しますが。

こんな納税リスクがあるからMBOの手段として株式交換は使えないのです。株式交換、移転の税制は、ほかの合併とかの税制と従来は別に作られ、文句をいう株主からの現金での株式の買取も念頭においた法制度の設計をして、それなりに使い勝手はよかったのですが、法律間の整合性?なのかどうかわかりませんが、窮屈なものになってしまいました。せっかく会社法で企業の自由な活動を認めるような枠組みを作っていっても、一つ一つ税制が足かせをはめていってるような感じですね。

今後MBOはどんな手法でやればいいのでしょうか♪

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2006年10月30日 (月)

三角合併はどうなるのだろう

平成18年10月29日の日本経済新聞によると「「三角合併」ルール難航、株主総会承認条件で攻防―経団連、外資の買収攻勢懸念」のようです。

三角合併というのは、合併により通常は合併存続会社の株式を合併消滅会社の株主に交付するのですが、合併存続会社の株式のかわりに合併存続会社の親会社の株式をこうするようなもののことです。

このことによりたとえば上場会社がある会社を買収したいけど、自社とは合併したくないような場合に使えます。買収対象会社は三角合併の結果、上場会社の子会社になるからです。また買収対象会社の株主にとっても、非上場の会社の株式をもらうよりは、上場会社の株式をもらう方が、投下資本の回収が容易だからメリットがあります。

ただこの三角合併を認めると、外国の会社が日本の会社をお金を出さず買収できやすくなるので、日本の経済界は反対だということなのでしょうか。

ところで合併を決めるためには、原則的には合併存続会社と合併消滅会社において株主総会の特別決議で承認を受ける必要があります。この特別決議というのは、過半数の議決権のある株主が出席して、その議決権の3分の2がOKといえばいいもので、上場会社の場合はこの最初の議決権過半数を3分の1以上まで下げているところが多いと思います。

でこの特別決議でOKという規定を三角合併にも適用できるとなるとガンガン外国資本に買収される可能性が高いということで、合併消滅会社が公開会社(上場会社ではありません。譲渡制限のない株式を発行している会社のことです)で、合併消滅会社の株主に譲渡制限株式等を渡す場合は、議決権行使できる株主の半数以上(定款でもっと割合の加重OK)が出席し、その株主の議決権の3分の2以上(こっちも加重割合OK)がOKとださないといけない。上場会社で株主の頭数の半分以上を株主総会に出席させるのは至難の業だからほとんど無理になってしまうのです。

で、今問題になっているのが、制限株式等とはなんぞや。この制限株式等の中にどのような外国株式が含まれるかということなのです。

外国会社で非上場の会社はたぶん含まれるでしょう。では日本では上場していないけど、外国では上場しているような株式はどうなのか。

これはだめで、日本で上場している外国会社に限り制限株式等からはずすということになるのか。これで妥結できるなら日本にとってはうれしいのでしょうが、外国企業にとってはコストがかかるから大迷惑。

今年の前半あたりから日経新聞では、三角合併は外国会社でも認めるというような記事があったのですが、ここにきて最近勢いのある経済界がつっこみをいれてきたという感じです。外国の圧力が勝つか。日本の経済界の圧力が勝つかまだ決着はつかないようです。外野としてはどっちに転んでもいいのですが♪

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2006年10月26日 (木)

使える合同会社 ANAとインターコンチネンタルの合弁

平成181025日の日本経済新聞の夕刊によると合同会社の設立件数が1,000を超えたようです。

当初は、使えない、使えないと散々言われ、SPCのようなビークルに活路を見出せそうだというような感じもありましたが、そんな懸念はなくなりつつあるようです。

ANAとインターコンチネンタルホテルズグループは、合弁で合同会社を作ってます。プレスリリースをはしょって説明すると、

ANA2つの100%子会社があります。略称でいきなり書きますが、AHR社とAHRホールディングス社です。どちらも株式会社。AHRを増資して、AHR社を株式会社から合同会社に組織変更します。そしてANAの持っていたAHR社の出資の75%をIHC(インターコンチネンタルグループの100%子会社)に譲渡し、1%をAHRホールディングス社に譲渡します。次にANAの有するAHCホールディングス社の株式のうち66%をIHCに譲渡します。

