2008年1月15日 (火)

受益者は、受託者から給与をもらうことができるか?

3連休が終わりました。実は、信託大好きおばちゃんは、草津温泉フリークであり、昨日は、日帰りで草津温泉に出かけてきました。10月に1度出かけて、ハマリ、今回は3度目です。いやーいいですねえ。私は、西の河原露天風呂と、大滝乃湯にいつも入るのですが、前者は景色が抜群、後者の中にある「合わせ湯」が最高です。5つのお風呂があって、それぞれ温度が違う。風呂上りに身に着けた衣服に硫黄のにおいがしみこんで、今でも残り香があります。往復料金は、JRバス5,600円(ネット割り引きあり)です。上記温泉は、西の川原が500円で大滝の方が800円です。

さて、温泉の話はおいといて、久々に信託のお話。 信託から生ずる所得というのは、一般的には、受託者に課税されず、受益者にダイレクトに課税されます。受益者が個人であり、信託財産が不動産で、不動産を賃貸した利益が受益者に分配されるのならば、個人の所得は不動産所得として課税されます。このような信託のことを税法用語で受益者等課税信託といいます。

それでは、受託者が営むのが不動産でなく、一般的な事業だったらどうなるのか? 委託者兼受益者が持っている事業用資産を受託者に信託し、受託者が事業を行ってその利益を分配するということも当然考えられるわけです。この場合の受益者の所得は、事業所得か、雑所得か? 受益者等課税信託というのは、受託者が持っている資産や負債、収益、費用は、受益者のもの。ということは受託者が事業を営んでいたら受益者も事業を営んでいると考えられるから事業所得とも考えられます。

ところが、お上はそう考えていない。「信託における事業への関与度合い希薄であることから、信託による事業にかかる収益及び費用については雑所得として取り扱われることになると考えられます。」(平成19年度改正税法のてびき、113ページ)

事業所得であることを利用して、損失が出た場合、他の所得と損益通算をして節税対策に利用しようということを防ごうとしているのでしょうね。

それでは、この受益者が受託者のところで働いて給料をもらった場合、この収入は給与所得となるのか? 民法上の場合は、出資者が事業をして損益の配分もダイレクトに受け取るから、組合の事業から生ずる所得というのは、事業所得であり、事業主が、自分の事業から給料を受け取るのはおかしいということとされていますよね。りんご組合の判例はあるとしても、原則的な取り扱いとしては。

でもね、信託というのは、受託者に資産が移転し、事業を営んで汗をかくのは受託者であり、利益を受けるのは受益者であるというのが本質なんです。そうすると、受益者が受託者の事業に雇われて、従業員として働くということも考えられる。ここでもらう報酬というのは、従業員としてもらうものであり、経営者としてもらうものではない。であるならば、受益者が受託者に雇われて支払われる対価は給与所得と解して問題ないのではないでしょうか♪

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2007年12月21日 (金)

外国投資信託の課税関係の疑問  お返事

 結構、マニアックなエントリーですが、こういうマニアックなエントリーを書くと、必ずプロ関係の人からコメントをいただきます。今日は2,000字くらいあります。

CTA小林さん:調べていた点とは、外国未上場不動産投資信託は法人課税信託のようだけど本当いかな?ということです。

自分の理解では、

不動産投資信託の場合、「国内公募」の要件に該当する場合に限り「集団投資信託(その他の投資信託)」に分類されるものと思います(その投資信託が上場している場合を除きます)。

「国内公募」の要件を満たしていないので法人課税信託となり、国内財産を有する外国法人はその国内財産から生ずる所得は国内源泉所得を構成すると。

なるほど。法人課税信託である謎が解けました!

下記のコメント、少し不安な点が。

外国投資信託の場合は無条件で集団投資信託に該当してしまうのかも。

信託大好きおばちゃん

ぱっと書いてみて、専門用語が乱発しているのでちょっとだけ翻訳を追加

集団投資信託とは、信託財産から生ずる利益については、投資家が受け取った時点で投資家に課税するもの

法人課税信託とは、信託財産から生ずる利益について、受託者に課税され、課税済み所得が投資家に分配されるもの もちろん、投資家段階でも課税の対象となります。

つまり、集団投資信託の方が法人課税信託より税金分利回りが大きいから、集団投資信託にしようとプロの人たちは頭をひねるのです。

投資信託のところの条文がどうなっているかを見ていく必要がありますね。

まず、法人課税信託の場合 (法法2二十九の二)

ニ 投資信託及び投資法人に関する法律第2条第3項に規定する投資信託

この投資信託及び投資法人に関する法律第2条第3項とは?

