年金基金と不動産信託受益権
今朝、ネタ探しのために「信託」231号 (社団)信託協会をめくっていると、信託資料として平成19年5月10日社会資本整備審議会が「今後の不動産投資市場のあり方に関する第二次答申」が掲載されていました。ここで不動産投資一任のサービスのあり方という項目がありまして、さらっと読んだときに先日出席した早稲田大学の「信託とファイナンス特別講座」の第4回の石橋博氏の講義「不動産投資と信託」を思い出しました。
この講義のレジュメの中で、年金基金の不動産投資の状況というのがあります。企業年金連合会資産運用実態調査 2006.12.26社会資本整備審議会 不動産部会「不動産投資一任サービスのあり方について」第2次中間整理よりということで、年金基金の資産構成割合は、2005年だったら、 国内債券、国内株式、外国債券、外国株式が81.7%を占め、不動産はたった0.8%です。
で、第二次答申の方を読むと、「不動産投資市場の健全な発展のためには、投資期間の長い安定的な資金が市場に円滑に供給されることが課題である。このため、長期安定資金の代表的な存在である年金基金による不動産投資を促進することが重要となってきている。」
つまり、年金基金に不動産を継続的に買ってもらいましょう。
年金基金は、将来の年金の財源を守り増やすというのが非常に大事な使命ですが、不動産投資のプロではないです。年金資産を外部運用させるのは一任業者に限定されているようです。一任業者っていうのは、顧客から預かった資産の全部または一部を自分の判断で運用することができる業者のことだと思います。
で、証券投資顧問業者というのが証券取引法の時代からあったのですが、この証券投資顧問業者はJリートの投資証券やYKTK(GK)スキームの投資組合出資持分やTMKの優先出資証券の運用はできますが、実物不動産や不動産信託受益権の運用はできません。有価証券じゃないから。
ところが、金融商品取引法が施行されると、証券投資顧問業者は金融商品取引業者となり、信託受益権はみなし有価証券となるので、投資運用業の運用対象資産となります。
またまた、石橋氏のレジュメに記載された数値(資料;国土交通省CRE研究会報告書)からひっぱってきますが、日本の不動産の価値はトータルで約2,300兆円。 このうち法人所有不動産が約490兆円で収益不動産が約68兆円 そのうち証券化された不動産が約25兆円だそうです。
大金持ちの年金基金が信託受益権を利用して不動産投資をすることが予想されるので、収益不動産の証券化が今まで以上に活発化されるのでしょうね♪