最終的にAHRの株をANA24% インターコンチネンタルは75%直接所有し、ANAとインターコンチネンタルが1:2の割合で所有するAHRホールディングスが1%所有することになります。

そしてこのAHRホールディングスがAHRの唯一の業務執行社員とするように定款で決めます。このことによりAHRの運営が非常にうまくいくようです。それはなぜか。

---------------------------------------------------------------------------------------会社法第590条(業務の執行)によると

 社員は、定款に別段の定めがある場合を除き、持分会社の業務を執行する。

 2 社員が2人以上ある場合には、持分会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、社員の過半数をもって決定する。

上記の例にあてはめるとAHR社は社員が3人いる会社なので、持分会社の業務は社員の過半数で決めるのが原則だけど、多忙な3社の人が頻繁に話し合って決めるのは物理的に難しい場合もあります。でも定款で業務の執行はAHRホールディングス1社と決めると、AHRホールディングだけで決めることができるので運営しやすいのでしょう。

そして実際に職務を執行する人(AHR社の経営をする人)を選任等する場合で、社員が法人の場合は、その法人にとって会社法第362条第4項第3号の「支配人その他の重要な使用人」に該当するので取締役会の決議をしないといけないと解釈されているようです。でもANAやインターコンチネンタルのようなグローバル企業の取締役会で重要性がどのくらいあるかわからない子会社の役員の選任を決議しないといけないというのも大変ですよね。で、それについても1%の持分を所有しているAHRホールディングスにまかせるとしておくと、その手間も省けるということでしょうか。

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第591条(業務を執行する社員を定款で定めた場合)

 業務を執行する社員を定款で定めた場合において、業務を執行する社員が2人以上あるときは、持分会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、業務を執行する社員の過半数をもって決定する。この場合における前条第3項の規定の適用については、同項中「社員」とあるのは、「業務を執行する社員」とする。

 2 前項の規定にかかわらず、同項に規定する場合には、支配人の選任及び解任は、社員の過半数をもって決定する。ただし、定款で別段の定めをすることを妨げない。

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2006年10月10日 (火)

合同会社の現物出資

葉玉さんが、会社法であそぼを引退されて、めでたく東京地検特捜部にいかれたのですが、あの会社法の改正をしきり、なんとか実務におとしこむ道筋をつけたのは偉大なことです。その道筋のツールとして使ったのが、会社法であそぼブログであり、書籍であり、雑誌です。

この書籍の中の「論点解説 新会社法 千問の道標」を参考に合同会社の現物出資について書いてみます。

1.合同会社って

合同会社って、会社法的には持分会社の1つであり、他の持分会社(合同会社や合名会社)では、無限責任社員(会社の債権について、自分の財産を差出してでも責任をとる人や会社)がいるのですが、合同会社には、無限責任社員がいません。みんな有限責任社員。つまり出資者の責任に関しては、株式会社とかわらない。でも株式会社のように法律で会社の組織や利益分配について細かく規定せず、自分たちのルールで自由に作れるところが異なります。

この合同会社、当初は不人気だったのですが、じわじわと設立が進められているようです。

2.労務出資、信用出資は可能か

さて、合同会社を作るとき、出資者がいくばくかの資産(通常は現金)を出資して設立します。出資するのは、会社法57616号により「有限責任社員にあっては、金銭等に限る。」とされています。

これを読む限り、現物出資できるのは金銭その他の資産に限られ、労務出資や信用出資はできないと考えられます。ほんとうに労務出資や信用出資はだめなのでしょうか。

「千問の道標」によると、この条文の意味は、「定款で定めた出資の価額の範囲内で責任を負い、かつ未履行部分に関して直接債権者に対して責任を負う有限責任社員については、その内容決定時に、会社がその評価額を定めることができない財産をその出資の目的とすることはできないものとすることにある。」そうです。