 この法律において「投資信託」とは、委託者指図型投資信託及び委託者非指図型投資信託をいう。

 法人課税信託になるのは、あくまでも日本の投信法で定めた投資信託だよと

次に集団投資信託のところの条文は、

法法2二十九

ロ 投資信託及び投資法人に関する法律第2条第3項に規定する投資信託(次に掲げるものに限る。)及び外国投資信託

(1) 投資信託及び投資法人に関する法律第2条第4項に規定する証券投資信託

(2)       その受託者(投資信託及び投資法人に関する法律第2条第1項に規定する委託者指図型投資信託にあつては、委託者)による受益権の募集が、同条第8項に規定する公募により行われ、かつ、主として国内において行われるものとして政令で定めるもの

つまり、集団投資信託に該当するものは、日本の投信法で作られた証券投資信託と、日本で公募した日本の投信法による投資信託とそれから外国投資信託となる。

国内公募うんぬんは、あくまで日本の投信法で作られた投資信託のうちとなる。

そうすると、外国未上場不動産投資信託というのは、外国投資信託となる可能性があるのです。でもね。外国投資信託というのが何であるかはっきりわからないのだ!

また、実務的には、ケイマンに作った投資信託が日本の不動産に投資しているようなものもいくつかあるのですが、実際には、直接不動産を購入していません。

どんなスキームかというと

ケイマンに法人を作って資金調達手段として利益参加型社債を発行する。このケイマンの法人にケイマンの投資信託が出資する。ケイマンの法人がTK(匿名組合)の出資者となり日本の営業者(これが不動産を直接投資)に投資する。そして匿名組合の分配金をケイマンの法人が受け取り、利益連動債としてその利益を投資信託に分配する。投資信託はその利益を投資家に分配するというようなスキームにしています。

なぜ、こんなおおげさなスキームをしているかというと、もし、投資信託が直接投資して、外国投資信託であることを否認されたら法人課税信託として課税されるリスクがあるからではないかなと思っています。

今般、信託法が改正されて受益証券発行信託というものが可能となりました。この受益証券発行信託と投資信託というのはどの点が異なるのか、外国で発行されたものに関しては判然としません 受益証券発行信託の場合は、原則法人課税信託で、例外として集団投資信託となる。おそらく、外国投資信託は原則としては、受益証券発行信託に類するものとして取り扱い、例外的に外国投資信託にさせるような気もするものです。そう思う理由が下記の通達

法基通12の6-1-1(受益権を表示する証券を発行する旨の定めのある信託の範囲)

 法第2条第29号の2イ((法人課税信託))に規定する受益権を表示する証券を発行する旨の定めのある信託には、信託法第185条第3項((受益証券の発行に関する信託行為の定め))に規定する受益証券発行信託のほか、例えば、外国法を準拠法とする信託で受益権を表示する証券を発行する旨の定めのあるものが含まれることに留意する。

 ちなみに、外国で発行した受益証券発行信託に類するものは、どんなにがんばっても特定受益証券発行信託にはなれないのです。そういう条文のつくりになっているから。

 法法2二十九

ハ 特定受益証券発行信託(信託法(平成18年法律第108号)第185条第3項(受益証券の発行に関する信託行為の定め)に規定する受益証券発行信託のうち、次に掲げる要件のすべてに該当するもの(イに掲げる信託及び次号ハに掲げる信託を除く。)をいう。)

というわうけで、 あとは、自己責任でお考えください。

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2007年12月12日 (水)

外国投資信託の課税関係の疑問

今朝は、非常にマニアックな疑問。ほんとうにこのように整理していいのかなということです。

外国投資信託というのがあります。これは、「投資信託が外国において外国の法令に基づいて設定された信託で、投資信託に類するもの」です。 たとえば、ケイマンで作った投資信託。たとえ、その投資信託が日本の不動産に投資しても、投資家が全部日本人であったとしても外国投資信託でしょう。