つまり評価額を定めることができる資産じゃないとだめというこだから、労務出資にあてはまる報酬債権や、評価可能な営業権を出資することは可能であると考えられます。

評価可能な営業権はどれをさすのか、売買の対象になるような営業権であり、組織再編時に発生する差額概念的性格の営業権はだめなのか。この辺はよくわかりませんが、

3.合同会社の現物出資と損失責任

次にこの現物出資した資産の価額にまつわる問題です。定款に出資した資産の価額又は評価の標準を書かないといけないのですが、まずこの価額って時価をさすのか? これに関しては、時価ではなく、発起人が財産の価額として合意した価額がベースのようです(千問の道標No26)。そうすると10円の価値しかない資産を100円で出資しても、それを発起人がいいといったなら100円で問題はないのです。でも株式会社の場合は、検査役の調査や、不足額填補責任があるので、90円の含み損についてリカバーする機能が設けられています。

一方合同会社には検査役の調査も、不足額填補責任もないから、100円での出資を信じた債権者が馬鹿をみるということになってしまうのでしょうか♪

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2006年9月29日 (金)

スカイマークエアラインズの新株予約権の使い方

1.プレス発表によると

平成18年9月8日に、スカイマークエアラインズは、「第6回新株予約権(第三者割当)の発行及びコミットメント条項付買取契約の締結に関するお知らせ」をプレスリリースしています。

これは、三菱UFJ証券を割当先として新株予約権を割り当てるのですが、コミットメント条項付買取契約により、スカイマークラインズが行使してね!とお願いしたら、わかりましたって感じで三菱UFJ証券が新株予約権を行使して、資金を払込み、株式を取得します。三菱UFJ証券が、自分の都合で、好きなときに好きなだけ新株予約権を行使することも、新株予約権を譲渡することもできません。

このことにより会社は、資金需要が生じた時に、柔軟に資金調達をすることができます。

三菱UFJ証券は、投下資本をマーケットで売却して回収することになるのでしょうけど♪

2. 新株予約権の価格

新株予約権は1口について普通株式1,000株を取得することができる権利があります。

この新株予約権について値段がついていて3,800円/

ちなみに新株予約権の行使価格は368円/株となっています。

つまり1株あたりの行使価格は3,8円 株式の時価の1%くらいかな♪

この新株予約権の評価額については、ツリーモデルをベースにしているそうです。ツリーモデルって何? 二項モデルのことなのかなあ。よくわかんないけど♪

3.自己新株予約権の取得

プレスリリースによると取締役会が必要と認められた場合は、三菱UFJ証券が所有している新株予約権を取得して、消却することが可能だそうです。自己新株予約権を取得する場合のお値段は7,360円

新株予約権を買ったときの値段の約2倍で引き取ってもらえるということですね。

この自己新株予約権の取得について、商事法務No1778SCRAMBLEで問題点を指摘しています。すなわち「株式であれば、その募集には厳格な手続が用意されている。第三者割当続の規制、有利発行の規制、不公正発行の差し止めの制度等である。新株予約権も、新規発行の場合には同様の規制が用意されている。しかし新株予約権の取得は自由であり、なぜか自己新株予約権の処分には規制がない。これは上記規制の法意である持株比率の維持や持分価値の維持といった規制の趣旨を潜脱することを意味している」そうです。

自己新株予約権を再び発行する場合の手続なんて決めていないから、通常の取引のように、会社は自己新株予約権を譲渡できるということかなあ♪

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2006年8月31日 (木)

純資産の部と株主資本等変動計算書

1、会社法になって

会社法になって、決算書の表示の仕方の改正が行なわれています。一番、大きい改正は貸借対照表の純資産の部(旧資本の部)かなと思います。

純資産の部というネーミングに変って、この部分は、資産と負債の差額について内容を分析して、大きく分けて3つのカテゴリーにわけます。株主資本と評価,換算差額と新株予約権です。

2、株主資本

 株主資本とは会社の財産(資産-負債)のうち、株主に帰属する部分のことです。この部分は6つのカテゴリーにわけます。すなわち資本金、新株式申込証拠金、資本剰余金、利益剰余金、自己株式に自己株式申込金。このうちよくみるのが資本金、資本剰余金、利益剰余金に自己株式。

資本剰余金の中身は2つのカテゴリーにわかれていて、資本準備金とその他資本剰余金。利益剰余金の中身も2つのカテゴリーにわかれていて、利益準備金とその他利益剰余金にわかれてます。