ケイマンの外国投資信託が日本の不動産に投資して利益を稼いで、投資家が日本人である信託大好きおばちゃんの場合の課税関係はどうなるのだろう。この投資信託が公募されているようなものであるなら、信託大好きおばちゃんが利益を受けた時点で、その利益に税金がかかると思う。これは、すぐわかる。

でも、もし、この投資信託がヘッジファンドのような特別のお金持ちのための私募ファンドの場合はどうなのだろう。もし、利益を分配した時点での課税だとすると、あえて、利益を分配しないときめちゃうと、どんどん利益が投資信託にたまっていき、日本のお上は日本の不動産から利益を得ているのに税金をとれない。日本のお上は決してあほではない。こんなことをお見通しで、ケイマンのような税金がかからない又は、低率の税金しか所得にかからない国の投資信託に日本人が投資した場合で、一定の条件に該当したときは、その投資信託の利益は、たとえ、投資家にお金が分配されなくても税金がかかるというシステムを作っています。

だから、ヘッジファンドが日本の不動産に投資して大儲けをした場合は、その利益が信託大好きおばちゃんに分配されなくても、信託大好きおばちゃんは、その利益を合算して確定申告をして税金を納めないといけない。

ところで、平成19年の税制改正で、信託の税制は大幅に税制改正されました。信託のタイプをいくつかにわけて、そのうちに集団投資信託と法人課税信託というものがあります。

集団投資信託というのは、信託から生じた利益は分配時点で投資家に課税されるもの、法人課税信託は、信託段階で信託から生じた利益に受託者に法人税が課税されるというもの。法人課税信託にはいくつかのタイプがあるけれども、投資信託はいったん法人課税信託とされて、そのうち例外的なものが集団投資信託に入ってくるという形をとっている。

外国投資信託というのは、条文の構成でいうと集団投資信託に入っています。ということは、公募投資信託であっても私募投資信託であっても、たとえ、投資信託が日本の不動産に投資しても、投資信託段階では課税せず、タックスヘイブン税制にかかるような場合だけ日本で課税されるという理解でいいのでしょうか。

外国投資信託が法人課税信託になるということはないのでしょうか。外国投資信託と集団投資信託と法人課税信託とタックスヘイブン税制の関係がいまいちわからない今日このごろです。

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2007年11月22日 (木)

インド株をJDRとして、日本で買えるか? No2

 今日 東京版ミシュランが発売されるようですね。味覚に番付をつけるのって、非常に難しいと思うのです。人それぞれですしね。貧乏人の信託大好きおばちゃんは、日経に今朝載っていたお店には行ったことないです。ミシュランには載っていませんが、1ヶ月に1度は顔をのぞかせる店が築地場内市場の「あんこう高はし」という食堂のようなお店です。味は料亭以上! ちょっと高いけど、ほんとうにおいしいです。あー魚食ったぁという満足感をいつもゲットできますからね。

 今日は、超マニアックな話。もし、インド株のJDR(日本版預託証券)が実現したら、税金はどうなるか?

 JDRは、受益証券発行信託(受益権が有価証券として発行される信託)をベースにすると思います。まず、インド株からの配当を受けた場合の源泉税はどうなるのか?

 受益証券発行信託のうち一定の要件を満たす特定受益証券発行信託は、信託段階で税金がかからず、受益者に分配された時点で税金がかかるものです。こういうのは、パススルー課税とは言わない。パススルー課税の信託の場合は、信託財産も収入もダイレクトに受益者のものとされるけど、特定受益証券発行信託は、信託という器と受益者は別のものだという前提のもとに、あえて信託の器で税金をかけていないという仕組みです。

 だから、インド株の発行会社が配当を支払うときは、信託を通り越した受益者にダイレクトに支払うものと税務上考えるのではなく、信託というか受託者に払うものと考えるのでしょうね。そしたら、受託者が日本法人なので、日印租税条約で配当の源泉は10%じゃないかなあ。そうするとインドの会社が100の配当を払ったら10%の源泉を差し引いて90が信託という器にやってくる。

 次に特定受益証券発行信託から受益者に配当を支払うときに源泉税を差し引く。上場の場合の源泉が改正でどうなるかわからないから、とりあえず20%の源泉税を差し引くとする。でも、すでに10%税金を外国で取られているから、この分を控除した残りを源泉徴収する。つまり、当初の配当に実質的に20 の税金が源泉徴収(10% インド、10%日本)されるような仕組みではないかと思うのです。日本では90の配当に20% の税金をかけるのではなく、100の配当に20 の税率で税金を計算して、既に払った10の税金を引いて10を日本での源泉として差し引かれ、日本の投資家には80のお金が入ってくるということかなあ。

この辺どうなっているか、いまいちわからないので、間違っていたらご指摘くださいね。

 じゃ、JDRを売却した場合はどうなるのか? これは日本では株の譲渡と同じ取り扱いだと思います。ただ、JDRの譲渡益にはインドでは税金がかからないようです。

 それでは、JDRの預託証券を株式に転換した場合、転換した時点で、キャピタルゲイン課税するのか? 配当課税なのか? 繰り延べるのか? これは、わかりません。

払い戻しと考えると投資信託とかと整合させるために配当所得なのかもしれませんが、預り証が株に変わるだけだから、繰り延べも考えられる。

 最後に、現物のインド株式を日本で譲渡した場合はどうなるのか? どうも、日本とインドの両方で税金がかかるようです。

 インドの国内法では、インド国外でインド株を譲渡しても譲渡益に課税されるそうです。そして、租税条約でもインドでの課税を認めているようです。実際にインド政府が税金をとれるかどうかはわかりませんが♪

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2007年11月18日 (日)

受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ お返事-2

この議論は、受益証券発行信託のうち、税制上の特典のある特定受益証券発行信託の要件の一つ、利益留保割合が2.5%以下であるということのこの利益留保割合算定時期って何ということです。「受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ」、「受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ お返事-1」をご参照くださいませ!

太郎さん 第3期に問題になるのは第1期の「利益留保割合算定の時期の利益留保割合」ですよね。

この「利益留保割合算定の時期の利益留保割合」が第1期のBS日のBS上の割合で算定されるということでしょうか?確かに条文を読むとそうとも読み取れるなあと思うのですが、とするとわざわざ利益留保割合算定の時期をBS提出日にした理由は何なんだろうと思うのですが。

信託大好きおばちゃん: ここでいう、利益留保割合の算定時期というのは、第1信託計算期間から2ヶ月目以内の税務署長に第1信託計算期間の貸借対照表を提出した日のことだと思いますが、これは、会社法でいう決算が確定した日(決算の数値等の変更がないことが、その会社として決まった日)の信託版だということです。会社法の決算の確定日というのは、原則として、株主総会の決議のあった日ですよね(会社法438②)。ところが、信託法では、株主総会を開いて決算を確定するということはない。でも確定した日というのは大事なので、外部に確定したことがわかる日、つまり、税務署長に貸借対照表を提出した日を確定した日ということとらまえ、それを利益留保割合算定の時期と表現しているのだと思います。

上記は、お上がお作りなされた平成19年改正税法のすべて298頁を参照にしています。

これは、財務省のHPでもとれます。

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受益証券発行信託計算規則のふ・し・ぎ お返事

太郎さん: 計算期間開始時までに到来した利益留保割合算定時期(事業年度終了後2ヶ月以内のFS提出時)において2.5%以内ですから、利益留保割合が問題になるのは第3期からではないでしょうか?

計算規則は関係ないような気が。つまり1,2期は信託行為に規定さえあればよいのではないかと思います。

信託大好きおばちゃん: 太郎さん こんにちは! 信託大好きおばちゃんです。コメントありがとうございます。

受益証券発行信託(有価証券で受益権が発行される信託)について、一定の要件の場合は、受益者に分配された時点まで、課税が繰延べられる、つまり、信託段階で課税されないシステムになっています。この信託を特定受益証券発行信託というのだけど、その要件の一つに期末の利益留保割合が2.5%以下というものがあります。で、太郎さんのご指摘を受け、もうちょっと、細かく書いていくと、