商法時代と異なるポイントとしては、その他利益剰余金の中が積立金と繰越利益剰余金となることです。繰越利益剰余金って、いわゆる当期未処分利益ですが、

3.評価、換算差額等

これは、資産と負債の差額のうち株主資本に帰属しないもの ゴミ箱勘定みたいなものといったら失礼ですが、メンバーとしてはその他有価証券評価差額金(旧 株式等評価差額金 これで財規と一致)繰延ヘッジ損益(ヘッジのためにデリバをつかったけど、特例処理が使えなかったような場合、両建てBSにあがるもの、ただし税効果部分は別掲表示のはず)それと土地評価差額金(バブルが崩壊した後、一時期、土地の含み益の計上を認めていた。この評価差額として計上していたやつを減損した場合の会計処理がえぐかったなあ)。

3.新株予約権

そんでもってしんがりが新株予約権 新株予約権ってストックオプションのように「ただ」だけじゃないからね。ブラックショールズのように文系には理解のできない算式でお値段をつけて発行した場合は、ここに表示されます。 宝くじの発行残高みたいなもの

4.株主資本等変動計算書

 これは純資産の部の株主資本の1事業年度の変動をあらわしたもの。通常は当期純利益プラス剰余金の配当あたりが変動項目じゃないのかな。エクセルで様式を作っといたら、簡単にできますね。後注意が必要なのは、注記を忘れないでおくこと。特に剰余金の配当、これは申告につながるから、

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2006年8月18日 (金)

会社法の改正と配当

1.会社法の改正

 会社法が改正されて、定時株主総会で配当の支払い等を決めるための利益処分案というものがなくなりました。

 期中においても臨時株主総会を開いて配当を何度も行うことが可能になったからです。

 これは、会社法においては利益処分と決算の確定が、切り離されたということです。それがどのような影響を及ぼすのでしょうか。

2.株主資本等変動計算書と注記

 利益処分案はなくなりましたが、会社法では株主資本等変動計算書を作らなければなりません。これは前期末の資本金や利益剰余金、その他有価証券評価差額金などの残高からスタートし、期中の増減をして期末の残高を導き出すようなものです。

 この株主資本等変動計算書にはいくつかの注記が必要です。その注記の一つとして、次のようなものがあります。

会社計算規則136

◆3 当該事業年度中に行った剰余金の配当に関する事項

◆4 当該事業年度の末日後に行う剰余金の配当(当該事業年度に係る定時株主総会の終結後に法第454条【剰余金の配当に関する事項の決定】第1項各号に掲げる事項を定めるものを除く。)に関する事項

ただしこれは329日付けで合体されたそうです。その条文が今手元にないのでなんともいえませんが、

これは平成193月期の株主資本等変動計算書には、平成193月期中に配当したもの(平成183月期の利益に対応した分)だけでなく、平成19年の5月か6月の株主総会を経て配当するもの(平成193月期の利益に対応した分)も注記をしてねということです。そしてこの注記は法人税の申告をする際も非常に大事になってきます。

3.法人税の申告書で配当が影響してくるところ

 法人税の申告で配当が影響するのは、メインの別表4(税務上の損益計算書のようなもの)、そこからつながる別表5(1)(税務上の貸借対照表のようなもの)と同族会社の留保金課税のところです。

改正前は、別表4に支払う配当の金額を書くのですが、これはその期の株主総会で決まったものを繰り上げて入れます。

ところが改正により、その期に実際に支払った配当の金額を別表4の支払う配当の金額としていれることになります。会社法の改正を踏まえて法人税において配当の流出時期を効力発生日(株主総会の日)としたからです。ですから平成193月期の利益に対する配当を申告書に記載するのは、平成203月期となります。

次に同族会社の留保金課税の方ですが、こちらの方は従来どおり、繰り上げて計算をすることになります。配当を支払えば、会社の内部に留保する利益が減少するので留保金課税も少なくなります。いきなり繰り上げ禁止となると税額が増えるし、改正を理解していない人が間違えるリスクもあるので配慮したのでしょう。

そしてこのような税務上の配当の取り扱いの違いをわかるためにも株主資本等変動計算書の注記が重要になのです。

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2006年8月 8日 (火)

連結配当規制会社って何?

1.連結計算書類って何?

 会社法では、有価証券報告書(ユーホー)を提出している大会社(資本金が5億円以上または負債が200億円以上)は、連結計算書類を作らないといけません。また会計監査人を設置している会社は、ユーホーを提出している大会社でなくても連結計算書類って作れます。

 この連結計算書類のメンバーは、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結株主資本等変動計算書並びに連結注記表です。ちなみに連結財務諸表は、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結剰余金計算書並びに連結キャッシュフロー計算書です。

 注記表って、個別財務諸表でもあって、何かものすごい様式の表かと思われるかもしれませんが、注記がひとまとめに書いてあるやつで特に様式はないと思います。

 連結キャッシュフロー計算書が、連結財務諸表のメンバーなのに連結計算書類のメンバーでないのは、連結計算書類は招集通知にくっつけて出す奴で、連結キャッシュフロー計算書は有価証券報告書に入れてる奴で、提出する時期が計算書類の方が早いので手間をはぶいたとのことだそうです。でも連結キャッシュフローなんて連結財務諸表を作っている過程でできてしまうし、大体短信でもくっつけているから、提出時期が理由で計算書類にいれなかったのは、?です。

2.連結配当規制会社って何?

 連結配当規制会社って、連結計算書類を提出している会社だったらなれるんです。どういう会社かというと、連結親会社が、株主に配当できる金額が、親会社の分配可能限度額と連結ベースでの分配可能限度額のいずれかひくい金額を限度とすることができるような会社のことです。

なぜ連結ベースの分配可能限度額が入っているかというと、連結グループで企業の損益や財務状態を見た方が、ほんとうの企業のちからを判断できるという時代のニーズに答えているから。

なぜ親会社の分配可能限度額と連結ベースの分配限度額のいずれか低いほうチョイスなのか? 連結ベースの分配限度額が、親会社ベースよりも大きいからといって、連結ベースで配当を払うと、親会社の債権者の債権の担保となる会社財産が株主に吸い取られて、債権の回収が滞ることになる可能性があるから。

 この連結配当規制会社には、注記表で連結配当適用会社宣言!でもしといたらOKです。

株主にとって、自分にもらえるはずの利益を制限するような規定ってメリットがないから誰もやらないと思われるかもしれません。でも葉玉さんや郡家さんたちは、メリットを作っています。

たとえば連結配当規制会社の場合は、子会社が親会社の株式を持つのは、自己株式を持つのと同じで資本の空洞化を招くから禁止だ!となっているのですが、連結配当規制会社の場合はOKなんですね。

またグループ内で組織再編を行う場合で、たとえば債務超過会社を合併だ、分割だとする場合は、たとえ取締役会決議だけでOKの要件を満たしても、株主に迷惑がかかるから株主総会で説明しないといけないけど、連結配当規制会社の場合は、株主総会での説明はいりません。

なぜなら連結配当規制会社の場合は、以前からワケありの子会社があるときは、このキズをしっかり配当限度額で加味しているので、組織再編でお荷物を取り込んでも、その影響が出ないからです。

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2006年3月31日 (金)

全株取得条項付種類株式の使い方

 会社法では、全株取得条項付種類株式というのを発行できます。これは、2種類以上の種類株式を発行している会社でそのうちの1種類の株式については、株主総会の特別決議をへて、会社が買い取ることができるように定款でルールづけした種類株式のことです。

 すでに普通株式を発行している会社がその普通株式を全株取得条項付種類株式に変更させる場合は、定款変更のための株主総会の特別決議ならびに種類株主総会の特別決議で可能です。

 同じようなネーミングの株式として取得条項付株式というのがあります。これは、株主の同意なく一定の事由が生じた場合は、会社が株式を買い取れるものです。すでに発行している普通株式を取得条項付株式に変換させるためには、こっちは株主全員の同意が必要です。

 さて全株取得条項付種類株式の使い道ですが、敵対的買収防衛策で使えます。定款で20%以上株式を取得した株主(敵対的買収者)が現れた場合は、株主総会特別決議を開いて、株主全員から株式を取得し、20%以上取得した株主に対しては、議決権制限つき株式を発行すると決めることができます。