たとえば、受益証券発行信託を平成2041日に組成する。第1信託計算期間は、平成2041日から21331日、第2信託計算期間は、平成2141日から平成22331日、第3信託計算期間は平成2241日から平成23331日までとする。

同様に、受託者の事業年度も4月―3月とする。

受託者は、事業年度終了から2ヶ月以内に、信託計算期間終了日が事業年度内にある特定受益証券発行信託の貸借対照表を出さないといけない。

上のケースであてはめると、受託者は、平成215月末までに、平成21331日終了の信託計算期間の特定受益証券発行信託の貸借対照表をお上に提出しなければならない。そして、その貸借対照表の数字、すなわち平成21331日末の繰越利益の元本に占める割合 いわゆる利益留保割合が2.5% を超えている場合は、第1信託計算期間から法人課税信託というのではなく、貸借対照表を提出した日の属する計算期間の翌信託計算期間から、つまり、第3信託計算期間から法人課税信託(信託段階で法人税が課税される信託)になってしまうわけです。

だから、第1、第2信託計算期間の利益留保割合は実際は2.5% を超えてもいいというのではない。翌々信託計算期間に天罰が下るから。

あくまでも利益留保割合というのは、会計上の数値をそれも貸借対照表をベースに決めています。だから、この数値が大事なのです。

もし、企業会計と同じ方法で貸借対照表を作ると、100万円出資して、第1計算期間に30万円儲けると、たとえ、29万円受益者に分配しても第1信託計算期間の利益留保割合は30万円/100万円>2.5%となってしまい、この貸借対照表をお上に提出することによって、正しい数値ということがオーソライズざれて、第3信託計算期間から法人課税信託となると思うのです。

もし、受益証券発行信託計算規則に基づくと、29万円の分配を加味した貸借対照表を提出することになるから、利益留保割合が1万円/100万円≦2.5%となり、第3信託計算期間も、受益者分配時課税をキープすることができるとなります。だから計算規則は非常に大事です。

というわけで、ちょっと、前回の記事の書き方が誤解を招いたので、その部分は訂正しておきます。

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2007年10月17日 (水)

金融一体課税は本当に実現するの?

今朝は、結構、信託大好きおばちゃんネタになりそうなニュースが多いけど、チョイスしたのは「金融一体課税で一致 政府税調」。

金融一体課税って たとえば預金の利子と株式の譲渡損を通算して税金を計算しましょうということ。いまだったら利子は20%の源泉分離課税、株式の譲渡損は株式の譲渡益としか通算できない、ついでに上場株の配当の源泉は小株主の場合は10%でOKのはず

政府税調は金融一体課税をしましょうねということで一致したけど、税制って政府税調だけできまらなくて、次に党税調というのがある。党税調といえば自民党の税調だけど、今年は民主党の税調も重要になってきた。で、自民党の税調は、金融一体課税もいいけど、今の10%源泉分離課税の延長を続けてほしいという意見もある。

でも、この調子だと金融一体課税って、いつの日か実現するような気もするのですが、でも総論賛成 各論反対というか、ほんとうに実現できるかという疑問符がいっぱいつきます。

金融一体課税を実現するためには、今までのシステムをお釈迦にして新しいシステムを構築する必要がある。つまり膨大なコスト負担が金融機関にのしかかるし、時間もかかる。

それに、新聞に書いていますが、個人の金融税制って、とにかく細かくて複雑で、今、この辺を某原稿に書こうとし始めたのですが、わかりやすい文章をめざそうと思っても、あまりに入り組んでいて信託大好きおばちゃんの実力では書けません。ひとつの理論があって税制が組み立てられているのだったら、どんなに複雑でも理解できるのですが、なんか接木のように設計しているような感じなのでわけがわからない。

あっつこれが鳥瞰図としてわかりやすいと思ったのが、野村アセットマネジメント株式会社(編著)投資信託の法務と実務(第3)社団法人金融財政事情研究会の487頁にある投資信託に関する所得区分

引用させていただくと

所得の種類 投資信託からの収益

利子所得  公社債投資信託等の収益分配金、解約・償還差益

配当所得  公社債投資信託等以外の投資信託の収益分配金、解約・償還差益

     ETF REITその他投資法人等の収益分配金

譲渡所得  投資信託の買取請求による差損益

     ETFREITの売買差損益

     公社債投資信託等以外の投資信託の解約・償還差損(みなし譲渡損)