 これは敵対的買収者の持株比率が20%以上33%以下だったらいいのですが、33%を超えると、特別決議を否定できるから効果はないでしょうね。

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2006年3月27日 (月)

上場会社は黄金株を発行できない

 黄金株とは、種類株式の1つで、たとえば株主総会で、誰を取締役にするのか、取締役の誰を頸にするのか決める決議で、拒否権を発動できるようなタイプのものです。たとえ株主総会決議でOKが出ても、拒否権つき種類株主総会でXがでると、この議案はボツになります。人事の生殺与奪をにぎっているので非常に強い権力を持った株式です。

 この黄金株は、敵対的買収者が会社の株を買い占めたような場合でも、会社と友好関係のある株主が黄金株を所有しているときは、敵対的買収者が取締役の人事に嘴をいれようとしても拒否できますので、会社側としては、非常にありがたい武器になります。ただしこの株式が、敵対的買収者側にわたると、とどめの一撃を打てる武器になりますので、黄金株に譲渡制限を前もってつけるなどの工夫が必要です。

 ただこの黄金株の発行をあっさり認めると、会社がだめで、なんとか建て直そうとやってきた株主に対して、会社側の保身を極度に促すことになり、これは株主にとってもよろしくありません。

 で、この黄金株については、原則的には、株主の権利を不当に制限にするものとして、東証の上場基準によると、どうやら上場廃止になりそうですね。

 株主及び投資者の利益を侵害するおそれが少ないと東証が認める場合は黄金株を認めるようですが、これはたとえば、民営化企業が、その企業行動が国の政策目的に著しく矛盾することがないよう、国を割当先として拒否権付種類株式を発行する場合(注1)であるので、日の丸案件以外は難しいということかなあ♪

注1 飯田一弘 東京証券取引所上場部企画担当 「買収防衛策の導入にかかる上場制度の整備」 P21 商事法務 No1760

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2006年3月17日 (金)

キャッシュアウトマージャーは、取締役会決議だけでOK?

 会社法の施行により1年遅れますけどキャッシュアウトマージャーが可能になります。

 キャッシュアウトマージャーとは、合併により合併消滅会社の株主に、合併存続会社の株式のかわりに現金を交付する合併です。これが認められると、うざい合併消滅会社の株主にお金を渡して、追い出すことができます。

 合併を決めるためには、原則として、合併消滅会社、合併存続会社で株主総会の特別決議が必要です。でも小さな規模の合併の場合(規模が合併存続会社の純資産の20%以下のような合併)は、合併存続会社では取締役会の決議だけで簡易合併が認められます。

 また合併消滅会社の株式を9割以上所有しているような場合は、合併消滅会社では取締役会の決議で合併が認められます。

 しかしたとえば、三角合併のように合併消滅会社の株主に合併存続会社の親会社の株式を渡すような場合で、合併消滅会社が公開会社(上場会社という意味ではなく、株式に譲渡制限のない会社)で、親会社が、外国の会社のようなときは(まだ具体化されてません )、特別決議より条件のキツイ特殊決議でOKとならないと合併が認められませんから、合併消滅会社において取締役会決議だけでOKとはなりません。

 また合併存続会社が非公開会社(譲渡制限のある会社)の場合も取締役会決議だけではOKとはなりません。なぜなら非公開会社が第三者割当を行う場合は、株主総会の特別決議が必要なのに、組織再編を利用すると取締役会決議だけで第三者に株式が交付されるのではバランスがとれないからです。

 ここから考えてキャッシュアウトマージャーはどうかと考えると、、、、

 合併消滅会社の場合は、交付されるのは現金であり、特殊決議が必要なのは、今所有している株式よりも流動性の低い物を交付された場合に限られると思うので、特殊決議は不要であり、要件を満たせば、取締役会決議でOKと思います。

 合併存続会社の場合、交付されるのは現金であるので、たとえ合併存続会社が非公開会社であっても、株主総会の特別決議をあえて開く必要性がないので、要件さえ満たせば取締役会決議でOKと思います。

 ただし合併存続会社で合併により差損が生じるような場合は、取締役会決議だけはXですが、

 したがって、合併存続会社、合併消滅会社いずれも要件を満たせば、取締役会決議でOKであると思います。

 

 

 

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2006年3月 4日 (土)

資本、資本準備金の減少 会社法

 土曜日ネタはどうしようかなと思ったのですが、たまたま昨日 お昼に激辛坦々麺食いながら議論してたのがありましたので、それを書きます。

 すなわち会社法になって 資本金、資本準備金の減少の手続がどうなるのか?