投資信託ひとつとってもこんな感じ、 金融商品の課税関係を一回全部ばらして、再構築って大変と思うのですが♪

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2007年9月21日 (金)

自己信託 固有財産と信託財産間の取引の消費税の取扱い  その2

仕訳シリーズ。一部のマニアのみ興味のある話ですが。 なお、消費税の会計処理は税抜経理

ケース3 集団投資信託(たとえば、特定受益証券発行信託)があるが、Aが委託者として自己信託しており、Aが受益権を40%所有、Bが受益権を60%所有している。Aが固有財産に属する商品1,050(うち消費税50)を信託財産に譲渡した。

集団投資信託で、受託者(受益者)の固有財産に属する資産を信託財産に移した取引は消費税法上の譲渡等にあたるのでしょうか。

消費税法上の譲渡等と考える場合

Aの仕訳   売掛金 1,050  売上 1,000

           仮受消費税    50

           仕入   1,000 買掛金 1,050

          仮払消費税   50

消費税法上の譲渡等とは当たらない場合

Aの仕訳なし。

集団投資信託では、信託財産の取引の消費税の納税義務者は受託者だけど、固有財産の取引と信託財産の取引とは区別することなく、申告を行うことになるようです。(参考 「平成19年度版改正税法の手引き」647頁)

ケース4 

法人課税信託があるが、Aが委託者として自己信託しており、Aが受益権を40%所有、Bが受益権を60%所有している。Aが固有財産に属する商品1,050(うち消費税50)を信託財産に譲渡した。

法人課税信託で、受託者(受益者)の固有財産に属する資産を信託財産に移した取引は消費税法上の譲渡等にあたるのでしょうか。

これは、あたると思う。

A(固有財産の仕訳)  売掛金 1,050  売上 1,000

          仮受消費税    50

A(信託財産の仕訳)   仕入   1,000 買掛金 1,050

               仮払消費税   50

法人課税信託の場合の納税義務者は、集団投資信託と同様に受託者であるが、受託者は固有の財産の取引と信託財産の取引を別々に申告することになるから。(消法15

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2007年9月20日 (木)

自己信託 固有財産と信託財産間の取引の消費税の取扱い  その1

久々の仕訳研究シリーズ。 法人税、所得税だけでなく消費税のことも考えないといけないので、いろんなケースで考えています。なお、消費税の会計処理は税抜経理

ケース1  受益者≠受託者である受益者等課税信託がある。 A40% B60%の受益権を持ち、受託者はCである。 Aが商品1,050(うち消費税50)Cが受託者である信託財産に売却した。

この資産の譲渡は、消費税法上の資産の譲渡等に当たると思う。なぜなら、ACだから。

Aの仕訳  売掛金 1,050  売上 1,000

           仮受消費税   50

            仕入   400 買掛金  420

          仮払消費税  20

Bの仕訳  仕入   600 買掛金  630

     仮払消費税  30

ケース2  受益者等課税信託があるが、Aが委託者として自己信託しており、Aが受益権を40%所有、Bが受益権を60%所有している。Aが固有財産に属する商品1,050(うち消費税50)を信託財産に譲渡した。

受益者等課税信託で、受託者(受益者)の固有財産に属する資産を信託財産に移した取引は消費税法上の譲渡等にあたるのでしょうか。

もしあたるとしたら、

Aの仕訳  売掛金 1,050  売上 1,000

           仮受消費税   50

            仕入   400 買掛金  420

          仮払消費税  20

Bの仕訳  仕入   600 買掛金  630

     仮払消費税  30

もし、消費税法上の譲渡等にあたらないとしても、Bに配分される仕入部分に関しては取引があると考えられるから、この部分の仕訳は

Aの仕訳   売掛金 630   売上 600

            仮受消費税  30

Bの仕訳  仕入   600 買掛金  630

     仮払消費税  30


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2007年9月13日 (木)

信託の受益者の税務計算 相互譲渡の場合 その5

あ~ さんがやめちゃった。っと切れちゃったんでしょうねえ。

さて、以前やっていた受益者の税務計算 相互譲渡の場合の続きを

 事例 A