 手続とは、減資等を承認する総会は 株主総会か取締役会決議か?株主総会なら特別決議か普通決議か? 債権者保護手続はいるのか? 

 ちょーかんたんにまとめると

              資本金の減少(会447)     資本準備金の減少(会448)

承認手続き

 株主総会

   特別決議       原則(会309②九)

   普通決議       例外 注1             原則(会309①)

 取締役会決議      例外 注2             例外 注2

 債権者保護       必ず必要(会449)         原則 必要 (会449)

                                   例外 不要 注3

 注1 定時総会で資本金の減少を決めて、欠損填補にあてたような場合 会309②九

 注2 減資をして同時に増資をするような場合 (会447③)

     減準備金をして同時に増準備金をするような場合(会448③)

 注3 定時総会で、資本準備金の減少を決めて、欠損填補に充てる場合(会449①)

  上記のルールにしたがうと、資本金を減らして、欠損填補に充てたような場合は、特別決議がなくても、定時株主総会の普通決議で承認できるが、債権者保護手続きは必要

  資本準備金を減らして、欠損填補に充てるような場合は、定時でない普通決議でもOKで、かつ、債権者保護手続もいらない

 間違ってたら指摘してね♪

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2006年2月26日 (日)

抱き合わせ株式の消却損

 抱き合わせ株式の消却損とは、親会会社が子会社と合併した場合、親会社が所有していた子会社株式に対して、合併時に新株を交付しないため、その株式を消してしまいましょうということで、親会社の有していた子会社株式の帳簿価額分のうち株主資本相当額(引継いだ純資産部分を超える部分)は損失として計上されます。

 この損失の取り扱いについて現行商法では、いろんな方法が考えられましたが、会社法下で子会社合併の場合は、個別財務諸表上においては、損失処理をすることになります(会社計算規則14⑤)。

たとえばX社が100%子会社であるY社を吸収合併します。Y社の合併時の純資産が1,000万円であり子会社株式の帳簿価額が1億円だったとします。合併時にY社株式は消却します。資本の増額はありません。

この会社を合併した際の仕訳は  

 純資産 1,000万円  Y社株式 1億円

抱き合わせ株式消却損 9,000万円

 この損失について現行税法では、資本積立金額のマイナスという処理をすることになるので、損金として計上し、利益とぶつけて課税所得を減らすということはできません(法法十七ム)。

 ところでこの法法十七は資本積立金額の増減を書いている規定なのですが、改正案によると 法法十七は連結資本金等の額になってます。 資本積立金額の規定はどこにとんでいったのでしょうか?

 また抱き合わせ株式消却損の処理について改正で変化があるのでしょうか?

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2006年2月20日 (月)

企業結合会計と事業分離等会計

 企業結合会計、事業分離等会計が平成18年4月1日以後開始する事業年度から適用されます。

 これ、組織再編のケースにわけてどんな場合に適用されるのでしょうか。 

(ケース1) 合併の場合 

A社が合併存続会社 B社が合併消滅会社  A社の株主 a, B社の株主 b

A社 企業結合会計 B社は消滅しちゃうから両会計の適用なし?

a株主 合併により新たに株式の交付を受けないが、持株比率が変動して、個別財務諸表上 子会社株式から関連会社株式、その他有価証券に変化する可能性あり 連結財務諸表上 持分変動額を計上する可能性あり これらは事業分離等会計の適用があると思う

b株主 合併により新たに株式交付するから 事業分離等会計の適用あり

(ケース2) 合弁会社を作る場合

A社、B社がC社を作り事業を移す。

☆この合弁事業が共同支配企業の形成に該当する場合

A社 B社 C社 企業結合会計に該当 持分プーリング法に準じた方法

☆この合弁事業が共同支配企業の形成に該当しない場合

A社、B社 事業分離等会計 C社 企業結合会計

(ケース3) 事業譲渡する場合

A社が事業をB社に譲渡する。 A社の株主a, B社の株主b

A社 事業分離等会計 B社 企業結合会計

a 事業の譲渡が分割型分割の場合は、株式を受取るから 事業分離等会計

b 事業譲渡により株式等は受取らないが、B社が新株を発行した結果、持株比率が低下するような場合は、合併と同様の問題が起こるので事業分離等会計が適用される

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2006年2月18日 (土)

会社法の改正 自己株式の売渡請求権の排除

 本年、5月1日から会社法が施行されると予想されます。若干遅れるかもしれないという噂もありますが、、、、、、

 数多くの日本の会社は3月決算ですが、このように中途半端な時期に会社法が施行されるといろいろ問題がでてきます。

 たとえば株主総会は、商法でするの?会社法でするの? 

 これは会社法バージョンでしょ。

 招集通知につける書類は現行バージョン、それともニューバージョン?

 これは現行バージョン

 会社法バージョンで、新たに決められるのは?

 現行商法では、自己株式を相対取引で購入しようとする場合、当事者である株主以外の株主にも「おいらの分も買ってくれ!」と主張する機会を与えないといけません。

 でもそんなん認めるのいやですよね。特別の人からだけ買い取りたいんです!会社だって選ぶ権利がある!

 で、会社のそんなご要望を会社法では満たしてあげることができます。

 つまり定款で自己株式を買い取る場合は、他の株主には口出しさせない!とルールづけられます。

 これ非上場の同族会社で将来の相続などで会社が株式を買い取らなければならない可能性がある場合、先にしておくメリットがありますね。 相続による特定の株主からの買取は会社法162条で可能ですが、うっかり株式相続後に相続人が株主総会で議決権を行使するとアウトになるリスクがありますから。

 この定款の変更をこの株主総会で決めることが出来ます。

 ただしすでに発行している会社に対して定款で規制をつけるには、株主全員のOKが必要です。

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 第160条(特定の株主からの取得)

 株式会社は、第156条第1項各号に掲げる事項の決定に併せて、同項の株主総会の決議によって、第158条第1項の規定による通知を特定の株主に対して行う旨を定めることができる。

 2 株式会社は、前項の規定による決定をしようとするときは、法務省令で定める時までに、株主(種類株式発行会社にあっては、取得する株式の種類の種類株主)に対し、次項の規定による請求をすることができる旨を通知しなければならない。

 3 前項の株主は、第1項の特定の株主に自己をも加えたものを同項の株主総会の議案とすることを、法務省令で定める時までに、請求することができる。

 4 第1項の特定の株主は、第156条第1項の株主総会において議決権を行使することができない。ただし、第1項の特定の株主以外の株主の全部が当該株主総会において議決権を行使することができない場合は、この限りでない。

 5 第1項の特定の株主を定めた場合における第158条第1項の規定の適用については、同項中「株主(種類株式発行会社にあっては、取得する株式の種類の種類株主)」とあるのは、「第160条第1項の特定の株主」とする。

 第164条(特定の株主からの取得に関する定款の定め)

 株式会社は、株式(種類株式発行会社にあっては、ある種類の株式。次項において同じ。)の取得について第160条第1項の規定による決定をするときは同条第2項及び第3項の規定を適用しない旨を定款で定めることができる。

 2 株式の発行後に定款を変更して当該株式について前項の規定による定款の定めを設け、又は当該定めについての定款の変更(同項の定款の定めを廃止するものを除く。)をしようとするときは、当該株式を有する株主全員の同意を得なければならない。

 第162条(相続人等からの取得の特則)

 第160条第2項及び第3項の規定は、株式会社が株主の相続人その他の一般承継人からその相続その他の一般承継により取得した当該株式会社の株式を取得する場合には、適用しない。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
 ◆1 株式会社が公開会社である場合
 ◆2 当該相続人その他の一般承継人が株主総会又は種類株主総会において当該株式について議決権を行使した場合

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